シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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海外スタディーツアー カンボジア法整備支援と社会開発援助/専門総合講座A1 カンボジア法整備支援と社会開発援助 | 2024 | 秋学期 | 他 | 法学部 | 富田 真紀 | トミタ マキ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-GS1-002P
履修条件・関連科目等
1.定員以上の参加希望があった場合は、選考によって参加者を決定します。
2.あまり海外に行ったことのない学生を含め、途上国問題や国際協力に関心のある学生を歓迎します。
3.「国際協力論」の履修等、国際協力や日本のODAに関する知識があると望ましいです(選考時に考慮します)。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
法制度整備支援と社会開発援助をテーマに、現地政府の法律関連機関および住民の生活現場(フィールド)の両方を訪問・見学することによって、国家レベルでの取り組みと現地の人々の直面する社会課題について学び、日本との比較等も踏まえつつカンボジア社会における社会課題と法の役割・機能を考えます。 事前研修は7回程度、現地研修は10日前後(±2日程度)を想定しています(調整の過程で変更の可能性があります)。
研修全体を通して、主体的な学習活動を通じて学びを深めます。 具体的には、講義だけでなく、質疑応答やインタビュー、プレゼンテーション、ディスカッションなどを行います。
事前研修では、カンボジアの国事情や日本の国際協力・法制度整備支援等について学ぶとともに、現地の学生との交流会の企画や訪問先での質問リストの作成、危機管理研修等を行います。
本研修(現地・オンラインを併用)では、JICAの法制度整備支援専門家(法律専門家)による講義、特別法廷、労働仲裁所、憲法院などの法律機関への訪問、ポルポトの歴史を学ぶ博物館訪問、学校や病院・市場などの現場訪問、アンコールワット見学、王立法律経済大学との学生交流会などを予定しています。
プログラムを通じた気づきや学びについてメンバー間で毎晩振り返ることで毎日の学びを客観的に整理しながら理解を深め、プログラムの最後に王立法律経済大学法学部学生に対して成果発表(プレゼンテーション)を行います。
科目目的
1.カンボジアでの実地研修を通して現地における社会課題・現状に触れ、現地の人たちと交流することにより現地事情への理解を深める。
2.日本の国際協力、中でも法制度整備支援活動への理解を深める。
3.理論としてでなく、訪問国における実社会や人々生活における法の役割・機能を関連づけて考え、「法と社会」についての理解を深める。
4.事前研修から本研修を通して生じた疑問を踏まえて設定した自らの「問い」に対する答え(答えとなる考え)をフィールドワークインタビューや観察を通して導く。
5.1-4の活動を通して、当事者の立場に立って途上国の現状を見る力(共感的理解力)を醸成する。
到達目標
1.途上国(訪問国)における社会課題・現状や魅力について、当事者目線も意識しつつ共感的理解・想像ができる。
2.日本の法制度整備支援活動とその意義について説明でき、それに対する自分なりの考えをもっている。
3.途上国(訪問国)の社会における法の役割・機能について自分なりの考えを持っている。
授業計画と内容
【事前研修】(対面、場合によって部分的にオンラインでの実施の可能性あり)
第0回 【オリエンテーション】プログラムの説明、顔合わせとグループ分け、夏休みの課題等
第1回 【プレゼンテーション・ディスカッション】カンボジアの文化・歴史
第2回 【プレゼンテーション・ディスカッション】カンボジアの政治・経済
第3回 【ゲストスピーカー】カンボジア法整備支援に関するご講義
第4回 【ゲストスピーカー】カンボジアの法律・社会に関するご講義
第5回 現地学生との交流活動の企画(Icebreaking)、訪問先の担当決め
第6回 渡航手続き等(飛行機、宿泊先の予約など)、危機管理研修
第7回 訪問先での質問リストの作成、現地交流会の準備
※国際センター主催の危機管理研修への参加が必須です。(授業と重なっている場合のみ別措置で対応予定)
【現地・オンライン研修部分】
第8回(プノンペン:JICA訪問)
JICA事務所訪問(カンボジアにおける現状と日本の国際協力に関する説明および質疑応答)
JICA法制度整備支援専門家訪問(カンボジア法整備支援に関する講義および質疑応答)
カンボジア司法省アドバイザー訪問
第9回(プノンペン:現地学生との交流)
王立法律経済大学訪問
(同大学日本法教育センター講師によるご講義、同センター学生との交流・意見交換および成果発表会)
第10回(プノンペン:市内見学=歴史および経済発展について学ぶ)
トゥールスレン博物館、キリングフィールド見学
イオンモール見学
第11回(プノンペン:法律関連組織訪問)
特別法廷訪問(説明・見学および質疑応答)
労働仲裁所訪問(説明・見学および質疑応答)
憲法院訪問(説明・見学および質疑応答)
第12回(シェムリアップ:社会・生活について学ぶ)
学校訪問(授業の見学、校長・教員へのインタビュー等)
ポルポト政権時代の体験談
第13回(シェムリアップ:社会・生活について学ぶ)
村訪問(カンボジアの生活の見学と住民へのインタビュー)、市場訪問
カンボジアでの支援活動の体験談
第14回(シェムリアップ:歴史・文化について学ぶ)
アンコールワット、アンコールトム、タナロット寺院遺跡見学
※ 第8回~第14回の現地での授業は、1回分が1日の訪問先に対応しているわけではありません。
※ 訪問先は暫定案であり、調整によって変更の可能性があります。
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2022年度、2023年度は円安と物価高騰によりすべてを現地研修で実施することが困難であり、現地でなければできないことは現地で、講義等はオンラインで実施するという現地+オンラインでプログラムを実施しました。
<2022年度プログラム(参考)>
【現地研修】
1日目:
午前 日本発
夕方 プノンペン着 その後ホテルへ
2日目:
午前 労働仲裁所(AC)
午後 王立法律経済大学にて学生交流会
3日目:
午前 特別法廷(ECCC)
午後 憲法院(CC)
4日目:
終日 トゥールスレン博物館、キリングフィールド見学(ポルポトの歴史を学ぶ)
5日目:
午前 プノンペン⇨シェムリアップへ
午後 NGOでのお話+スラム街
6日目:
終日 アンコールワット 、アンコールトム、プレループ遺跡見学(カンボジアの歴史・文化を学ぶ)
7日目:
午前 郊外の村の生活を見学
午後 村での昼食後、市場へ
夜 プノンペン⇨日本へ
8日目:
朝 日本着後解散
※ 毎晩夕飯前または後に、1-2時間程度、振り返りディスカッションを実施する予定です。
【オンライン研修】
・カンボジア司法省アドバイザーによる講義
・カンボジア法整備支援専門家によるご講義
・JICAカンボジア事務所によるご講義
・王立法律経済大学の現地の先生によるカンボジアの法に関するご講義
・最終プレゼンテーションにむけた準備
・最終成果発表会(対王立法律経済大学の学生)
<2023年度プログラム案(参考)>
【現地研修】
1日目:
午前 日本発
夕方 プノンペン着 その後ホテルへ
2日目:
午前 労働仲裁所(AC)
午後 王立法律経済大学にて学生交流会
3日目:
午前 トゥールスレン博物館訪問
午後 特別法廷(ECCC)
4日目:
午前 憲法院(CC)訪問
午後 JICAカンボジア事務所訪問
5日目:
午前 キリングフィールド見学
午後 プノンペン⇨シェムリアップへ NGOでのお話+スラム街
6日目:
午前 サムロム村訪問(村の生活を見学)
午後 村での昼食後、市場へ
7日目:
午前 質問票準備、打ち合わせ
午後 NGOでのお話+スラム街訪問
8日目:
午前 質問票および交流会準備、打ち合わせ
午後 バイヨン中学校・高等学校訪問
9日目:
終日 アンコールワット 、アンコールトム、プレループ遺跡見学(カンボジアの歴史・文化を学ぶ)
10日目:
朝 シェムリアップ発
夜 日本着後解散
※ 毎晩夕飯前または後に、1-2時間程度、振り返りディスカッションを実施する予定です。
【オンライン研修】
・カンボジア司法省アドバイザーによる講義
・カンボジア法整備支援専門家によるご講義
・王立法律経済大学の現地の先生によるカンボジアの法に関するご講義
・最終プレゼンテーションにむけた準備・振り返りセッション
・最終成果発表会(対、王立法律経済大学の学生)
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業期間中の事前研修日程は6月ごろに公開される募集要項を確認してください。
(参考:2023年度=秋学期の木曜日4-5限)
加えて、試験期間後渡航までの期間に事前研修(対面、オンライン両方あり)があります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 15 | 最終レポート |
平常点 | 40 | 事前研修での諸課題 (事前研修前レポート、プレゼンテーション、質問票、危機管理レポート、ゲストスピーカーレポート等) 事前研修への積極的な参加態度 |
その他 | 45 | 本研修(現地研修・オンライン研修) 最終プレゼンテーションを含む |
成績評価の方法・基準(備考)
原則、単位取得にあたっては、事前研修、現地研修全日程への参加、最終レポートの提出が必須です。
途上国への渡航が伴うため、危機管理の観点から、無断欠席は認めず、遅刻や欠席をすると渡航できない可能性があります。同様の観点から、Manabaからの案内の確認、連絡への対応を重視(参加態度の中で評価)します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
ディスカッションは行いますが、ディベートは行いません。
授業の一部は反転授業の形式になります。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
PC
オンラインでの授業がある場合はZOOM等の双方向会議システムを使用します。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
①担当教員
・民間企業での実務(エンジニア、マーケティング)
・日本語教育
・国際機関(UNICEF、UNESCO)、国際協力機構等での国際協力実務(アフリカ、アジア、日本の本部)
・(大学での)グローバル教育、海外プラグラムの企画・調整・引率
②ゲストスピーカー
法律の専門家で法整備支援業務の実務経験を有する方(予定)
カンボジアの法と社会についての専門知識を有する方(予定)
③現地の受け入れ機関
法律等に関するカンボジア国の公務員・専門家等
国際協力機構から法整備支援の専門家として派遣されていらっしゃる日本人専門家(弁護士・検事・裁判官)(予定)
現地でNGO活動に従事されている専門家
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
途上国を含む多様な海外での業務経験、専門家の法整備支援に関する経験を踏まえて、プログラムデザインを行い、適切なプログラム内インプット/フィードバックを提供する。
テキスト・参考文献等
事前授業において指示します。