シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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健康とリスク解析の統計学 | 2024 | 夏季集中 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 竹内 文乃 | タケウチ アヤノ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-PR5-3C01
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
疾患発症や死亡など健康関連イベントの統計解析は生存時間解析と総称される。追跡途中での脱落等による打ち切りは通常は対象とするイベントと独立とされ標準的な手法が適用されるが、実際には「情報をもった打ち切り」であることも多く、また関心対象以外のイベント発生による観察不能をどう扱うか(競合リスク)、治療法評価の場合には患者状態による治療法変更をどう扱うか、など現在でも解決困難な問題は多い。本講義では、最近の文献の紹介を通じて、応用上重要な生存時間解析に関する最新の動向が理解できるようになることを目指す。
科目目的
健康とそれに関連するリスクに関する利用可能なデータは増加の一途をたどっているが、それらのデータの取り扱いには生存時間解析が欠かせない。
本科目を通じて生存時間解析を理論的に理解し、自身で解析ができるようになるだけでなく理論的な理解を踏まえて論文が読めるようになることを目的とする。
到達目標
生存時間解析の基本を理解していることを前提として、統計パッケージにも実装されだした新しい生存時間解析手法の基礎を理解することを目標として、研究論文の輪読を通じ、これら手法を応用できるための「理論武装」を行う。
授業計画と内容
順番は論文準備の都合等で前後する可能性がある。
第 1回 生存時間解析基礎(Cox回帰論文)
第 2回 複数イベントの解析(その1)
第 3回 複数イベントの解析(その2)
第 4回 区分打ち切りデータの解析
第 5回 競合リスクの解析(その1)
第 6回 競合リスクの解析(その2)
第 7回 生存時間の予測
第 8回 IPCWとIPTW(その1)
第 9回 IPCWとIPTW(その2)
第10回 Dynamic Treatment Regime
第11回 変量効果(Frailty)モデル
第12回 Principal Strata
第13回 QALYデータの解析
第14回 比例ハザード性からの乖離
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
生存時間解析の基本は習得していること、あるいは講義期間内できるだけ早期に習得することを必須とする。参考とする教科書としては大橋・浜田「生存時間解析」、東大出版会、1995.
分担の論文発表のためには当然予習が必要となるが、関連文献の読み込みも必要となる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 40 | 出席を評価する |
その他 | 60 | 自身の担当会の論文発表を評価する |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点(40%)、担当の発表(60%)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員は健康関連のデータ取得の現場経験およびデータセンターでの勤務経験、豊富なデータ解析経験を持つ
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
The instructor have field experience in health-related data acquisition, experience working in data centers, and extensive data analysis experience.
テキスト・参考文献等
講義前あるいは講義中に適宜指定する。