シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際取引法 | 2024 | 秋学期複数 | 月2,水5 | 法学部 | 梶田 幸雄 | カジタ ユキオ | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
JU-IR3-006L
履修条件・関連科目等
特にありません。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
世界で毎日100万件もの国際取引契約が締結されている。日本企業も大企業のみならず中堅中小企業の海外事業展開も非常に活発になっている。同時に,国際取引においてさまざまなトラブルも生じている。国際取引の現状と課題を理解する。以上を学修する上で、(1)国際取引の類型を理解し、(2)各取引類型ごとにどのような紛争が生じているのかを具体的事例などを題材として明らかにし、かつ、(3)紛争の発現原因を探り、(4)適切な紛争処理法の選択を検討し、さらに(5)紛争未然防止のための対策を検討する。以上により、海外ビジネスのリーガル・リスク・マネジメントについての理解ができるようになるものと考える。実際にあった紛争事例を題材として、どのような紛争解決方法が考えられるかを学生諸君に検討してもらいたいと考える。
科目目的
国際取引の諸形態及び契約交渉時及び契約書作成上の留意点を理解し、国際ビジネスパーソンとして、自ら課題・争点を発見・評価できるような素養を身につけることができるよう、争点発見の仕方を学ぶ。
到達目標
リーガルリスクを自らマネジメントできるようになること。国際ビジネスパーソンとして、自ら課題・争点を発見・評価できるような素養を身につけることができるよう、争点発見の仕方を学ぶ。
授業計画と内容
1 国際取引法の概説
2 多国籍企業の国際取引、ステークホルダー
3 国際業務部員の国際法務業務
4 一般商品売買契約の概要
5 ウィーン売買条約と紛争事例
6 海外駐在員事務所の開設と業務内容
7 販売代理店契約の概要と留意点
8 フランチャイズ契約
9 生産委託の概要と留意点
10 生産委託の問題ードキュメンタリー映画『女工哀歌』:現代奴隷制の問題
11 OEM契約に関わる紛争事例
12 プラント輸出契約の概要と留意点
13 国際ライセンス・技術供与契約に関わる紛争事例
14 模倣品対策
15 海外直接投資の類型と契約の基本条項
16 合弁契約に関わる紛争事例
17 国際M&A契約の概要
18 海外進出と異文化コミュニケーション
19 海外法人における国際人事労務管理・労働争議
20 国際紛争解決法の概要と国際民事訴訟手続
21 国際商事調停
22 国際商事仲裁
23 国際投資仲裁
24 国際取引とWTO
25 人権保護と国際仲裁
26 国際投資仲裁と環境・腐敗問題
27 経済安全保障と国際取引契約
28 グローバルガバナンスと国際取引
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎回授業日の前にmanabaに掲載するレジュメに目を通し、授業のポイントについて理解した上で出席すること。また、授業の際に提示する課題に必ず取り組むこと。問題意識を持つことが重要です。次に、関心を持った事柄について自発的に調べることです。授業期間の後半には、講義だけでは理解が散漫になってしまいますので、レポート作成などで、そのような経験を積むことを期待します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 期末レポートの提出による。 |
成績評価の方法・基準(備考)
毎回,出席はとり,レポート試験の成績にプラス評価することがある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
原則としてすべて対面式授業ですが、グループワークを行う場合に、タブレットなどがあった方が便利かも知れません。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
国連工業開発機関(UNIDO)、JICA専門家、中小企業基盤整備機構貿易投資アドバイザーほか。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
国際貿易投資促進アドバーザーとしての経験に基づき,国際ビジネス紛争解決法に関する理論と実務の展開について講義する。
テキスト・参考文献等
特になし。毎回、レジュメを配布します。必要に応じて授業の中で紹介します。
その他特記事項
双方向の授業をしたいと思います。従って、授業中には積極的に発言をしてもらいます。「教育上の問題については、私はこう考えている。最善の教育というものは、いい学生といい教師との間に、直接の特別なつながりのある場合――学生が考え方を論じ、ものごとについて考え、ものごとについて語るそういう場合にのみ可能だということを認識するほかはないと考えている。講義に出たり、また出された問題をやったりするだけでは大した勉強はできはしない。」(リチャード.P.ファインマン 『ファインマン物理学』岩波書店、1984年、at.ⅳ)