シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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演習1 | 2024 | 通年 | 月5 | 経済学部 | 伊藤 伸介 | イトウ シンスケ | 2年次のみ | 4 |
科目ナンバー
EC-OM2-01XS
履修条件・関連科目等
<選考方法>
教員とゼミの上級生が面接を行います。ゼミでの受講希望理由や学習意欲等について面接を行った上で、合否の判定を行います。
<履修条件>
(1)学習意欲が高いこと。
(2)ゼミ合宿に参加すること。
(3)経済学部のプレゼンテーション大会に出場すること。
(4)4年次に演習論文(卒業論文)を執筆すること。
(5)やむを得ず授業を欠席する場合には必ず事前に教員に連絡をすること。
(6)統計に関連する科目、具体的には、経済統計(SI346)、統計学(SI105)、計量経済学(SI345)、応用統計(SI347)といった科目を受講するのが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、協調性及び自己管理力(専門知識を活かせるだけでなく、チームワークの経験から学んで、他人と協調し、自己を管理することができる)の修得に関わる科目です。また、創造的思考力(総合的な学習体験に基づいて、ものごとを創造的に思考することができる)の修得に関わる科目です。
テーマ:日本の社会経済に関する統計データ分析
ゼミでは、日本の社会経済に関する基本文献を中心に輪読し、日本の経済社会における問題認識を深めた上で、グループごとにアンケート調査やインタビュー調査といった実地調査を含む調査研究、さらには、わが国の公的統計データや(アンケート調査等の)調査個票データ(ex. SSJDAが提供する個票データ等)による実証研究を行います。
科目目的
グループ別のゼミ活動から得られる調査研究の方法、社会経済的な分析スキル、統計データの解析技術を身に付けた上で、各自の研究テーマにそって演習論文を完成させます。また、ゼミ活動を通じて、ディスカッションの技術、コミュニケーション力とプレゼンテーション能力、統計データないしは調査個票データの収集・処理・加工、さらには論理的思考力の向上を目指します。
到達目標
上記の目的を達成するために、具体的には、以下の到達目標を設定します。
【演習1】テキストの輪読とグループ別による調査研究を通じて、以下の目標を達成します。
①人前でプレゼンテーションができるだけでなく、積極的に質問を行うことによって、議論に主体的に参加することができること。
②グループ別による調査研究を行うことによって、文献収集の仕方、統計データの調べ方、インタビューの方法を習得することができること
【演習2】グループ別による調査研究と研究成果の発表を通じて、以下の目標を達成します。
①アンケート調査の実施と統計解析ソフトウェアを用いた分析・集計の方法、インタビューの実施とその整理の方法など、調査研究を進める上で必要なスキルを身に付けることができること。
②グループ別による調査研究で立てた目標を達成するために、調査研究の企画力やコミュニケーション力を高めることができること。
③調査研究において、実証分析のための仮説の設定の仕方、調査個票データによる分析方法、分析結果のまとめ方を習得することができること。
【演習3】演習論文の作成を通じて、以下の目標を達成します。
①データ分析に関する様々な手法とその解釈の仕方を習得することができること。
②演習論文の執筆を通じて、論理的な思考力を身に付けること。
授業計画と内容
【演習1】(2年次)
予備的な段階として、最初にテキストの輪読とプレゼンテーションを行い、文献の整理の仕方とプレゼンテーション技術を学習するだけでなく、Excelを用いた統計データの加工と分析の方法を習得します。つぎに、テーマにしたがってグループ単位での調査研究を行った上で、研究の取りまとめを行います。
具体的なスケジュールはつぎのとおりです。
第1回 1年間のゼミ活動の計画、輪読するテキストの選定
第2回 テキスト(1)の輪読―テキストのサーベイおよびディスカッション
第3回 テキスト(1)の輪読―テキストの各章についてのプレゼンテーションと質疑応答
第4回 テキスト(2)の輪読―テキストのサーベイおよびディスカッション
第5回 テキスト(2)の輪読―テキストの各章についてのプレゼンテーションと質疑応答
第6回 Excelによる統計学の基礎(1)―グラフの作成と度数分布
第7回 Excelによる統計学の基礎(2)―基本統計量の計算(平均、分散、標準偏差等)
第8回 Excelによる統計学の基礎(3)―ピポットテーブルによるクロス表の作成とその解釈第
第9回 Excelによる統計学の基礎(4)―散布図の作成と相関係数の計算
第10回 Excelによる統計学の基礎(5)―回帰分析と分析結果の評価
第11回 Excelによる統計学の基礎(6)―重回帰分析と分析結果の解釈
第12回 Excelによる統計学の学習(7)―確率の計算と確率分布(二項分布、ポアソン分布、正規分布等)
第13回 Excelによる統計学の学習(8)―大標本と小標本における信頼区間の推定
第14回 Excelによる統計学の学習(9)―母平均と母比率における差の検定
第15回 後学期におけるグループ別の調べ学習の方法についての説明
第16回 グループ別の調べ学習に関する計画とスケジュールの発表
第17回 グループ別の調べ学習(1)―調べ学習における問題意識の設定
第18回 グループ別の調べ学習(2)―調査対象の地域に関する統計データの確認
第19回 グループ別の調べ学習(3)―統計データから見た調査対象地域の特徴の把握
第20回 グループ別の調べ学習(4)―文献資料のサーベイと文献資料から見た対象地域の特徴に関する整理
第21回 グループ別の調べ学習(5)―対象の地域における実地調査の準備(1)(アンケート調査の調査票の検討等)
第22回 グループ別の調べ学習(6)―対象の地域における実地調査の準備(2)(ヒアリング調査の実施可能性の検討等)
第23回 グループ別の調べ学習(7)―対象の地域における実地調査に関する検討結果の報告
第24回 グループ別の調べ学習(8)―対象の地域に関する実地調査の試みとその報告
第25回 グループ別の調べ学習(9)―文献資料の分析と実地調査の成果についてのディスカッション
第26回 グループ別の調べ学習(10)―グループ別の調べ学習における課題の整理
第27回 グループ別の調べ学習(11)―グループ別の調べ学習に関する報告書の作成
第28回 演習1のまとめと演習2に向けた予備的準備
【演習2】(3年次)
グループごとに調査研究を行います。SPSSといった統計解析用ソフトウェアも活用しながら,グループごとに、(アンケート調査等によって得られた)データの分析を行ったり、インタビュー調査を行ったりします。これらの調査研究についてはとりまとめを行った上で,経済学部プレゼンテーション大会等で研究成果の発表を行います。つぎに、受講者は、グループごとに研究テーマを設定し、文献資料の収集および公的統計データや調査個票データ(あるいはアンケート調査データ)の分析を行った上で、研究内容についてプレゼンテーションを行うだけでなく、データ分析の結果にもとづいて研究成果の取りまとめを行います。
具体的なスケジュールはつぎのとおりである。
第1回 1年間のゼミ活動の計画、調査研究のためのグループ分けとテーマの発表
第2回 SPSSによる統計学の学習(1)―度数分布とヒストグラム
第3回 SPSSによる統計学の学習(2)―基本統計量の計算(平均、分散、標準偏差等)
第4回 SPSSによる統計学の学習(3)―関連性の検証(相関係数、クロス表)
第5回 SPSSによる統計学の学習(4)―回帰分析の計算と有意性の検定
第6回 SPSSによる統計学の学習(5)―ダミー変数を用いた回帰分析
第7回 グループ別の調査研究(1)―調査研究のテーマに関する問題意識の選定、調査のスケジュール
第8回 グループ別の調査研究(2)―研究テーマに関する入手可能な統計データによる実態の把握
第9回 グループ別の調査研究(3)―文献資料の蒐集とサーベイに基づく研究テーマの整理
第10回 グループ別の調査研究(4)―研究テーマにおける実地調査の準備(1)(アンケート調査の調査票の検討等)
第11回 グループ別の調査研究(5)―研究テーマにおける実地調査の準備(2)(ヒアリング調査の実施可能性の検討等)
第12回 グループ別の調査研究(6)―対象の地域における実地調査に関する検討結果の報告
第13回 グループ別の調査研究(7)―対象の地域における実地調査(ヒアリング調査やアンケート調査等)の実施
第14回 グループ別の調査研究(8)―実地調査の成果についてのディスカッション
第15回 グループ別の調査研究(9)―文献資料のさらなる蒐集とサーベイに基づく研究テーマの再検討
第16回 グループ別の調査研究(10)―実地調査(ヒアリング調査やアンケート調査等に関する結果の取りまとめ
第17回 グループ別の調査研究(11)―文献資料の分析と実地調査の成果についてのディスカッション
第18回 グループ別の調査研究(12)―プレゼンテーション大会に向けた発表の準備
第19回 グループ別の調査研究(13)―プレゼンテーションの内容に関する検討と課題の把握
第20回 グループ別の調査研究(14)―グループ別の調査研究についての報告書の作成
第21回 グループ別のデータ分析と研究報告(1)ーグループ別の研究テーマの設定
第22回 グループ別のデータ分析と研究報告(2)―使用する調査個票データの選定とデータに含まれる調査項目の確認
第23回 グループ別のデータ分析と研究報告(3)―データ分析のための問題意識の発表と仮説の設定
第24回 グループ別のデータ分析と研究報告(4)―データ分析のための先行研究に関するサーベイ
第25回 グループ別のデータ分析と研究報告(5)ー使用するデータのデータ特性の把握
第26回 グループ別のデータ分析と研究報告(6)―調査個票データの分析(1)(グラフの作成、基本統計量、度数分布等)
第27回 グループ別のデータ分析と研究報告(7)―調査個票データの分析(2)(相関係数、回帰分析等)
第28回 グループ別のデータ分析と研究報告(8)―研究成果の最終報告
【演習3】(4年次)
演習1、演習2で習得した統計データ分析の様々な手法も生かしながら、ゼミ活動の総まとめとしての演習論文を完成させます。
第1回 受講生における論文の研究テーマと使用するデータの設定
第2回 研究のために使用するデータの選定
第3回 研究報告とディスカッション(第1回報告)(履修者1~4番)
第4回 研究報告とディスカッション(第1回報告)(履修者5~8番)
第5回 研究報告とディスカッション(第1回報告)(履修者9~12番)
第6回 研究報告とディスカッション(第1回報告)(履修者13~16番)
第7回 研究の進捗の報告、論文指導と草稿の作成(第2回報告)(履修者1~4番)
第8回 研究の進捗の報告、論文指導と草稿の作成(第2回報告)(履修者5~8番)
第9回 研究の進捗の報告、論文指導と草稿の作成(第2回報告)(履修者9~12番)
第10回 研究の進捗の報告、論文指導と草稿の作成(第2回報告)(履修者13~16番)
第11回 研究の進捗の報告、演習論文の完成に向けた指導(第3回報告)(履修者1~4番)
第12回 研究の進捗の報告、演習論文の完成に向けた指導(第3回報告)(履修者5~8番)
第13回 研究の進捗の報告、演習論文の完成に向けた指導(第3回報告)(履修者9~12番)
第14回 研究の進捗の報告、演習論文の完成に向けた指導(第3回報告)(履修者13~16番)
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
可能であれば、年に1回はゼミ合宿を行う予定です。また、総務省統計局といった統計作成部局の訪問や工場見学等も計画しています。さらに、通常の時間帯で行う演習の他に、数回実地調査を行う予定です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | (サブゼミを含む)ゼミへの積極的な参加や課題の提出 |
その他 | 80 | 調査研究に関するプレゼンテーションとディスカッション |
成績評価の方法・基準(備考)
【演習1】
平常点((サブゼミを含む)ゼミへの積極的な参加や課題の提出等)、調査研究に関するプレゼンテーションとディスカッションで評価します。なお、提出された課題については個別にチェックを行い、必要に応じてコメントを行います。
【演習2】
平常点((サブゼミを含む)ゼミへの積極的な参加や課題の提出等)、調査研究に関するプレゼンテーションとディスカッション、グループごとに取りまとめた調査研究の成果の内容で評価します。なお、提出された課題については個別にチェックを行い、必要に応じてコメントを行います。
【演習3】
演習論文の提出と演習論文に関するプレゼンテーション(3回)で評価します。
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manabaを通じて提出された課題についてはチェックを行った上で、必要に応じて個別にリプライを行います。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
パソコンを使って、ExcelやSPSSといったソフトウェアを用いた統計データ分析に関する演習を行います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
輪読のためのテキストについては、1回目のゼミのときに受講生と相談した上で決定します。また、レジュメ等の配布資料を使用する場合があります。
Excelの学習においては、つぎのテキストを使用します。
菅民郎著『Excelで学ぶ統計解析入門 Excel2019/2016対応版』オーム社, 2020年
SPSSの学習に関して、自学用の参考文献は以下のとおりです。
村瀬洋一・高田洋・廣瀬毅士(編)『SPSSによる多変量解析』オーム社,2007年
三輪哲・林雄亮編『SPSSによる応用多変量解析』オーム社,2014年
その他特記事項
欠席する場合には、事前に必ずメール等で連絡するようにしてください。また通常の時間帯で行う演習だけでなく、実地調査にも参加するようにしてください。
参考URL
https://ssitoh4509.wixsite.com/sito