シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習1 | 2025 | 通年 | 火5 | 経済学部 | 吉見 太洋 | ヨシミ タイヨウ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
※選考方法は経済学部事務室が公開する情報をご確認ください。
<関連科目>
国際金融論
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
テーマ:国際金融的課題の研究
当ゼミでは、国際金融市場における様々な課題(国境を越えたカネの動きにまつわる課題)について研究を進めます。具体的なテーマについては受講生と相談の上決定しますが、可能な限り現在足元で起こっているタイムリーな課題を扱うことで、今皆さんが生きている「現在の」世界経済への理解を深めていきたいと考えています。特に担当教員の吉見が研究を進めている課題に興味を持つ学生を特に歓迎します。例えば、日本企業は海外事業においてどのような為替リスク管理を行っているのか、企業は国際決済でどのような通貨や方法を用いているのか(今後それがどう変わっていきそうか)、ここ数年の急速な円安の進行は日本の経済や物価にどのような影響を与えていたのか、などが現在の吉見の研究上の興味です。例えばこうした話題に関係する書籍としては、以下のようなものがあります。
『日本企業の為替リスク管理 通貨選択の合理性・戦略・パズル』
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/21090011.html
こちらの本は2年生のゼミの前半で持ち回りで読み進めていきます。また、受講生と相談の上決定しますが、研究内容や希望に応じて、国内外での調査や民間企業(社会人)との連携、学外の研究会での研究報告なども実施していきたいと思っています。
科目目的
国際金融市場における現在進行形の課題について、アカデミックな視点から研究を進め、国際金融市場や世界経済に対する広く深い視野を身に着けるのが当ゼミの目的です。
到達目標
国際金融論の基礎を理解し、エクセルを用いた実証分析の基礎を身につけること、三年次のゼミでの研究テーマを具体的に決定することを二年次のゼミの目標とします。
授業計画と内容
【演習1】(2年次通年)
前期は国際貿易に用いられる決済通貨に関する文献を持ち回りで読んでいきます。前期の指定書籍は以下です。
『日本企業の為替リスク管理 通貨選択の合理性・戦略・パズル』(伊藤隆敏、清水順子、鯉渕賢、佐藤清隆、著)
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/21090011.html
後期はStataを使った実証分析の実習を行います。後期の指定書籍は以下です。
『Stataによるデータ分析入門 第3版 ~経済分析の基礎から因果推論まで~』(松浦寿幸、著)
http://www.tokyo-tosho.co.jp/books/978-4-489-02374-3/
前期も後期もゼミ生による発表形式で進めてもらいます。具体的なスケジュールは以下のようになります。
・前期
1. ガイダンス
2. 指定書籍の輪読・発表「序章 日本企業の為替リスク管理の謎を解く」
3. 指定書籍の輪読・発表「第1章 インボイス通貨選択はなぜ重要なのか」(1)
4. 指定書籍の輪読・発表「第1章 インボイス通貨選択はなぜ重要なのか」(2)
5. 指定書籍の輪読・発表「第2章 本社アンケート調査から見た日本企業のインボイス通貨選択」(1)
6. 指定書籍の輪読・発表「第2章 本社アンケート調査から見た日本企業のインボイス通貨選択」(2)
7. 指定書籍の輪読・発表「第3章 日本企業の為替リスク管理とその実態」(1)
8. 指定書籍の輪読・発表「第3章 日本企業の為替リスク管理とその実態」(2)
9. 指定書籍の輪読・発表「第4章 日系海外現地法人の為替戦略」(1)
10. 指定書籍の輪読・発表「第4章 日系海外現地法人の為替戦略」(2)
11. 指定書籍の輪読・発表「第5章 基軸通貨ドルのゆくえ」(1)
12. 指定書籍の輪読・発表「第5章 基軸通貨ドルのゆくえ」(2)
13. 指定書籍の輪読・発表「第6章 アフター・コロナの世界貿易再編とインボイス通貨の将来」
14. 総括
・後期
1. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第0章●Stata とは/なぜStata を使うのか?」
2. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第1章●はじめの一歩/Stata を使ってみよう!」
3. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第2章● Stata による統計表の作成?統計的な基礎も学ぼう」
4. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第3章● Stata による回帰分析/本格的な分析に向けて」
5. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第4章● 離散選択モデル/質的データの分析」
6. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第5章●差の差の分析とパネル・データ分析/因果推論の定番」
7. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第6章●操作変数法/横断面データでもパネルデータでも活躍」
8. 実証分析に関する指定教科書の輪読・発表「第7章●傾向スコア法/仮想現実の創造」
9. 3年次テーマの決定:導入
10. 3年次テーマの決定:仮テーマ発表
11. 3年次テーマの決定:テーマ確定
12. 3年次テーマの決定:先行研究の調査
13. 3年次テーマの決定:研究方法の検討
14. 総括
【演習2】(3年次通年)
グループごとにテーマを決めて1年間研究します。ただし、テーマは最近の国際金融市場に関わる課題に限定します(特に吉見の研究と関連する課題を選んで頂くことを推奨します)。研究の手法は理論分析でも実証分析でも構いません。受講生との相談によって決めますが、夏休みには研究テーマに関連する国内外の現地調査等を実施します。研究の成果は、学内あるいは学外のゼミと行うインターゼミで報告してもらいます。研究の進捗と受講生の要望によっては、海外の大学との研究会実施なども検討します。
【演習3】(4年次後期)
「演習2」で進めた研究をベースに各自が演習論文を執筆します。演習1、演習2の登録者は演習論文の執筆は必須ではありません。演習論文執筆を希望する学生のみ、演習3を受講して頂きます。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 出席状況、ゼミ活動への参加と貢献、調査・研究・報告の質等から総合的に評価します。無断遅刻、無断欠席には厳しく対処します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
・演習におけるプレゼンテーションや資料作成について、その都度フィードバックコメントをします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・演習1~3に至るまで、「ディスカッション」、「グループワーク」、「プレゼンテーション」を実施し、チームのテーマによっては「フィールドワーク」を実施します。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
適宜遠隔でのミーティング等を実施します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
『日本企業の為替リスク管理 通貨選択の合理性・戦略・パズル』(伊藤隆敏、清水順子、鯉渕賢、佐藤清隆、著)
https://www.rieti.go.jp/jp/publications/summary/21090011.html
『Stataによるデータ分析入門 第3版 ~経済分析の基礎から因果推論まで~』(松浦寿幸、著)
http://www.tokyo-tosho.co.jp/books/978-4-489-02374-3/
「演習2」と「演習3」におけるテキスト・参考書の指定はありませんが、必要に応じて研究の参考となりそうな文献を紹介致します。
その他特記事項
・ゼミ活動に積極的に参加・貢献してくれる学生を歓迎します。また、現地調査やコンパを含むゼミのイベントは原則全員参加とします。
参考URL
http://tyoshimi.net/jp-index.php