シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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熱移動工学特論第一 | 2024 | 前期 | 水2 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 松本 浩二 | マツモト コウジ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-FT5-4C25
履修条件・関連科目等
①この科目は、熱移動論の中の"熱伝導"に焦点を絞って講義をする。よって、学部講義科目の熱工学2及び1を履修していることが望ましい。ただし、最初の2週程度は、学部の復習的内容を行うので、熱工学2及び1を履修していない学生でも履修は可能である。② この科目は伝熱現象を対象とする研究テーマを行う学生にとっては不可欠であるが、その他、研究において副次的に伝熱現象の解明が必要な学生にとっても有効である。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
多くの状況下で熱に関わる諸問題が起こっており、それらを解決するためには熱の移動現象を理解しなければいけません。本講義は熱エネルギーの移動解析法を考究する科目で、特に熱伝導現象を対象とし、熱伝導問題の数学的解析と数値解析についての学習を行う。さらに、熱物性値が温度依存性を有する場合や相変化を伴う場合の熱伝導問題の数値解析の方法についても学習する。なお、講義は座学形式で行い、最終的に課題(英文)を与え、レポートでその回答を提出させる。
科目目的
伝熱工学の定常熱伝導と非定常熱伝導問題の解法を修得する.
到達目標
学生は、熱伝導現象における種々の解法を講義を通して修得・実践できることを目標とする。
授業計画と内容
主な講義内容は以下の通りである。
1.熱伝導の基礎(支配方程式、境界条件の導入)
2.定常一次元熱伝導の解析的解法(内部発熱有り・無しの系及び多層系の熱伝導)
3.非定常一次元熱伝導の解析的解法1(ラプラス変換による解法)
4.非定常一次元熱伝導の解析的解法2(具体的事例(接触温度)での検討)
5.非定常一次元熱伝導の解析的解法3(変数分離による解法)
6.ハイスラー線図と集中容量法による非定常一次元熱伝導解法
7.ハイスラー線図による解法の多次元への拡張
8.定常熱伝導問題の数値解法(コントロールボリューム法による支配方程式・境界条件の離散化)
9.非定常熱伝導問題の数値解法1(コントロールボリューム法による支配方程式・境界条件の離散化)
10. 非定常熱伝導問題の数値解法2(コントロールボリューム法による陽解法)
11. 非定常熱伝導問題の数値解法3(コントロールボリューム法による陰解法)
12.相変化(融解・凝固)問題の解法1(数値解法:コンベンショナル法)
13.相変化(凝固)を伴う場合の解法2(Stefan解とNeumann解及び準定常近似解法)
14.熱物性値が温度依存性を有する場合の熱伝導問題の数値解法(支配方程式と境界条件の離散化)
但し、上記順番が講義の進行状況によっては入れ替わることもあります。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
前回講義で予告した範囲の十分な予習をした上で講義に出席すること。また、講義終了後は1-2時間程度の復習を行うこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 出題したレポートの内容で評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義をした解析方法(非定常熱伝導の解析的解法を除く)を実際に使えるか否かをレポート(英文)により判定する。
判定基準は、出席率が80%以上の学生に対して課題を与え、その解答をレポートとして提出させ、採点結果が100点満点中60点以上を合格とする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用せず、適宜資料を配布する。
参考書は個々にあったものを適宜選択すること。なお、伝熱関連の参考書は図書館にも多数あるので参照して下さい。
その他特記事項
出席率が80%以上でないと、不合格となる。
参考URL
https://www.mech.chuo-u.ac.jp/~matsulab/index.htm