シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生命科学論文研修第四 | 2024 | 後期 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 諏訪 裕一 | スワ ユウイチ | 2年次配当 | 3 |
科目ナンバー
SG-BI5-9A04
履修条件・関連科目等
博士課程前期課程の2年間に開講される関連する4科目、「生命科学論文研修第一」、「生命科学論文研修第二」、「生命科学論文研修第三」、「生命科学論文研修第四」のすべてを一貫して履修することを前提とする。原則として、これらの4科目は同じ研究室で履修するものとする。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
教員から提案された研究課題について、学生が主体的に研究活動を行う、アクティブ・ラーニング科目である。研究活動には、研究計画の策定、文献調査、実験に必要な方法を習得するための訓練、実験の準備、その実施、結果の記録と解析および評価、その解釈と意義づけ、そのまとめと発表、これらを実施するための討議などが含まれる。学生はこれら一連の事項を継続的に行う。研究の進捗は、随時、指導教員と共有し、進捗に必要な情報を割り出し、障害があれば、教員を含む共同研究者とで共同で解決する。最終的には、研究を修士論文としてまとめ、提出する。
新規性のある成果を得ることを目標にする。新規な成果が得られた場合、学術集会および学術雑誌上で公表する。これも学生が主体となって実施し、指導教員はそれを全面的に援助する。
科目目的
生命科学における特定の研究テーマについて、「授業の概要」に具体的に記した一連の研究活動のすべてを、学生自らが主体的に学び、教員の指導のもとで実施する。「生命科学論文研修第一」、「生命科学論文研修第二」、「生命科学論文研修第三」、および「生命科学論文研修第四」をとおして、次項「到達目標」の1)~7)を行い、科学的な発見を目指す。
到達目標
一連の研究を学生自らが実施することをとおして、社会一般で要求される素養と大学院修了生に相応しいとしての知的な能力を得る。
1)教員が学生に課した課題(問い)を学生自らが研究することを前提に、完璧に理解する。
2)課題を解明に適した材料と方法を選び出す。
3)課題と、材料と方法とが整合していることを論理的に説明する。
4)課題を解明するための実験を自ら準備し、実施し、結果をまとめ、それを論理的に解釈する。
5)既知の知見と相対化し、新規性を明確にする。
6)新規な成果が得られた場合、学術集会および学術雑誌上で公表する準備を、主体的に実施する。
7)研究成果を修士論文にまとめ、学科内で発表する。
本科目では、最終的な項目である、7)を実施する。
・研究の到達点を見定め、それに向けての実験を継続する。
・研究成果を修士論文としてとりまとめる。そのために、指導教員はじめ、共同研究者と討議する。
・継続すべき課題があれば、それを提案し、妥当であれば後継者に引き継ぐ。
授業計画と内容
「生命科学論文研修第三」で実施した研究成果をもとに,新たに作り出された仮説あるいはstudy questionを対象に,「生命科学論文研修第四」では,引き続き,研究成果を求める実験科学を展開する。この科目の内容を14回の講義科目に擬して以下に記述する。ここでの内容の一部は,形式的には,「生命科学論文研修第三」と同様であると見えるが,目的が上記したように変わっているため,内容としては異なる。この科目は14回の講義科目でないので,1~14は授業回数ではない。上記「授業形式」を必ず参照すること。
教員や共同研究者とコミュニケーションをはかり,研究の進捗だけでなく、研究上の問題点や、研究の障害となる事項を共有し,問題があれば,その解決にあたること。実験を実施する場合,安全確保につとめること。
この科目の実施中は、研究室で定期的に実施されるセミナー,および安全講習会への参加が義務付けられるので,開催案内は見逃さないようにすること。
8)課題を解明するための実験を自ら準備し、実施し、結果をまとめ、それを論理的に解釈する。
1. 「生命科学論文研修第三」で実施した研究成果をもとに,新たに作り出された仮説あるいはstudy questionを解明するための実験を実施する。
2. データを取りまとめ,その結果に応じて,プロトコルや実験系自体を改訂する。
3. 再現性のある結果を得るまで1.を繰り返す。
4. 別の実験を実施する。
5. データを取りまとめ,その結果に応じて,プロトコルや実験系自体を改訂する。
6. 再現性のある結果を得るまで4.を繰り返す。
9)既知の知見と相対化し、新規性を明確にする。
10) 科学的な知見の論理的な記述を訓練する。
7. 新規な知見が得られた場合,その新規性と科学的意義を考察しなおし,論理的に記述する。
8. 7.での記述内容が,客観的なデータによって示されているかを慎重に検討し直す。
9. 7., 8. について教員および他の大学院生らと議論する。その成果を10.の文献調査に反映させる。
10. 最新の知見も含め,改めて文献調査を実施する。
11. 10.について教員および他の大学院生らと議論し,「発見」であるかどうかを慎重に検討する。
11)新規な成果が得られた場合、学術集会および学術雑誌上で公表する準備を、主体的に実施する。
12)研究成果を修士論文にまとめ、学科内で発表する。
12. プレゼンテーション用のスライドと文書を作成する。
13. 12.について教員および他の大学院生らと議論し,発表練習する。
14. 研究成果を修士論文にまとめ、学科内で発表する。継続すべき課題があれば、それを提案し、妥当であれば後継者に引き継ぐ。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・研究の遂行上必要な文献の調査。
・実験実施前に完備すべき手順書(プロトコル)の準備。特に指導教員との議論後の詳細な改訂など。
・取得したデータのとりまとめ。データは実験後に迅速にとりまとめる必要がある。
・関連する研究会や学会への見学や積極的な参加。指導教員からこれが指示・推奨されることがある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・学位論文の作成等に対して専門分野に関する必要な研究指導を行うことを基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 80 | 最終的に修士論文を提出し、1名の主査と2名の副査による審査を受け、合格点を得ること。指定された日に研究発表すること。 |
平常点 | 20 | 次の項目が含まれる。a) 適切な実験デザインとプロトコル作成、b) 研究を進捗させるのに適切な工程・日程作成とその実施、c) 適切な実験の実施、d) 迅速な実験データのとりまとめ、e) 実験での安全への配慮、f) 教員や共同研究者との適切なコミュニケーション、g) 高い研究倫理性、h)討論における積極性、主体性、論理性 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
特定の時間帯を設けず、学生が必要なときは常時、それに対応する。
実験を開始する前には、研究(実験)目的が明確であるか、実験の手順に問題はないか、を必ず綿密に議論する。その上で、実験を指導する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
例えば、文献検索やゲノム解析ではICTを最大限活用する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
指導担当教員が個別に指示する。
その他特記事項
留学など、一般的な履修形態と異なる場合、この科目の履修にあたっては、担当の教員と十分に相談すること。