シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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会社法1 | 2024 | 春学期複数 | 月2,水5 | 法学部 | 一ノ澤 直人 | イチノサワ ナオト | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
JU-SO3-003L
履修条件・関連科目等
本講義は、民法の講義内容を前提とするため、民法の履修がある程度進んでから受講することが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
企業組織形態を規整する法としての会社法を、特に株式会社に関する法規制を中心に講義を進める。会社法への基本的理解を踏まえ、会社法が抱える現代的な課題をあつかう。加えて、会社法の改正の意義が理解できるような検討を行い、近時の判例の動向についても必要に応じて、整理していく予定である。
科目目的
講義の目的は、会社法上の全体構造・機能および個々の制度・規定の趣旨を基本的に理解できるようにすることである。それらの基礎的理解をもとに会社法に関する紛争解決のための法的思考の端緒を得ることを目的とする。
到達目標
受講生自らが、会社法の基本的知識を有し、会社法の諸問題に対し体系的論理的な基本的な思考ができ、それらを論理的説明として基本的な論述をしうることを到達目標とする。
授業計画と内容
授業計画としては、会社法の諸制度の基本的理解を目的とするため、基本的事項を会社法の全体構造から概観し、その中で各制度・規定の趣旨を明確にしていきたい。その上で、会社法上重要な問題について、近時の判例、改正の経緯にふれながら検討していきたい。さらに会社法の制度の理解を深めるため、いくつかのテーマに絞って、会社法を横断的に探求していくことを予定している。講義テーマとしては以下を予定する。また受講生の状況に応じて講義の進度を調整する。
1 ガイダンス
2 会社の概念
3 会社の種類
4 法人格否認の法理
5 株式会社制度のポイント 所有と経営の分離・ 機関設計の多様化
6 株主の権利・株主総会(1)権限
7 株主総会(2)招集手続
8 株主総会(3)決議方法
9 株主総会(4)利益供与規制
10 株主総会(5)決議の瑕疵
11 取締役・取締役会(1)権限・取締役の地位
12 取締役・取締役会(2)取締役の義務
13 取締役・取締役会(3)取締役会の権限・取締役会の手続き
14 取締役・取締役会(4)取締役会をめぐる問題点
15 取締役・取締役会(5)代表取締役の権限
16 取締役・取締役会(6)代表行為をめぐる問題
17 取締役・取締役会(7)代表取締役と権利外観
18 取締役・取締役会(8)報酬規制
19 監査役・監査役会(1)監査役の地位と権限
20 監査役・監査役会(2)監査役会
21 監査役・監査役会(3)会計監査人
22 監査等委員会設置会社・指名委員会等設置会社
23 役員等の対会社責任(1)一般的責任
24 役員等の対会社責任(2)責任免除制度等
25 役員等の対会社責任(3)責任追及方法
26 役員等の対第三者責任(1)意義、要件
27 役員等の対第三者責任(2)株主の損害、責任主体の問題
28 役員等の対第三者責任(3)開示に関する責任等、まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各講義の受講前に、テキスト等を一読し、疑問点・質問事項等を整理しておくこと。特に、各講義の最後に次回の予定を伝えるので、六法、テキストなどを確認しておくこと。講義後は、授業内容を整理、確認しておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 授業の目標である会社法に関する基礎的体系的理解と法的思考力の端緒を得たか否かによって、合格点とする。さらに、体系的理解をもとに会社法に関する紛争解決について、論理的に法解釈ができ、より説得的に適切に記述できたかによって段階的評価を行う。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
「テキスト」
三浦治『基本テキスト 会社法(第3版)』(中央経済社 2022年)
神作裕之・藤田友敬・加藤貴仁編『会社法判例百選〔第4版〕』(有斐閣 2021年)
「参考文献」
永井和之=三浦治=木下崇=一ノ澤直人『基本テキスト企業法総論・商法総則』(中央経済社 2022年)
高橋美加=笠原武朗=久保大作=久保田安彦『会社法(第3版)』(弘文堂 2020年)
丸山秀平=藤嶋肇=高木康衣=首藤優『全訂株式会社法概論』(中央経済社 2020年)
川村正幸=品谷篤哉=山田剛志=尾関幸美『コア・テキスト会社法』(新世社 2020年)
秋坂朝則『株式会社法読本』(中央経済社 2021年)
その他参考文献は適宜講義時に紹介する。
その他特記事項
■授業の工夫■ 予習や復習において受講生の理解度確認の助けになるように確認リストを活用し、各授業の最後に質問の時間を設け、各講義ごとの受講生の質問・疑問点に対応する。