シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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統計学特論第三 | 2024 | 前期 | 火3 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 酒折 文武 | サカオリ フミタケ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-PM5-1C23
履修条件・関連科目等
記述統計と統計的推測に関する基本的な知識を前提とする。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
基本的に日本語で行うが、概要などの一部を英語で行うことがある。
授業の概要
本科目では、統計的決定理論からはじめ、推定論・検定論を中心とした数理統計学の理論を体系的に学ぶ。数理統計学の考え方の理解を重視した講義と、各定理の導出の詳細や具体例での計算についての演習や議論を通して理解を深めながら進める。
科目目的
現在の統計科学においてはベイズ統計学や計算機を用いた諸手法が注目されているが、その根底には伝統的な数理統計学の理論が根付いている。本科目は、こうした統計科学の諸手法を学ぶための基礎として、推定論・検定論を中心とした伝統的な数理統計学の理論について深く理解し、最新の統計的手法を学ぶ礎とすることが目的である。
到達目標
本科目の到達目標は以下の通りである。
・推定論、検定論が統計的決定理論の枠組で統一的に、数学的な最適化問題として扱えることを理解する
・Cramer-Rao の不等式や Lehmann-Scheffe の定理により、推定量の一様最小分散不偏性が示せることを理解し、基本的な分布に対してそれを活用することができる
・片側検定に対して Neyman-Pearson の補題を用いて検定の一樣最強力性が示せること、両側検定においては一様最強力不偏性を示すことができることを理解し、基本的な検定問題においてそれを活用することができる
授業計画と内容
第1回(対面)ガイダンス、損失とリスク
第2回(オンデマンド)十分統計量の定義、Neymanの分解定理
第3回(対面)Rao-Blackwell の定理、完備十分統計量、小演習1
第4回(オンデマンド)推定量に関する性質
第5回(対面)リスク最小の推定量、Fisher情報量、小演習2
第6回(オンデマンド)Cramer-Raoの不等式、Lehmann-Scheffeの定理
第7回(対面)演習1
第8回(オンデマンド)点推定の方法と最尤推定量
第9回(対面)仮説検定の基礎の復習
第10回(オンデマンド)最強力検定
第11回(オンデマンド)一様最強力検定、単調尤度比
第12回(対面)仮説検定のここまでの振り返り、小演習3
第13回(オンデマンド)一様最強力不偏検定、尤度比検定
第14回(対面)演習2
オンデマンド授業の回については、特設ウェブサイトにて100分の授業相当の動画や解説を行う。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | 小演習(3回) 30% 演習(2回)70% 基本的な事項について理解しているか、また特定の分布に関する具体的な問題を解くことができるか、そしてその結果の意味を説明できるかを問う。 |
成績評価の方法・基準(備考)
評価方法: 授業内演習による。
達成基準: 統計的推測の原理を理解し、分析結果の正しい解釈に役立てることができる。正規分布モデルなどの基本的なモデルに対して推測法を構成することができる。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
計算演習を行う。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト: 特に指定しない
参考文献: 竹村彰通「新装改訂版 現代数理統計学」学術図書出版社 2020 ¥2,970
講義資料を適宜配布する。
その他特記事項
参考URL
E-mail: sakaori@math.chuo-u.ac.jp