シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 実践する哲学(1)/倫理思想史(前期) | 2026 | 前期 | 水6 | 文学部 | 飯盛 元章 | イイモリ モトアキ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-PD2-J214
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では、カンタン・メイヤスーの「偶然性」概念を元に、講師(飯盛)が現在構想中である「破壊の形而上学」について講義をおこなう。
あるものが、現にあるようなあり方で存在しているのはたまたまにすぎない。「たまたま」であるがゆえに、それはとつじょ破壊的な仕方で別様になってしまうかもしれない。たとえば、わたしがとつぜんバカでかい虫になってしまったり、人類が絶滅してしまったり、自然法則が別様になってビリヤードボールが見たこともない振る舞いをしだしたり、時間の流れが逆向きになったり……。こうした可能性を率直に捉えて、「破壊」についての思弁を展開する試みが、破壊の形而上学である。
あらゆるもの(個々の事物や世界そのもの、さらには世界の秩序をつかさどる諸法則)に、破壊的変様の可能性が絡みついている。それが実際に発動し破壊がもたらされるとき、わたしたちは想像を超えた新たな世界へと投げ出されることになる。退屈でパターン化された日常世界は、いつでも破壊的に変貌しうるのである。
この授業では、破壊の形而上学のこうした議論について、独自の用語を導入しつつ、さまざまな具体例を挙げながら講義をおこなっていく。さらに、この哲学理論が、わたしたちの実践的な生とどのように交差するのかについて考察していくことになる。前期は、さまざまなタイプの破壊について受講者に発表してもらう機会を設ける予定である。
受講者には、コメント投稿システム(Googleフォーム、Twitch)をもちいて、随時コメントや質問を投稿してもらう。破壊の形而上学は構想中の理論なので「一緒につくりあげていく」という気持ちで、積極的かつ気軽に投稿してもらいたい。哲学には、言語と想像力をもちいた自由な遊びという側面がある。そうした「遊び」の感覚を体感すること(つまり、抽象的な哲学的議論を理解し、そのうえで自分の言葉でさらに発展的に思考を展開する楽しさを感じられるようになること)が、この授業のひとつの到達目標である。受講者には、「哲学する」という実践そのものを実際に体験してもらいたい。
科目目的
・抽象的な哲学理論の内容を自分の言葉で理解できるようになること。
・哲学理論が私たちの実践的な生に対してどのような帰結をもたらすのかを理解できるようになること。
・哲学理論に対して自分の主張を展開できるようになること。
到達目標
授業で扱われる内容について自分の言葉で説明し、それに対して自分の主張を論理的に展開できるようになること。
授業計画と内容
第01回 導入──破壊の形而上学・プロローグ
第02回 破壊とはなにか 1──常態性、破壊性、破壊
第03回 破壊とはなにか 2──ブラック・スワンとしての破壊、破壊の退隠
第04回 破壊とはなにか 3──〈後〉をめぐる学としての破壊の形而上学
第05回 破壊とはなにか 4──破壊の四象限
第06回 破壊と実存 1──國分功一郎による退屈論
第07回 破壊と実存 2──トリスタン・ガルシアによる退屈論、破壊は退屈を引き裂く
第08回 地の破壊(理由的・現象的破壊)1──生に新鮮さをもたらすものとしての〈地の破壊〉、L・A・ポールの「変容的な決断」
第09回 地の破壊(理由的・現象的破壊)2──トーマス・クーンの「パラダイム・シフト」、〈地の破壊〉とは一般化されたパラダイム・シフトである
第10回 火の破壊(理由的・実在的破壊)──災害系〈火の破壊〉と変革系〈火の破壊〉
第11回 非理由的破壊・再考──カンタン・メイヤスーの「絶対的偶然性」
第12回 水の破壊(非理由的・現象的破壊)──内面的な理由なきホラーとしての〈水の破壊〉
第13回 風の破壊(非理由的・実在的破壊)──神なき奇跡、怪異なき怪奇現象としての〈風の破壊〉
第14回 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 100 | 学期末に提出してもらうレポートにて判定。授業の内容を理解し、自分の主張を論理的に展開できているかを確認する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
コメント投稿システム(Googleフォーム、Twitch)をもちいて、随時コメントや質問を投稿してもらう。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
飯盛元章『暗黒の形而上学──触れられない世界の哲学』青土社、2024年。
飯盛元章「破壊の形而上学へ」(寺本剛編著『リアリティの哲学』中央大学出版部、2023年所収)。