シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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生命科学特殊論文研修Ⅵ | 2024 | 後期 | 他 | 理工学研究科博士課程後期課程 | 浅井 智広 | アザイ チヒロ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-BI6-9A07
履修条件・関連科目等
博士課程後期課程の3年間に開講される関連する6科目,「生命科学特殊論文研修I」~「生命科学特殊論文研修VI」のすべてを一貫して履修することを前提とする。原則として,これらの6科目は同じ研究室で履修する。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
量子収率100%で進行する天然の光合成には,人類が持続可能な社会を実現するためのヒントが隠されている。しかし,人類は未だその構築原理や作動原理を理解できておらず,現状では模倣すらも困難である。本授業では,酸素発生型光合成の中核である「Zスキーム」の進化過程を探究し,光合成のもつ潜在能力を人類のために顕在化させる方法を模索する。最新の論文からの情報収集,研究するべき課題の設定,研究計画の立案と実施,成果のプレゼンテーションを通して,光合成を専門とする研究者に求められる素養を身につける。
科目目的
最新の論文から得られる専門的知識と,研究遂行の過程で得られる実践的な知識とを融合させ,自立した研究者と高度の専門職業人の養成を目的とする。
到達目標
特定の研究分野において,最新の研究動向を正しく把握し,難題をも解決できる多角的な研究展開能力を身につけることを目標とする。適切な研究計画の立案と実施によって当該研究分野の主要な課題に取り組み,受講した学生は独自の成果によって研究を完成させること。具体的には,以下の何れかのトピックの探究を起点に,独自に新たな研究を展開すること。
・光合成色素の生合成過程
・光合成装置の構造機能相関
・光合成の環境応答
・光合成による有用物質生産
・光合成の細胞内再構成
到達目標は「生命科学特殊論文研修I」~「生命科学特殊論文研修VI」で一貫しているが,「生命科学特殊論文研修VI」では研究成果を博士論文にまとめ,独自の研究を完成させることを主要な目標とする。
授業計画と内容
設定された研究課題について,指導教員の指示を受けながら研究計画を定める。研究目的と諸事情に応じた実施計画を随時定め,それ従って研究を実施する。特に,修士論文を完成させることを念頭に置いて履修する。
研究期間中,研究室で定期的に実施されるセミナーや研究進捗報告会へ参加し,研究に関係する文献の紹介や研究の進捗状況の報告を行う。随時,教員や共同研究者との議論し,研究の進捗状況だけでなく,研究遂行上の問題点や,研究の障害となる事項を共有し,すべての解決にあたる。
下記に14週分の実施内容を示す。ただし,「授業形式」にある通り,この科目は半期14回の授業を毎週1回ずつ進めていくような授業ではないため,日程は随時調整し,各受講生の研究の進捗状況により柔軟に変更する。
1.オリエンテーション:特殊論文研修VIについて,これまでの研究活動の振り返り
2.研究進捗状況の報告①:ここまでの研究成果の紹介,研究データについての討議
3.研究指導①:研究全体の総括,博士論文の作成方針の決定
4.博士論文の作成①:論文原稿の執筆
5.研究指導②:論文原稿の査読と添削指導
6.博士論文の作成②:論文原稿の改訂
7.研究指導③:改訂版原稿の査読と添削指導
8.博士論文の作成③:論文原稿の推敲
9.博士論文の提出,博士学位の予備審査の受検
10.公聴会(最終審査会)での発表資料の準備
11.公聴会(最終審査会)での発表資料の推敲
12.公聴会(最終審査会)での研究成果の発表
13.博士論文の最終改訂,博士論文の完成
14.研究の総括:修士論文および研究成果発表の客観的な評価
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
提案されたテーマに沿った文献上の検索を頻繁に行い,関連する内容の論文の要旨,および多くは全文を詳細に通読して十分に理解する作業が求められる。また,取得したデータは迅速にとりまとめられる必要がある。その解釈も含め,相当の時間を要することが研究では往々にしてあり,受講生はそのための時間を確保する。指導教員の指示のもとに,関連する研究会や学会への見学や積極的な参加を推奨することもある。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・学位論文の作成等に対して専門分野に関する必要な研究指導を行うことを基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | セミナーへの参加と発表,ならびに研究への取り組みを総合的に評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
本授業では,日々の研究活動の結果としてアウトプットされる,最新論文の紹介,研究の進捗状況の報告内容,最新情報や実験データの議論について,自分自身あるい相手の研究推進への貢献を技量と位置づける。その意味で,プレゼンテーションのテクニックだけでは評価しない。
成績の評定は研究の進捗度を基準とする。具体的には,研究課題と研究内容の理解,研究に関わる諸技術の習得とその習熟,結果の論理的な解釈と創造的な考察、研究に関する議論への積極的な参加と進捗への貢献,研究室内での積極的なコミュニケーションと倫理的で責任ある研究活動を評価する。
指定された日時に研究発表を行い,博士論文を提出することを成績評価の絶対条件とする。そのうえで博士学位の取得には,提出された博士論文について主査と副査による審査を受け,合格点を得る必要がある。審査では,博士学位の取得に値するのに十分な知識と経験,そして研究実績が備わったかが総合的に判断される。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業時間に限らず,日常の研究活動の中で議論しながら,その内容を研究の進捗管理にフィードバックさせる。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
指導担当教員が個別に指示する。また,研究の遂行に必要な文献は受講生自身が随時自分で探す。
その他特記事項
留学など,一般的な履修形態と異なる場合,この科目の履修に当たっては,担当の教員と十分に相談すること。