中央大学

シラバスデータベース|2026年度版

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ホーム > 講義詳細:倫理学概論

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
倫理学概論 2026 通年 火2 文学部 大山 真樹 オオヤマ マサキ 2~4年次配当 4

科目ナンバー

LE-PE2-J211

履修条件・関連科目等

哲学・西洋哲学史・東洋哲学史・キリスト教などの関連科目を履修することが望まれます。
特に古代中世西洋哲学史は、関連性が高い科目になります。

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

伝統に根差しながら新しい倫理学のうねりとして20世紀後半に復活した「徳倫理学」に依拠しつつ、「幸福」という観点から、様々な倫理学的な問題を問い直してゆきます。
そのためにまず、カント・功利主義らを代表とする近代の倫理学・道徳哲学における幸福概念を批判的に再考します。次いで、「善く生きる」という意味のでの「幸福」と、非運・貧困・孤独・愚行・生きる意味などを対比させ、「幸福」の理解を深化させてゆきます。
それらの過程を経て、最終的には、倫理学的視角の広範な構築・解体・再編成をめざします。

科目目的

この科目は以下の3点を目的とします。

①西洋哲学史を通じて提示されてきた様々な倫理学的な主題を振り返る。
②様々な倫理学的主題に「幸福」という観点から切り込む。
③様々な倫理学的主題型の哲学的主題(形而上学・知識・言語・心・歴史・政治)と分かち難い連関を持っていることを見出す。

到達目標

家族や友人など身近な人たちの問題からグローバルな地球環境や世界政治・経済の問題に至るまで、多様な問題をはらむ出来事に触れて、倫理学的な問いを提起できるようになってもらいます。そのためにまた、思想史的な背景をきちんと理解・習得した上で、具体的な問題に関するケーススタディを通じ、倫理学的に物事を読み取り・考え・表現する力を身につけてもらいます。

授業計画と内容

授業でどのような議論がなされるかに応じて、授業の進捗は大きく左右されることになりますが、一応の授業計画を示しておくならば、以下のようになります(あくまで「目安」です)。

<前期>
第1回 イントロダクション: 倫理学の学び方について(道徳・倫理・倫理学)
第2回 哲学と倫理学: 真の「善」と真の「真」
第3回 神話・宗教から倫理のλόγοςへ
第4回 古代ギリシア倫理学の始まりとしての驚き(ソクラテスの刑死)
第5回 刑死するソクラテスの「正義」とその背後にあるホメロス的な「善」
第6回 法の思想史的転回: 魂から意志へ
第7回 【調整日】必要であれば小テストを開催するかもしれません
第8回 便利な概念「自由意志」: アクラシア・弁神論
第9回 カント(1)超越論的弁証論における「自由意志」の確保
第10回 カント(2)実践理性の分析論における「幸福」の意味
第11回 カント(3)定言命法の善は妥当性を持つか
第12回 功利主義: 近代的倫理の基本概念
第13回 正義論による功利主義の再考
第14回 前期のまとめ: 中間試験

<後期>
第1回 イントロダクション: アリストテレスの復権(徳と幸福)
第2回 功利主義の原理は幸福か
第3回 幸福と苦境は両立するか: ヘレニズムのコスモポリテース再考
第4回 幸福と貧困は両立するか(1) 幸福と富
第5回 幸福と貧困は両立するか(2) 幸福と資本主義
第6回 幸福と愚かさは両立するか: フロネーシスと愚行権
第7回 【調整日】必要であれば小テストを開催するかもしれません
第8回 幸福と孤独は両立するか(1)情緒と言語 
第9回 幸福と孤独は両立するか(2)友情と承認
第10回 幸福は苦しみの埋め合わせになるか(1)生きることには不可避な苦しみがある
第11回 幸福は苦しみの埋め合わせになるか(2)幸福は生きる意味となるか
第12回 幸福以外の倫理学の原理は存在しないか
第13回 善く生きることと運命愛
第14回 後期のまとめ: 期末試験

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

紹介した参考文献を図書館や書店でめくってみること。
興味の湧いた参考文献はとりあえず買っておくこと。
授業で紹介した学説に飛躍や矛盾がないかを考え直したり、知人・友人とおしゃべりしてみること。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
中間試験 30 授業全体の理解に関する問題。(1000字程度)
期末試験(到達度確認) 30 授業全体の理解に関する問題。(1000字程度)
平常点 20 講義ノートを取っているかなどの授業態度で評価いたします。欠席者・早退者が目立つ場合、抜き打ちテストを催します。
その他 20 授業の状況に応じて抜き打ちテストを課するかもしれません。

成績評価の方法・基準(備考)

無遅刻無欠席でも、平常点としての加算はありません。
他の受講者の妨げとなりますので、私語が目立つ場合、学生証を提示してもらった上で、退室してもらいます。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

毎週の講義終わりの10分程度は、質問の時間に充てる予定です。

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

【参考文献】
授業内で適宜指示いたしますが、ひとまずは以下のものを提示しておきます。

斎藤哲也編『哲学史入門Ⅳ』NHK出版(2025年)
御子柴善之『カント 実践理性批判』角川書店(2024年)
児玉聡『功利主義入門 初めての倫理学』筑摩書房(2012年)
ダニエル・C・ラッセル編, 立花幸司監訳『ケンブリッジ・コンパニオン 徳倫理学』春秋社(2015年)

その他特記事項

授業の妨害となるため、私語が目立つ場合、学生証を提示してもらった上で、教室から退去してもらう。
やむをえない事情がある場合は、必ず申し出ること。

参考URL

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