シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法曹演習 | 2024 | 秋学期 | 金2 | 法学部 | 永野 亮 | ナガノ リョウ | 1年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-LA1-003S
履修条件・関連科目等
関連科目、関連分野の履修条件は特にありません。
ただし、本演習では演習の一部に座学だけでなく模擬法律相談、模擬裁判等、実務を模擬体験する内容も想定しているため、学生1人1人の振る舞いが他の学生の学習効果を大きく左右することになります。そのため、毎回の授業にきちんと出席でき、事前に配布資料がある場合にはきちんと読み、授業中は他の人の話をよく聞いて、とにかく真面目に積極的に参加する意欲を持っている学生を募集します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
1.原則全て面接授業を行う
基本的には対面でのゼミ形式の授業を計画しております。
初回は自己紹介、グループ分け及び雑談の予定です。
新型コロナウィルス感染拡大の状況によってはオンラインでの開講を検討いたしますが、その場合には別途ご連絡させていただきます。
本ゼミは、法曹三者(特に弁護士)について実務上どのような活動をしているのか、模擬法律相談、模擬裁判等を通じて学んでいただきたいと思っています。そのため、授業に際しては基本書等を熟読したり、個別具体的な争点の深い理解を求めることは考えていません。法曹の仕事ついて興味がある意欲のある方に受講していただければ幸いです。
授業は解説講義と模擬を適宜組み合わせて行う予定です。解説講義においては、ロースクール受験や予備・新司法試験のために必要な勉強の仕方、法曹になってからの活動について解説します。模擬については、第1回目の授業で希望を聞き、大まかなグループ分けをした後、予めシナリオ等を準備しておきますので、担当になったグループはその回に実際に模擬を体験してもらいます。模擬を体験しない他のグループについては、感想・質問等の発言の機会を設けるので、それらを評価の基準の1つとさせていただきます。
最後に、緊急事態宣言等新型コロナウィルス感染拡大に関する世の中の情勢をみて適切に対応を行い、状況が落ち着いている場合には裁判傍聴や懇親会等を行うことも予定しています。
科目目的
弁護士・裁判官・検察官の法曹三者の実務(主に弁護士)について、実務の模擬体験や、法曹のキャリアと活動領域の広がりについて学ぶことを通じて、法曹の社会における役割等について学んでもらい、本ゼミでの経験が法曹を志す人もそうでない人にも、将来設計の一助となることを想定しています。
到達目標
学生が本ゼミを通じ、法曹を志す人もそうでない人も必要な、人の話をきちんと聞く、情報を得たい場合には必要な質問をする等の「対人的コミュニケーション能力」、話を要約して問題点について把握し、自身で考えたり他者と共有したりすることで解決方法を模索し、適切な方法で解決をする等の「問題解決能力」、時間や約束を守る、他の学生のことを考え、真面目に人の話を聞く場面かどうか言われなくても判断できる等の「社会性」を高めることできれば良いと考えています。
授業計画と内容
第1回 自己紹介、グループ分け、雑談等
第2回 民事事件における弁護士等の役割・法律相談等における注意点 第3回の模擬事案の説明
第3回 【模擬法律相談(お金を貸したか、あげたか)】 聞き取り、争点の整理
第4回 【模擬民事裁判 民事事件における裁判官の役割】 手続及び判決の検討
第5回 家事事件における弁護士等の役割・法律相談等における注意点 第6回の模擬事案の説明
第6回 【模擬調停(夫婦関係調整調停(離婚)等)】 手続及び解決方法
第7回 インハウス・企業法務・留学・渉外の仕事の解説 第8回の模擬事案の説明
第8回 【模擬契約書チェック 契約交渉】 弁護士とIT SNS、YouTubeにおける誹謗中傷
第9回 前半:ファッション・芸能、漫画・ゲーム・音楽、環境、医療、学校等専門的な分野での弁護士の活動 後半:刑事事件における法曹3者の役割 第9回の模擬事案の説明
第10回 【模擬接見(弁護人と被疑者)】 刑事事件における弁護人の活動
第11回 前半:検察官の役割 後半:【模擬取り調べ・調書の作成】
第12回 【刑事模擬裁判(事前)】 事例の確認、チーム分け等
第13回 【刑事模擬裁判(本番)】
第14回 まとめ 法曹の活動領域の広がり
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
基本的に授業時間内で完結するように考えていますが、模擬裁判等の際には事前にチーム内で相談していただいたり、事前配布資料を授業前に目を通しておいて欲しい場合があります。そのような場合には、授業内で配布の際に予め指示をいたします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
平常点 | 100 | 出席、授業内での発言や質問への回答、授業態度等を総合的に判断 |
成績評価の方法・基準(備考)
出席、授業内での発言や態度等によって総合的に判断します。遅刻は3回で欠席1回として扱います。出席率が60%に満たないときや、授業中の態度等が目に余る場合はE判定となります。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールやオフィスアワーを利用した回答も想定しています。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
2012年 弁護士登録(東京弁護士会)
2012年~2018年 山下・渡辺法律事務所勤務
2014年~2018年 中央大学法科大学院実務家講師
2014年~2016年 中央大学法科大学院同窓会会長
2016年~2018年 東京弁護士会法教育センター運営委員会副委員長
2017年~2018年 文部科学省原子力損害賠償紛争解決センター調査官
2018年~2019年 UC Davis School of Law(LL.M.)
2019年~2020年 アメリカにて研修
2020年〜 つばさ法律事務所に参画
2021年~ 東京弁護士会広報室嘱託
2022年~ 事務所統合によりBACell法律事務所に参画
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
法曹実務について、弁護士としてのこれまでの活動を活かし、民事・刑事・家事事件や企業法務等についての実務上の問題点等の解説を行います。
また、文部科学省への任期付き公務員の経験や海外留学の経験、弁護士会の委員会(法教育委員会)での活動の経験から、弁護士のキャリアと活動領域の広がりについての解説を行います。
テキスト・参考文献等
必要に応じてレジュメを配布予定