シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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企業取引法 | 2024 | 秋学期 | 他 | 法学部 | 宮本 航平 | ミヤモト コウヘイ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-SO2-002L
履修条件・関連科目等
民法の契約法分野の科目を履修してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この講義では、企業が行う取引にどのような特徴があって、どのような特別なルールが適用されるのか、なんてことを学ぶことができます。企業が行う取引には、企業でない者が行う取引とは少し違う特徴があります。まずは、その特徴が何なのかを学びましょう。また、企業が行う取引にある種の特徴があるがゆえに、その取引には特別なルールが適用されます。どんなルールが適用されるかが、次の学びです。
皆さんが学ぶ対象は、商法の第二編に規定される商行為に関するルールと、企業が取引を行う際に自ら作り出したルールの二つです。企業が行う取引に適用される特別なルールがあると考えるということは、企業でない者が行う取引に適用される普通のルールがあるという理解を前提としています。それが民法で、大雑把にいってしまえば、商法第二編の商行為のルールが民法の財産法のルールの例外として企業の取引に適用されるといっていいでしょう。これが第一の対象です。さらに、特別なルールには、商法という法律によって提供されるものの他にも、企業が自ら作り出すルールもあります。法律に書かれたルールの他にも、企業が取引に際して契約書に書き込むルールも知る必要があります。また、契約書にも書かれていないけれどもなんとなく通用しているルールも勉強することになります。
企業が自ら作り出すルールも視野に入れることで、最近になって行われるようになった新しい企業取引の形態も学びの対象に入ってきます。例えば、コンビニなどのフランチャイズ取引やロケット開発や人工衛星の打ち上げ取引なども学ぶことができます。現代的なニーズに沿った新しい形態の取引にも着目すれば、企業取引法をより楽しく学ぶことができるはずです。
科目目的
企業が行う取引の特徴と、適用される特別なルールの内容とその意義を理解することが目的です。
到達目標
到達目標は、例えばニュースなどで最新の企業取引の事例が紹介されているのを目にした時に、「そういえばあれは授業で勉強したな」と思い出すことができること、「これってどういうニーズがあってどういうルールが適用されるんだろう」と疑問を持つことができるようになることです。
授業計画と内容
1. イントロダクション・企業間の取引が持つ特徴
2. 企業間の売買契約の特徴
3. 企業間の売買契約の成立
4. 企業間の売買契約の効力
5. 企業間の売買契約の履行
6. 企業間の売買と検査通知義務
7. 仲介業
8. 仲立人と民事仲立人
9. 仲立人と民事仲立人の義務
10. 仲立人と民事仲立人の報酬
11. フランチャイズ契約
12. 問屋・代理商・特約店
13. その他の現代的な企業取引と法
14. 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
配信するスライドの中で、皆さんに読んでいただきたいテキストやその他の資料をお示しし、また、取り組んでいただきたい課題を提示しています。課題への回答は、manabaのアンケート機能を使って提出していただくことができるようにします。スライドをガイドにして、テキストやその他の資料を読むこと、課題に取り組むことをあわせて、授業時間と授業外の学習時間を構成するようになっています。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 30 | レポート作成の作法にしたがって作成し、課題に対する理解を示すことができているかどうかを評価します。 |
平常点 | 70 | 毎回の授業で提示する課題への回答を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
江頭憲治郎『商取引法〔第9版〕』弘文堂(2022年)
〔参考文献〕
神作裕之=藤田友敬編『商法判例百選』有斐閣(2019年)
その他、授業内で指示します。
その他特記事項
■授業の工夫■
配信するスライドの中で、皆さんに読んでいただきたいテキストやその他の資料をお示しし、また、取り組んでいただきたい課題を提示しています。課題への回答は、manabaのアンケート機能を使って提出していただくことができるようにします。スライドでは、配布した資料のどこが理解すべきポイントで、どのように理解すべきかを解説します。それにより、一人で学習する能力を伸ばすことを促します。
講義の進行にあわせて、レポート課題を用意し、参加学生の任意による提出を受け付けます。レポート課題については、後日講評を実施し、勉強の成果を表現する方法について理解を促します。レポートのクオリティは成績評価にも反映させます。