シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A1 | 2024 | 春学期 | 月2 | 法学部 | 藤野 美都子 | フジノ ミツコ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-015S
履修条件・関連科目等
特になし。演習参加者が、主体的、積極的に学習することを期待します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
春学期は、テキスト(高橋洋『エネルギー政策論』岩波書店・2017年)を手掛かりとして、福島第一発電所事故後のエネルギー政策をめぐる諸問題について、グループで取り組み、報告をし、質疑応答を行います。
夏休みに、原発事故の被災地を訪問し、被害の実相を学ぶ被災地学習会を実施します。
秋学期前半は、エネルギー基本計画にグループで取り組み、報告をし、受講生全員で日本のエネルギー政策について検討します。
秋学期後半は、受講生の問題関心にしたがって、受講生自らがテーマを設定し、情報を収集し、個別報告を行い、質疑応答をします。
最後に、受講生の提出したレポートをゼミのレポート集としてまとめます。
科目目的
東京電力福島第一原子力発電所の事故から学び、原子力発電をめぐる法と政策の実相を知り、将来の日本のエネルギー政策について自ら考えることができるようになることを目的とします。
到達目標
1)福島第一原子力発電所の事故について、事故の実態を説明できる。
2)原発事故後の被災地について、復興の実態を説明できる。
3)原子力政策およびエネルギー政策について、自ら課題を設定し、情報を収集し、検討する力を身につける。
4)口頭発表と質疑応答を通して、プレゼンテーション能力とコミュニケーション能力を身につける。
授業計画と内容
春学期は、前半は原子力をめぐる法と政策に関する基本的な事柄について学び、後半はテキストを手掛かりに、グループワークを実施し、発表を行います。原子力資料情報室の元スタッフの澤井正子さんから核燃料の再処理・最終処分について、ゼミナールの元受講生の高田真子さんから福島第一原発事故の経験について、講義をしていただきます。
1回 原子力をめぐる法と政策入門1:ゼミナールの案内・受講生の自己紹介
2回 原子力をめぐる法と政策入門2:福島第一原子力発電所事故について
3回 原子力をめぐる法と政策入門3:藤野が参加したチェルノブイリ調査報告
4回 原子力をめぐる法と政策入門4:藤野が参加したドイツ・デンマーク調査報告
5回 澤井正子さん(元原子力資料情報室スタッフ)による講義「核燃料の再処理、最終処分問題」
(6回~13回 グループ報告と質疑応答)
6回 どうしてエネルギー政策を学ぶのか・エネルギーと経済社会
7回 多様なエネルギーとその性質
8回 エネルギー政策の基礎概念・エネルギー政策の枠組み
9回 エネルギー政策の過程と主体
10回 世界と日本のエネルギー政策の変遷・諸外国のエネルギー情勢とエネルギー政策
11回 石油危機からシェール革命へ・公益事業と電力自由化
12回 気候変動問題と環境・エネルギー政策・再生可能エネルギーとエネルギー転換
13回 福島第一原発事故と日本のエネルギー政策の展開・エネルギー問題の行方、エネルギー政策の役割
14回 高田真子さん(元ゼミナールの受講生)による講義「福島第一原発の事故を大熊町で経験して」
夏休みに、日帰りの福島被災地学習会を実施します。現地では、全行程マイクロバスを利用福島県大熊町と飯舘村を訪問する予定です。
日程は、受講生と相談の上、決定します。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
グループで、テキストを読み込み、報告資料を作成し、ゼミナールで報告する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 50 | ゼミナールに出席すること 質問し、意見表明を行うこと |
その他 | 50 | グループワークに積極的に参加し、資料を作成し、報告を行うこと |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
再生可能エネルギー事業の起業
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
夏休みに実施する被災地学習会において、被災地で太陽光発電等の再生可能エネルギー事業を展開している事業者から話を聞く機会を設ける。
テキスト・参考文献等
テキスト
高橋洋『エネルギー政策論』(岩波書店・2017年)
参考書
『第6次エネルギー基本計画』(2021年10月)
経済産業省資源エネルギー庁『令和4年度エネルギーに関する年次報告』(2023年6月)
原子力委員会『令和4年度原子力白書』(2023年7月)
卯辰昇『現代原子力法の展開と法理論(第2版)』(日本評論社・2012 年)
大島堅一『原発のコスト』(岩波新書・2011 年)
海渡雄一『原発訴訟』(岩波新書・2011 年)
長谷川公一・山本薫子編『原発震災と避難-原子力政策の転換は可能か』(有斐閣・2017年)