シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 哲学演習(1)(9) | 2026 | 通年 | 火2 | 文学部 | 出村 和彦 | デムラ カズヒコ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-PE3-J801,LE-PE4-J809
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
アウグスティヌスの『告白録』Confessiones皆で読んでいきます。
アウグスティヌス(354-430)は、三位一体という神理解や神の国と地の国という歴史認識の基礎を築いたキリスト教司教、人間の自由意志に対する神の恩恵の絶対的優位を主張した神学博士として重要に扱われてきましたが、今回取り上げる『告白録』は彼の回心に至るまでの生き生きとした自伝的エピソードが読めるだけでなく、哲学思想的にも記憶や永遠と時間の問題、「心」という独特の概念によって人間の在り方を説明しようと人間論Anthropologytとしても興味深い内容を持つ著作です。
本演習では、神探求や、記憶や情念に関する周到な考察が展開する第十巻を(必要に応じて第七、八、九巻、十一巻の抜粋も)2−3章ずつ読み進め、集中的に検討していきます。
また、希望者にはラテン語文法初級の手解きをしますので、中世哲学のみならず、デカルトやスピノザなど近世の哲学者のラテン語著作を研究しようとする学生にも役に立つ授業にします。
科目目的
この講義の目的は主として3つあります。
①哲学的に考え、議論ができるようになること。
②諸君がこれまでに行ってきた「勉強」とこれから行う「学問」の違いを知ること。
そして、学問がどれほどおもしろいものなのかを体感すること。
③アウグスティヌスの哲学を通じて学問として専門的に哲学をすることの糸口をつかみ、諸君の興味範囲を拡大していくこと。特にラテン語の文法や哲学的・修辞学的表現により親しめる素地を作ること。
④アウグスティヌス哲学、古代キリスト教思想について基礎的な理解を得ること。
到達目標
古代キリスト教思想家(教父)のテクストを日本語訳や英訳で読み、これと対話しつつ「自分で」考えることができるようになること。
古代中世哲学について理解を深めること。
古典語(ギリシア語ラテン語)と西洋古典の世界に関心を深めること
卒業論文において扱いうるようなテーマを見つけること。
授業計画と内容
前期
1.イントロダクション・授業の進め方 担当の割り振り:『告白録』第10巻の位置づけ
2『告白録』第10巻第1章ー2章
3 同 第3章ー第4章
4 同 第5章ー6章
5 同 第7章ー8章
6 同 第9章ー11章
7 同 第12章ー14章
8 同 第15章ー16章
9 同 第17章ー18章
10 同 第19章ー20章
11 同 第21章ー22章
12 同 第23章ー24章
13 同 第25章ー26章
14 まとめ
後期
1.イントロダクションと前期の復習 後期の授業の進め方・担当の割り振り
2 告白録第10巻 第27章
3 後半の主題に移行について
4 同 第28章ー29章
6 同 第30章ー31章
7 同 第32章ー33章
8 同 第34章ー35章
9 同 第36章ー37章
10 同 第38章ー39章
11 同 第40章ー41章
12 同 第42章ー43章
13 これまでに扱った内容についての総括・質疑
14.全体のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 42 | 前期期末と後期期末にレポート提出を課します21点×2回 |
| 平常点 | 28 | 毎回の授業に対するコメントをmanabaに提出1点×28回 |
| その他 | 30 | 分担発表担当の総合評価 前期15点後期15点 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manabaでの掲示板、あるいはアンケートなどで質問が出た場合は、次の回に応答をします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
テキストを読解のうえ、質疑応答を行い、内容について皆で議論を行います。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
読解テクストは、H.Chadwick訳 Augustine,The Confessionsを用います。
テクストは初回授業時にコピーを配布する。ラテン原典も必要に応じて配布する。その他pdfを配布。
併用テクスト:アウグスティヌス『告白』ⅠⅡⅢ(山田晶訳)中公文庫
参考文献:
出村和彦『アウグスティヌス「心」の哲学者』2017年初版2025年第4刷 岩波新書
宮谷宣史『アウグスティヌス』講談社学術文庫
その他特記事項
全員がテキストの予習を行ってきていることを前提にこの演習は進行します。相当の英語を読解する力が求められます。したがって、受験のために学んだ英文法でよいので、高校までの英文法を「徹底的に」復習しておくこと。辞書を引く労を厭わないこと。また、言葉の真の意味において成績評価を「とてつもなく厳しく」行うので、簡単に単位を取得できるとは思わないでもらいたい。努力、根性、気合いを見せてほしい。学位を取得しようとするならば、大学で学問をする覚悟と気概を持つこと。
講師への連絡がある場合には、manaba内の個別指導(コレクション)を用いること。