中央大学

シラバスデータベース|2026年度版

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ホーム > 講義詳細:倫理学概論(他専攻)

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
倫理学概論(他専攻) 2026 通年 金4 文学部 尾留川 方孝 ビルカワ マサタカ 2~4年次配当 4

科目ナンバー

LE-PE2-J211

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

 古代から近世にいたる日本の倫理思想(背景にある外来の倫理思想を含む)について、代表的なものをとりあげ、どのような行為・行動や状況が倫理的とされていたのか、それらの根拠や背景となるのはどのような考え方なのかを学ぶ。
 倫理学とは、善とはなにか、善いあるいは正しい行動や生き方はなにか、行動規範などについて、自覚的に一般性(普遍性)をもって考える学問である。善悪についてのその場限りの判断の集積でも、自分自身の倫理観に依拠して個別に善悪を論じるものでもない。
 日本での倫理学は近代の西洋文明の受容によりはじまり、それ以前の日本ではこれに相当する学問は自覚的にはおこなわれていなかったとされる。「〇〇は善い」「△△するのが正しい」という倫理思想があるものの、その事実を意識的に振り返って原理や論理を考察することはなかったとされる。
 しかし、これらの過去の様々な倫理思想を学ぶことで、倫理学に不可欠な、我々自身の倫理観を相対化する視点が得られるはずである。また、過去の倫理思想は現代の日本の社会にも、さまざまな形の痕跡をとどめているので、今、倫理について考えるときにも考察せねばならないものとなる。だから日本の倫理思想を学ぶ。
 人は、独立した個人であると同時に、社会の影響から逃れられないので、倫理は個人と社会の両方にかかわる。近代化以前の日本では、人を社会の中で理解しようとする傾向が強く、独立した個人からはじまる考察は多くない。社会やその秩序(あるいは国家)はどうあるべきか、社会や国の制度や仕組みなどからも、倫理思想を抽出して学ぶ。

科目目的

 古代から近世にいたる日本の倫理思想(背景にある外来思想を含む)について、代表的なものを学び、どのような行為・行動や状況が倫理的とされていたのを把握し、さらにそれの根拠や背景となる考え方を理解し、そのことを通して自分自身の倫理観も、さまざまな倫理思想の一つにすぎないと相対化する視点を身に付けて、みずから倫理を考える基礎を作る。

到達目標

 日本の倫理思想(背景にある外来思想を含む)について、どのような行為・行動や状況が倫理的とされていたのか、代表的なものを示すことができ、さらにそれぞれどのような背景や根拠となる考え方があるのか、概要を説明できるようになる。

授業計画と内容

前期
01:ガイダンス:倫理とは?倫理・道徳・法律・慣習
02:近代以前の日本の倫理思想の傾向:社会と個人/儀礼/自分の思考は信頼できるか?
03:日本の倫理のはじまり:神話での天つ罪、赤心と黒心
04:近代国家での神話利用の倫理:皇国史観
05:祭祀儀礼という倫理:祭祀制度と伊勢神宮のはじまり
06:祭祀儀礼の論理:中国の災異説(天人感応説)と人民
07:祭祀儀礼の延長としての仏教受容:日本での仏教受容のはじまり
08:因果を説く仏教:『霊異記』の原理
09:説話に描かれる蘇生と地獄:現前を超える理論
10:儀礼による社会の秩序化:憲法十七条、乙巳の変の根拠、
11:喪葬儀礼と践祚大嘗祭による秩序化・序列化
12:中国の古典に見る儀礼の理論:内心と儀礼的行為、劉邦の即位儀礼
13:儀礼が倫理となる根拠:礼楽と荀子の性悪説
14:死との接触の意味の反転:礼の競合からケガレ観念へ

後期
01:仏教の基本思想:現世の世俗的価値の否定
02:仏教思想と儒教倫理の対立:儀礼と死後をめぐって
03:浄土教に基づく自殺:中国での現世否定の事例
04:禅宗のはじまりと如来蔵思想
05:馬祖の「あるがまま」および看話禅(公案禅):倫理との対立の解消
06:士大夫層の成立と宋学
07:朱子学1:理気二元論、理一分殊、性即理
08:朱子学2:格物窮理、七情と居敬
09:陽明学:心即理、知行一致
10:中世日本の儒学と禅僧
11:藤原惺窩と山崎闇斎
12:林家:朱子学の仏教からの独立
13:日本での反朱子学:伊藤仁斎、荻生徂徠
14:まとめと到達度確認

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
期末試験(到達度確認) 70 授業でとりあげた日本の倫理思想について、具体的に示し、さらにそれぞれの背景や根拠となる考え方がどのようなものか、論述式の問題により評価する。
平常点 30 毎回、簡単な課題を出し、授業の理解度を評価する。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキスト:
 特定のテキストは用いず、適宜レジメを配付する。

参考文献:
 清水正之『日本思想全史』ちくま新書、2014年( ISBN-10:448006804X、ISBN-13:978-4480068040)

その他特記事項

参考URL

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