シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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性能設計 | 2024 | 後期 | 火2 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 佐藤 尚次 | サトウ ナオツグ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-CV5-3C14
履修条件・関連科目等
「なし」ただし、学部における構造工学と確率統計を含む数学的知識が基礎となる。また水工学、地盤工学、材料学、計画学などとの概念上の関連性にも言及するので、土木工学の全般的な基礎が身についていることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
構造物の限界状態と性能設計、最適化、システム評価、維持管理を含むライフサイクル評価、会計学的視点の導入などの内容を準備している。
その他、地震防災、ライフライン、波動論の応用、土木計測などの内容から聴講者の関心に応じて取捨選択していく
科目目的
学部で学習する設計系の科目の上位概念を教授する科目である。設計基準が包含する「性能」の概念を、力学的側面や、安全性・信頼性の側面から理解することを通じ、指導的な技術者となるための素地を養う。性能概念を通じて、構造物の目的や利用者のニーズとの関係性も俯瞰できることを目指す.
到達目標
構造設計の条件を定める前提になる、安全性や最適性、経済性の概念を理解することを目的とする。
天下り的に与えられた条件での、設計の具体的手順を扱うものではないので注意されたい。
授業計画と内容
弾塑性解析と構造物の限界状態(4回)
(1)・単純塑性解析のおさらい、地盤・コンクリートの限界状態と塑性解析
(2)・マトリクス法構造解析における塑性解析
(3)・耐震設計における弾性限界と塑性限界
(4)・国際標準ISO2394における終局限界状態と使用限界状態
座屈固有値解析とマトリクス法(3回)
(5)・現行鋼構造設計の座屈関連条項
(6)・弾性座屈方程式の離散化
(7)・マトリクス法固有値解析と部材の有効座屈長
前半のまとめ・演習
構造物のライフサイクルコスト・社会的要求性能(5回)
(8) ・構造物の劣化と性能低下,補修による価値の維持の意義
(9) ・信頼性評価の経済的意味
(10)・荷重論とR-Sモデル
(11)・費用便益分析のLCCにおける位置づけ
(12)・会計学的視点からのLCCの見方(ストックとフロー)、派生的課題
土木学会共通示方書に含まれる「作用指針」の紹介(2回)
(13)・作用因子/作用モデル/作用効果、永続作用/変動作用/偶発作用
(14)・作用各論と構造各論の組合せ、性能マトリクスへの応用
後半のまとめ・演習
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
限界状態評価、性能評価のそれぞれの項目でレポートを課す。また各自の研究テーマとの関係性についても考察するレポートを課す。毎回講義ノートを必ず見返してくるのは当然であるが、特に前半の塑性および有限変位の耐力評価では、構造力学や機能とデザインで学んだ弾性解析・設計との比較の復習をすることが重要。授業中に触れたキーワードは必ず検索して知識を深めることが求められる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 線形化非線形問題への理解を確認する課題、性能設計の目的と実務における意義の理解を確認する課題についてレポートを課す。 |
成績評価の方法・基準(備考)
授業中に出すレポートによる
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(参考書)土木学会「土木構造物共通示方書(性能・作用編)」
土木学会「構造工学シリーズ28 信頼性設計法に基づく
土木構造物の性能照査ガイドライン」
国土交通省「土木・建築にかかる設計の基本」(ウェブページで参照可)