シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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数学論文研修第二 | 2024 | 後期 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 三松 佳彦 | ミツマツ ヨシヒコ | 1年次配当 | 3 |
科目ナンバー
SG-PM5-1A02
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
多様体のトポロジーを研究する微分位相幾何学を中心に、力学系、数理物理学、などとの関連を重視しながら研究
を進めている。より具体的には、以下のようなテーマで研究を行っている。[1]力学系理論と微分トポロジーの融
合、かつ、他の多くの数学分野と接点を持ちうる葉層構造論の研究。[2]古典(解析)力学から発生し、量子化の
理論を支えているシンプレクティック幾何とその弟分と目される接触幾何の位相的研究。[3]流体力学の幾何学的
基礎付け。特に、[1]と[2]は関連する部分が多く、90年代中ごろに葉層構造、力学系において最も重要な研究
対象の一つである3次元Anosov 流に、接触構造とシンプレクティック構造が付随することを発見して以来、
asymptotic linking などともに研究を続けている。これは本年度の修士の研究でも取り上げられた。[3]は2000年度
修士論文で画期的な成果を挙げている。[1]については、この数年間博士課程の研究において成果を挙げ、また、
国際交流等でしばしば来日しているVogt 氏(ベルリン自由大学)とも最近数年間で研究成果が上がりつつある。
[1]、[2]の融合分野でHamilton 幾何と接触幾何の基礎に関わる研究成果が得られ、博士論文が提出された。
科目目的
幾何学を中心とする現代数学の高度な習得を目指す。
到達目標
1.連綿と続く数学の歴史を踏まえ、実践的な知識をも視野に入れて、自立した研究者あるいは高度の専門職業人の養成を目的とする。
2.各研究室で当該学生に最適と判断される専門書を選び、それを体読することにより、数学の学び方そして考え方の型を身に付けることを目標とする。その系として、研究計画作成において適切な研究方法を提案できるようになること。
授業計画と内容
毎週のセミナーで、以下の三つを通じて数学の学びを体得する。
1.学生による発表。担当の範囲をなるべく理解した上で、それを参加者に解説する。自分なりの理論構成や実例があればそれも発表する。理解不充分だと思ったことはどこが理解できなかったのか、問題点をはっきり提示する。
2.教員による解説。学生の発表に対して適宜、講評を加える。学生の疑問、理論展開の他の可能性やテキストにない例について、必要があれば解説する。
3.参加者による議論。担当者の発表や教員の解説に関して、疑問に思ったことや自分の創意を互いに述べ合う。教員や学生といった枠組みにしばられない自由な発言は尊重される。
第1週 Morse 理論の復習
第2週 ループ空間とホモトピー群
第3週 Riemann 多様体と Riemann 接続
第4週 ループ空間の Morse 理論
第5週 測地線の幾何学・Jacobi 方程式
第6週 測地線のトポロジー
第7週 古典力学と測地線
第8週 閉測地線
第9週 曲面の幾何構造と閉測地線
第10週 3次元接触構造と閉測地線
第11週 正曲率空間の閉測地線
第12週 負曲率空間の閉測地線
第13週 閉測地線の安定性
第14週 Anosov 流と閉測地線
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
セミナーのための準備として、論文やテキストを読みこなすだけでなく、各自なりの理解を深め、応用例などについて、独自の考察を準備する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・学位論文の作成等に対して専門分野に関する必要な研究指導を行うことを基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 数学の理解、具体的には発表の技量やテキストの読みの深さにより評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
数学を議論することは重要である。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業の中で適宜指示します。