シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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現代技術と社会2 | 2024 | 秋学期 | 月1 | 法学部 | 高橋 智子 | タカハシ トモコ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OS1-008L
履修条件・関連科目等
核技術や原子力技術についての知識は前提にしていないが、関連する新聞報道などには目を通すことを推奨する。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
2011年3月11日の福島第一原子力発電所の事故は、原子力技術のあり方を改めて考えさせるものとなった。福島では今も人が住むことのできない放射能に汚染された地帯が残る。福島原子力発電所の廃炉事業は、これから50年以上はかかると言われる。ここでは現代技術の問題性を議論する典型的な事例の1つとして「核・原子力問題」を取り上げる。核エネルギー技術と科学者・政治・経済・国民との関係、核エネルギーの軍事利用と平和利用との関係など、核技術と社会との関係性を検討する。
科目目的
核エネルギーの軍事技術体系と平和利用技術との関係を理解し、現代技術の特徴とその問題点・課題を、社会的文脈で把握する基本的な力を養うこと。さらに科学技術と社会との関係性について、自らの言葉で説明できるようになること。
到達目標
核技術を事例に、科学技術の両義性について具体的な理解を深めることで、現代、注目されている科学技術の両義性について検討するための、基本的な視座を獲得すること。
授業計画と内容
1 ガイダンス 授業計画、評価方法、授業目的―50年後の技術と社会との関係を考えてみる
第一部 核時代の科学技術
2 核時代の幕開け―マンハッタン計画の成功
3 核兵器産業の育成と軍産複合体
4 核関連施設の近代化と「低出力核」の導入
第二部 「核時代」の国際社会と科学者たち
5 水爆開発と科学者たち
6 ビキニ事件と俊骨丸の科学者たち
7 アインシュタインと湯川秀樹
第三部 原子力の「平和利用」
8 プルトニウム生産炉から発電用動力炉へ
9 原子炉の潜在的危険性と安全評価
10 原子力発電所と環境放射能
第四部 科学技術の両義性
11 毒ガスと化学技術
12 原爆と原子力発電技術
13 人工頭脳(AI)と自律型致死兵器システム
14 まとめ
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 授業内容の理解度の確認、論理的論述 |
レポート | 40 | 「50年後の社会と技術」について、論理的に論じる |
平常点 | 20 | 毎授業でのリアクションペーパーの提出、小テスト |
成績評価の方法・基準(備考)
試験結果と平常点を総合的に評価して成績とする
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献:
若尾裕司、木戸衛一『核開発時代の遺産―未来責任を問う』昭和堂、2017年 ISBN9784812216347
その他の参考文献、映像資料などは授業中に適宜紹介する
その他特記事項
授業の工夫 現代は「歴史の転換点」にあると指摘されることがあります。社会にどのような科学技術を実装するのか選択が迫られています。manabaを使って情報提供を行い、できるだけ受講生間の意見交流ができるようにします。