シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生命科学特殊論文研修Ⅵ | 2024 | 後期 | 他 | 理工学研究科博士課程後期課程 | 上村 慎治 | カミムラ シンジ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-BI6-9A07
履修条件・関連科目等
博士課程後期課程の3年間に開講される関連する6科目、「生命科学特殊論文研修Ⅰ」~「生命科学特殊論文研修Ⅵ」のすべてを一貫して履修することを前提とする。原則、これらの6科目は同じ研究室で履修する。
授業で使用する言語
英語
授業で使用する言語(その他の言語)
ただし,配付資料の大半が英文記載のものである。
授業の概要
真核生物の示す運動機構、および、その分子機構、および、高次の制御機構と構造の理解を目指す。特に、研究手法上では、運動機構をうまく説明するモデル仮説を構築し、その仮説の是非を生物物理学的な手法で、実験的に確かめることに重点をおく。生体の運動機構の力学的な効率やその進化上の意味づけを深く理解できるようにすることが目標である。また、運動機構理解の応用的な側面への展開も行う。研究を通して、基本的な光学顕微鏡技術を学習し深く理解した上で、高度の画像記録技術、画像処理法、顕微操作法、顕微鏡を使った精密計測技術など先端的な技術を習得する。
上記すべて対面授業(+オンラインハイブリッド)を実施します。コロナ感染状況に応じて、オンラインでの実施とします。詳細は、manaba上の案内を見るようにしてください。
科目目的
新規性のある実験アイデアを発案し,それを検証することで,国際的にも評価の高い最先端の成果を得ることを目標にする。また,学術集会および学術雑誌上で公表する。
ステップ(6):独自の研究成果を得ることで,学問上,他の分野にも波及するような高い水準の成果を目指す。国際的にも高い水準の学術論文として完成させる。
到達目標
・最新の論文から得られる専門的知識と、研究遂行の過程で得られる実践的な知識とを融合させ、自立した研究者と高度の専門職業人の養成を目的とする。
・学位論文としてほぼ最終の形にまとめることを目標に、学位の申請に向けた専攻内審査のための発表資料の作成や口頭発表の準備を行うことができる力を備えることを目標とする。
授業計画と内容
以下の三つの内容について、それぞれ5回程度にわたって授業を行う。(全14回)
1. 教員による論文紹介:論文を、読み方のポイントなどについて解説を加えつつ、最新の知識を紹介する。
2. 学生による論文紹介:注目に値する論文をサーベーし、それを読み、その内容を理解するとともに、それを紹介する。
3. 研究進捗紹介:自分の研究成果をまとめ、その得られた結果の解釈と、以降の研究の進め方を発表する。
特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果に関して学術論文を作成するための以下の作業を実施する
1) 前期に調査した学術論文について、より批判的な評価を行うことで、特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果のより客観的な評価を行う
2) 特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果について統計学的な解析を行うことで客観的な評価を加える
3) 特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果について、その背景となる理論的な解析を理解する
4) 特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果について、説明可能な理論を構築する
5) 研究の成果について構築した理論をもとに、研究結果を説明するモデル計算を実践する
6) 学術論文を作成する上で必要となる研究手法・解析手法に関わる記述部分を作成する
7) 学術論文を作成する上で必要となる研究成果の記述部分を作成する
8) 研究成果を表現する効果的な図表を作成する
9) 研究成果に沿って、客観的な評価、モデル計算、今後の展開も含めた考察を作成する
10) 学術論文を作成する上で必要となる導入部分を作成し、正確な参照文献リストを作成する
11) 学術論文を投稿するための形式を意識したて論文を完成させる
12) 特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果について、専門分野外の研究者に伝えるための解説としての教科書的な記述を作成する
13) 特殊論文研修Ⅰ~Ⅳで行った研究の成果について、専門分野内の研究者に伝えるための解説としてのレビュー的な記述を作成する
14) 上記の(13, 12, 10, 6, 7, 8, 9)をもとに博士論文として完成させ、公聴会を実施する
(注:上の項目は理想的な研究の流れを示しただけである。一般に研究は順序よく進行することはほとんどない点はじゅうぶん理解した上で、この課題に臨んで欲しい。)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
研究課題に沿った文献上の検索を頻繁に行い、関連する内容の論文の要旨、および多くは全文を詳細に通読して十分に理解する作業が求められる。また、取得したデータは迅速にとりまとめられる必要がある。その解釈も含め、相当の時間を要することが研究では往々にしてあり、学生諸君にはそのための時間を確保してもらいたい。指導教員の指示のもとに、関連する研究会や学会への見学や積極的な参加を推奨することもある。
<重要なポイント>
特殊論文研修で取り扱うテーマは、常に新しい斬新な課題や手法である。そのために、教科書にはもちろんのこと、専門書や他の学術論文には答えは見つからないことが、むしろ当然のことと理解すべきである。研究テーマの答えは、実験で調べるしかないが、その答えは、もちろん、無数にある可能性もあるし、見当違いの仮説を立てると誤った答えとなるかも知れない。単に実験技術上の難しさや条件設定の誤りで失敗することもある。実験者にとって都合の良い結果を得ることよりも、そのような研究プロセスを経験することも、本研修で学ぶべき重要なポイントである。その経験の上で、他の研究者が到達していない新しい発見へと繋がる斬新な成果を積み重ね、新分野への開拓へと展開できることを祈っている。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・学位論文の作成等に対して専門分野に関する必要な研究指導を行うことを基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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その他 | 100 | 論文紹介の技量、研究進捗とその紹介の技量を以って評価する。最終的な研究単位取得と博士論文作成をもって修了とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
論文紹介の技量、研究進捗とその紹介の技量を以って評価する。最終的な研究単位取得と博士論文作成をもって修了とする。
<他に具体的な評価対象は以下の項目である>
学問上規範とする点
・コントロール実験がどうあるべきかの具体的な理解ができている
・データ解析の手法を複数種類、習得して活用している
・統計学的な手法の意味を理解し、実験データの処理に応用する習慣がある
・データを収集する時の手順とそ意味を理解している
・対照実験のデザインが正しく行われている
・テーマの解決後の展開について構想を持っている
・得られた実験データの解釈が客観的である
・独自の発想能力を有する
・他者・学外の研究との関連性について考慮している
・実験結果の自己評価が正確である
研究課題の歴史的な背景についての理解度
・研究成果についてクリティカルな評価が可能である
・国内学会での発表経験がある
・実験を失敗したときに、より多くのことを学ぶ用意がある
・実験データの統計的な処理について正しく理解している
・国際学会での発表経験がある
・論理的な説明能力が優れている
・独自の研究技術を確立している
・独自の研究手法の発案となっている
・他の研究グループからの高い評価を得ている
・実験データ収集法の完成度が高い
研究室内での規範となる行動
・他の研究者・学生の研究技術に興味を持っている
・他の研究者・学生の研究について積極的な質問を行う習慣ができている
・研究上の討論に常に積極的に参加している
・他の研究者・学生へ、自分の研究の面白さを紹介できる
・データ解析の方法を他の学生へも正確に伝えることができる
プレゼンターション等、研究内容の紹介の技術
・学問的な裏付けを正確に理解し紹介できる
・質疑応答に明確な表現で回答できる習慣になっている
・研究成果の学問的な展開を常に意識して実験を進めている
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
PC上で解決するタイプのプログラム課題,数値計算課題,シミュレーション課題,考察課題を研究成果の改易に応用する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
指導担当教員が個別に指示する他に、自らの検索や他の研究者との討論を通じて得た知識も活用することが肝要である。
その他特記事項
留学など、一般的な履修形態と異なる場合、この科目の履修にあたっては、担当の教員と十分に相談すること。