シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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運送法 | 2024 | 春学期 | 他 | 法学部 | 平泉 貴士 | ヒライズミ タカシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-SO3-008L
履修条件・関連科目等
海事弁護士などの専門家になることを目指されている人のみならず、海運・金融・商社などで各種の企業取引にたずさわろうと考えられている人に広く履修してもらいたいと思います。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
国際的な物流の円滑性は、現代の世界経済社会において不可欠なものといえます。この円滑な物流を実現させる基本となるのが国際運送法制です。ちなみに、わが国の貿易に占める海上貿易の割合は、トン数ベースでは99.6%(8億980万トン)、金額ベースでは72.7%(111兆円)に及んでいます(2019年)。 国際海上物品運送法システムが合理的に形成されていることは世界の物流のみならずわが国の物流にとっても極めて重大なものなのです。
海商法とは、形式的には商法第3編に定めるものをいい、実質的には、海上企業に関する特殊な法規整の総体をいいます。商法第3編の規定は、長い間、基本的に明治32年(1899年)制定のものであり現実の海事取引に適合してきませんでした。2018年にようやく全面的な改正が実現し、ほぼ120年ぶりに商法商行為編(運送関係)および海商編が形式的にも実質的にも現代化を遂げました。改正後においても普通取引約款(定期傭船契約書や船荷証券約款など)の研究の重要性が変わるものではありません。その意味で船荷証券約款を規整している条約の成立過程、その内容、これを国内法化した国際海上物品運送法の理解が中心的な課題となります。
科目目的
海商法に関する基礎的知識・理解の取得を到達目標とします。
到達目標
受講生は、海商法に関する基礎的知識・理解の取得を到達目標とします。
授業計画と内容
1運送法総論
2運送法,海商法の意義・貿易のしくみ
3船舶の意義
4船舶の所有(船舶所有者・船主責任制限法)
5船舶の利用に関する契約①(船舶賃貸借契約と傭船契約との対比)
6船舶の利用に関する契約②(定期傭船契約・運航委託契約)
7海上物品運送契約(航海傭船契約、個品運送契約、曳船契約)
8免責約款制限運動と船荷証券統一条約の成立およびその改正の動向
9国際海上物品運送法①(国際海上物品運送人の責任)
10国際海上物品運送法②(船荷証券法)
11国際海上物品運送法③(定期傭船契約と船荷証券)
12海上物品運送法の国際的法システムの統一問題(ロッテルダム・ルールズ)
13船舶衝突法
14まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義で配布するプリントを中心にした復習がのぞまれます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 期末試験(100%)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
期末試験は授業教室における対面式にて実施します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
manabaの掲示板機能を使い、受講生の反応を把握しながら授業を進めて行きます。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaの掲示板機能を使い、受講生の反応を把握しながら授業を進めて行きます。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
■テキスト
箱井崇史『基本講義現代海商法(第4版)』成文堂
■参 考 書
江頭憲治郎『商取引法(第9版)』弘文堂
戸田修三・中村眞澄編『注解国際海上物品運送法』青林書院
小林登『新海商法[増補版]』信山社
中村眞澄・箱井崇史著『海商法(第2版)』成文堂
山野嘉郎編著『現代保険・海商法30講(第9版)』中央経済社
神作裕之・藤田友敬編『商法判例集(第9版)』有斐閣
神作裕之・藤田友敬編『商法判例百選』有斐閣
その他特記事項
■授業の工夫■
この分野においては、実定法規と実際の取引ないし企業活動との間に存するギャップが想像以上に大きいので、講義においては、普通取引約款や実務慣行、判例などの「生きた海商法」を踏まえたものにして行きたいと考えています。実務的な内容に関してはプリントなどを用いて、実際に行われている海事取引を受講生の皆さんが頭の中に描き出せるような説明を行いたいと思います。