シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本法制史 | 2024 | 秋学期複数 | 他 | 法学部 | 山口 亮介 | ヤマグチ リョウスケ | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
JU-BL3-008L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、日本における法をめぐる諸制度やの形成・展開やこれに関連する諸観念のあり方について学習します。
講義においては、前近代の日本における「法」のあり方、すなわち成文の法典や法規と呼ぶべきものだけでなく、それぞれの時代において「法」なるものがどのように考えられていたかについて、当時の国家や社会、政治上の諸問題のあり方にも意識を置きつつレクチャーを行っていく予定です。
科目目的
東洋・西洋を問わず様々な法と制度の影響を受けて形成されてきた日本の法を考える上で、その歴史的前提に遡って検討を加えることは、現代法をより深く理解するうえで有益な営為であるといえます。本講義では以上のような問題関心のもとに、日本にとどまらず国内外の様々な法制度や法概念を歴史的な観点から比較・分析・評価する知的態度を涵養することを目的とします。
到達目標
1.法制史(法史学)の学習を通じて「法」というものが国家や社会において持つ意味とその多様性を認識・理解することができる。
2.各時代における「法」のあり方やその歴史的展開についての検討を通じ、そこに現代の日本法とどのような接続あるいは断絶が存在するかを学び取り、その知見を現代法諸科目の学習に活かすことができる。
授業計画と内容
1 ガイダンス(この講義について)
2 古代(1)【「法」の起源】
3 古代(2)【律令法】
4 古代(3)【公家朝廷法】
5 中世(1)【中世の土地と国家】
6 中世(2)【中世の法源と法圏】
7 中世(3)【鎌倉幕府の法】
8 中世(4)【鎌倉幕府の訴訟とその手続】
9 中世(5)【室町・戦国期の法と裁判】
10 近世(1)【近世の「法」をめぐって】
11 近世(2)【近世国家の法体制】
12 近世(3)【江戸幕府の統治組織】
13 近世(4)【江戸幕府の法秩序】
14 近世(5)【江戸時代の裁判】
15 前近代法から近代法へ
16 幕末~明治期の西洋法の受容
17 中央権力機構の形成と法
18 近代司法制度・裁判法制の形成
19 明治憲法体制の形成と展開
20 民事法(1)【近代的所有権をめぐる諸問題】
21 民事法(2)【私法の形成】
22 民事法(3)【民法典の編纂と民法典論争】
23 刑事法(1)【前近代の刑事法から近代の刑事法へ】
24 刑事法(2)【明治・大正時代の刑事法】
25 訴訟法制の近代化
26 昭和戦時・戦時期・戦後期の法制
27 日本法史における「権利」のあり方をめぐって
28 講義のまとめ
※進度および感染症再拡大に伴う大学の授業対応形式の変更等の事情により、各回の内容については変更や追加を行うことがあります。あらかじめご了承下さい。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
【事前学習】それぞれの授業テーマごとに事前に参考書等を通読するとともに、それぞれの時代の方のあり方に各自で大体のイメージを持っていただきたい(所要時間1時間目安)
【事後学習】講義を踏まえ、事前学習で得た法のイメージがどのように変化したかを整理するとともに現代法のあり方との比較検討を行っていただきたい(所要時間1時間目安)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 中間試験は、manabaを通じたオンラインレポートでの実施を予定しています。 レポートについては、次の諸点を総合的に判断して評価します。 ・課題文の内容を十分に踏まえ、問に対して適切な内容を記述することができる。 ・引用等の基本的なルールを踏まえた表記をすることができる。 ・講義内容と各自がリサーチした参考文献を踏まえ、解答者の見解を筋道を立てて示すことができる。 |
期末試験(到達度確認) | 70 | 授業コンテンツはオンライン配信ですが、期末試験については試験期間中に茗荷谷キャンパスの教室にて対面で記述式試験の実施を予定しています。 試験は、次の諸点を総合的に判断して評価します。 ・課題文の内容を十分に踏まえ、問に対して適切な内容を記述することができる。 ・講義内容を踏まえ、筋道を立てて論述を行うことができる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
中間試験および期末試験の実施形式については、今後の緊急事態宣言発出に伴う遠隔授業の必要性等の状況を確認した上で判断を行います。遅くとも実施の2週間前までには決定を行い、受講者にアナウンスを行う予定です。
※現時点で、中間試験はmanabaのレポート機能を用いたオンラインレポート形式、期末試験は試験期間中の茗荷谷キャンパスにおける対面形式での実施を予定しています。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【教科書】
基本的にレジュメにそって講義を行い、適宜参考図書を参照します。
【参考文献】
浅古弘ほか編『日本法制史』(青林書院・2010年)
水林彪ほか編『法社会史』(山川出版社・2001年)
川口由彦『日本近代法制史[第2版]』(新世社・2014年)
高谷知佳・小石川裕介編著『日本法史から何がみえるか』(有斐閣・2018年)
出口雄一ほか編『概説 日本法制史』(弘文堂・2018年)
※このほか、講義中に適宜紹介していく予定です。
その他特記事項
・高等学校において日本史科目を履修していない方は、同科目の教科書(出版社は問いません)の制度史・政治史に関する部分をあらかじめ通読した上で講義に臨んでください。
・本科目についての詳細(レジュメ等の配布、遠隔授業の実施にかかわる諸注意、その他各種の告知事項)については、基本的にmanabaの「コースニュース」および「掲示板」を通じて行う予定です。manabaのリマインダメールが届くように設定を行うほか、週に1度は本科目の項目をご確認下さい。
・授業内容その他の問い合わせについては、共有可能なものであればmanabaの「掲示板」に問い合わせ専用スレッドを作成する予定ですのでそちらをご利用下さい。
・受講生全体の共有になじまない個別の問い合わせについては、オフィスアワーの項目にある担当者のメールアドレスにお問い合わせください。