シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 原典講読 | 2026 | 通年 | 月2 | 文学部 | 水上 雅晴 | ミズカミ マサハル | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-PE2-J109
履修条件・関連科目等
漢文を日本の訓読方式で漢文を読むことができること、換言すると、訓点(添え仮名や返り点)が施された漢文をある程度読めることを前提として授業を進めます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
副題:司馬遷《史記》を読む。
《史記》は、中国で正史の筆頭に位置する歴史書であり、漢字文化圏に多大な影響を及ぼした/及ぼしている中国古代の文化・思想・学術・思想・制度を理解する上で欠かせない文献です。本授業では、《史記》の文章をなるべく多く読み進めて行きます。「講読」ではありますが、双方向性の確保と学習効果に鑑み、受講者には本文や注釈に関する解説を割り当てます。回数が進んだら、《史記》を自分なりに読んで考察した結果をレジュメを用いて発表してもらいます。
科目目的
(1)《史記》の精読を通して、儒学によって思想統一がなされる前の中国古代における学術・思想上の営みや社会状況を理解する。
(2)歴史学・文学・哲学・文字学・言語学・書誌学・校勘学に関わる事柄を含め、中国の古典学に関する幅広い知識を身につける。
到達目標
上記の科目目的を達成するために、以下の目標を設定します。
①訓点がなぜ必要とされたのか、その理由と個々の訓点が備えている機能を理解して、漢文に訓点を施してそれを読むことができるようになる。ここに言う「訓点」は、返り点と添え仮名(読み仮名・送り仮名)を意味する。
②語彙を増やし語法を学ぶことで、文言文(文語体の中国語の文章)を白文で読むための基礎力を高める。具体的には、白文に対して、句読を切り、返り点を施すことができるようになる。
③教材の読解を重ねることで、古典のテキストと翻訳・注釈との関係について理解を深め、翻訳者や注釈者の考えを読み取ることができるようになる。
授業計画と内容
(前期)
(訓読文編)
第1講 司馬遷と《史記》
第2講 〈太史公自序〉「昔在顓頊」以下
第3講 〈太史公自序〉「易大伝」以下
(訓点付き漢文編)
第4講 〈太史公自序〉「夫儒者以六藝為法」以下
第5講 〈太史公自序〉「名家苛察繳繞」以下
第6講 〈殷本紀〉「殷契、母曰簡狄」以下
第7講 〈殷本紀〉「当是時、夏桀為虐政淫荒」以下
※到達度テスト①
第8講 〈周本紀〉「周后稷」以下
第9講 〈周本紀〉「西伯蓋即位五十年」以下
第10講 〈伯夷列伝〉「夫学者載籍極博」以下
第11講 〈伯夷列伝〉「或曰、天道無親」以下
第12講 〈項羽本紀〉「項籍者」以下
第13講 〈項羽本紀〉「項王軍壁垓下」以下
第14講 〈呂太后本紀〉「呂太后者」以下
※到達度テスト②
*進行状況によって内容が変更されることがあります。
(後期)
(白文編)
第15講 十〈表〉
第16講 〈高祖本紀〉「高祖、沛豊邑中陽裏人」以下
第17講 〈高祖本紀〉「秦始皇帝常曰」以下
第18講 〈高祖本紀〉「高祖置酒」以下
第19講 〈楽書〉と〈律書〉
第20講 〈平準書〉
第21講 〈孔子世家〉
※到達度テスト③
第22講 〈老子韓非列伝〉
第23講 〈孫子吳起列伝〉
第24講 〈仲尼弟子列伝〉
第25講 〈蘇秦列伝〉と〈張儀列伝〉
第26講 〈刺客列伝〉
第27講 〈呂不韋列伝〉
第28講 全体のまとめ
※到達度テスト④
*進行状況によって内容が変更されることがあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
とにかく辞書を引きまくりましょう。使うのは電子辞書でも構いませんが、時には紙媒体の辞書、それも『大漢和辞典』などの大型のものを引いてみましょう。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 中間試験 | 10 | 到達度確認テスト①・③ |
| 期末試験(到達度確認) | 30 | 到達度確認テスト②・④ |
| レポート | 20 | 到達度テストを実施する回以外の毎回の授業時に、小レポートを提出してもらいます。その内容が評価の対象になります。 |
| 平常点 | 40 | ・授業への参加状況を評価します。授業内での質問や意見表明などの積極的な行動に対しては肯定的な評価が与えられます。 ・各自が割り当てられた範囲に関して、調査と考察を行い、その成果をレジュメにまとめて発表してもらいます。レジュメ、プレゼン、質疑応答の内容を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
以下の三つの条件をすべて満たした場合に単位を認定します。
①前期後期それぞれ公欠以外の欠席が4回以内にとどまっていること。
②毎回提出する小レポートやドリルにまじめに取り組んでいること。
③自分の担当分の発表を行い、その内容も一定の基準を満たしていること。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・教材はプリントを配布します。参考文献については授業の中で随時紹介します。
・複数の訳本があり、それを参照してもかまいません。参照する際には、訳文の比較を行うことを推奨します。本授業を通して翻訳との付き合い方も学んでください。
その他特記事項
・授業中に受講生の間で意見交換をして、その結果を報告してもらうことがあります。色々な相手と対話してもらうために、座席指定をすることがあります。
・研究発表やレポート準備の際、訳本やネット上のデータを使うのは差し支えありませんが、鵜呑みにせず、批判的に吟味した上で用いましょう。使う場合には、典拠表示をきちんとしましょう。「剽窃」に対しては厳しく対応します。本授業は、辞書を含む既存の文献ネット上の情報の信頼性を考慮する必要性を再認識する機会になることと思います。