シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 日本社会経済史B | 2026 | 後期 | 木4 | 文学部 | 山﨑 善弘 | ヤマサキ ヨシヒロ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JH3-F408
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
近世の社会経済を支えた実態的基盤である「村」を舞台に、村役人の実務を通じて近世の社会構造と経済システムを分析する。指定テキスト『村役人のお仕事 増補改訂版』に基づき、名主や大庄屋などが、領主・村・市場の結節点(中間層)としてどのように振る舞い、地域の資源管理や富の再分配などを担ったのかを考察する。とくに近世後期における豪農・地主層の台頭に注目し、それらが国家・領主支配機構の末端へと組み込まれていく過程を、「日本的社会経済構造」の特質という観点から検討する。
科目目的
近世の村役人の多様な職務(行政・経済・司法)の実態を学ぶことで、当時の社会構造を多層的に理解する。あわせて、村を単なる「自治」の場として理想化するのではなく、支配機構の末端としての機能や中間層の役割を客観的に分析する手法を習得することを目的とする。史料に基づく具体的事例分析を通じて、社会経済史研究の基礎的な研究視角を身につけることも、本科目の到達点とする。
到達目標
1.村役人の実務(年貢徴収、金融、救済など)から、近世の経済メカニズムを具体的に説明できる。
2.「中間層(豪農・地主)」が、地域社会の維持と幕藩体制の補完において果たした経済的役割を理解する。
3.史料の記述に基づき、日本的な統治・経済構造の特質を具体的事例を挙げながら、論理的に考察できる。
授業計画と内容
1.ガイダンス:近世社会における「中間層」としての村役人
2.村政の委任関係と行政事務の発生:算用と始末
3.租税システムの実務:年貢の賦課・徴収
4.領主財政窮乏と仕送り:仕送りの実務と農民の負担
5.生産基盤の維持と公共事業:道普請・水利の管理
6.人口把握と労働力管理:宗門人別改帳の社会経済的機能
7.交通経済の維持と地域社会:宿駅助郷役の調整と負荷
8.広域行政の成立:改革組合村と地域の再編
9.地域経済の多角化:「余業」の展開と市場流通への介入
10.社会保障と危機管理:社倉政策に見る農村金融と救済
11.司法機能と経済紛争の解決:裁判による秩序維持
12.領地経営のパートナーとしての豪農:藩財政改革への参画
13.近世から近代へ:村役人の変容と明治維新の社会的基盤
14.総括:日本的社会構造と経済発展の歴史的背景
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業で使用するレジュメを適宜manabaへ事前にアップするので目を通しておくこと。授業後は、授業内容を復習すると同時に、授業中に取り上げた論文や書籍をできるだけ読むこと。指定テキストについては、該当章を精読したうえで授業に臨むことが望ましい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 50 | 到達度を確認するため、授業内容の理解を測るレポートを課す。 |
| 平常点 | 50 | 授業への参加、受講態度、課題への対応から評価する。ただし、出席率が70%に満たない者は単位修得不可とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う場合がある。
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業は基本的に講義形式であるが、適宜ディスカッション・ディベートも織り交ぜながら進めることにする。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
プロジェクターの使用に加え、manabaを用いて史資料の提示・共有を行う。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:『村役人のお仕事 増補改訂版』(東京堂出版、2026年)。
参考文献:適宜授業中に提示する。