シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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計算固体力学 | 2024 | 夏季集中 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 寺田 賢二郎 | テラダ ケンジロウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-CV5-3C06
履修条件・関連科目等
学部開講科目「計算力学」を受講済みであること.また、線形代数,解析学などの基礎科目に加え,構造力学,固体(弾性体)の力学および連続体力学の基礎を習得していることを前提とする.さらに,実際の計算プログラムの中身の解説,および計算機演習を予定しているので,情報処理および数値解析に関する知識があることが望ましい.研究を進めるにあたって有限要素法による構造解析,特に非線形解析を行う予定の者にとっては最低限の基礎知識が身につく講義内容である.
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
固体の非線形力学挙動の数値シミュレーション手法について講義する.具体的には,非線形弾性体の静的つり合い問題を題材として,非線形有限要素法の理論・離散化の方法とそのプログラミングの実際,および非線形代数方程式の解法の体系を解説する.まず,固体の力学問題における数理モデルを復習し,非線形挙動を整理・分類することで全体像を把握したのち,非線形弾性体の静的つり合い問題を定式化して,その弱形式から有限要素離散化方程式を導出する手順を説明する.
科目目的
固体材料、構造物の非線形挙動を解析するための計算力学手法について、主に1次元問題を例にとって支配方程式の定式化、離散化、プログラミング実装の基礎を習得する。
到達目標
今日の構造物の解析・設計業務には,有限要素法に代表される数値解析技術と計算機利用が不可欠となってきている.この現状に対応して,この講義では固体および構造解析の有限要素法に焦点を絞り,数値的に解析・設計計算を行う際の技術的側面および,モデル化・解析・設計における数理的側面について学習する.特に,有限要素法の近似解法としての性質,弾性モデルを中心とした非線形有限要素法を応用数学および変分法との関連から学び,実際のプログラムを題材として有限要素法のデータ構造,非線形解析アルゴリズムなどを習得することを目標とする.
授業計画と内容
第1回 線形/非線形弾性体の材料挙動
第2回 静的つり合い問題の支配方程式(強形式/弱形式)
第3回 線形弾性体の有限要素法
第4回 有限要素近似の数理的性質
第5回 固体の変形と要素性能
第6回 ロッキングと要素改良
第7回 材料非線形・幾何学的非線形問題
第8回 支配方程式の線形化と解法
第9回 非線形弾性体の有限要素法(1)
第10回 非線形弾性体の有限要素法(2)
第11回 有限要素法プログラミング
第12回 非弾性構成則とその初期値問題
第13回 構成則の離散化と解法
第14回 到達度の確認・まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
なし
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 100点満点で評価し、0.4を乗じて他の種別の点数と合算する。 |
レポート | 40 | 講義内容を理解しているか否か。 |
平常点 | 20 | 講義に積極的に参加し、質疑、ディスカッション等の活性化に務めたことによって、理解度が高まったか否か。 |
成績評価の方法・基準(備考)
種別ごとに100点満点で評価し、それぞれに割合を乗じた後にそれらを合算した点数を報告点とする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
1. 竹内則雄・樫山和男・寺田賢二郎 共著:計算力学 - 有限要素法の基礎 -、第2版、森北出版,2013
2. 車谷麻緒・寺田賢二郎共著:例題で学ぶ有限要素解析、2021,森北出版
3. 寺田賢二郎(監訳), 非線形有限要素法 弾塑性解析の理論と実践, 森北出版 (2012) [E. A. de Souza Neto, D. Peric, D. R. J. Owen, Computational Methods for Plasticity: Theory and Applications, Wiley (2008)],
4. 土木学会 応用力学委員会 計算力学小委員会 著・編集:いまさら聞けない計算力学の常識
その他特記事項
MATLAB あるいはOCTAVEで利用可能な線形・非線形有限要素法のプログラムを配布・解説し,それらを改変する程度の演習課題を予定しているので,各受講生は利用可能なPCを確保しておくこと.また,配布物やレポート・講義内容に関する資料,およぶ計算プログラムのサンプルなどは専用のホームページからもダウンロードできるようにする.
参考URL
後日あるいは授業内で提示する.