シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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保険法 | 2024 | 秋学期 | 他 | 法学部 | 平泉 貴士 | ヒライズミ タカシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-SO3-009L
履修条件・関連科目等
保険法を専門とする弁護士などの専門家になることを目指されている人のみならず、保険・海運・商社などで各種の企業取引にたずさわろうと考えられている人に広く履修してもらいたいと思います。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
私たちは、交通事故、火災、病気、傷害さらには死といったさまざまなリスクに囲まれて生活しています。保険は、これらのリスクに対処するためにきわめて重要な役割を果たしています。保険は、公保険と私保険とに分類されますが、私保険はさらに、保険契約をめぐる法律関係を規整する保険契約法と保険会社の業務や組織等について国が監督・規制する保険監督法とに分けることができます。この講義では、保険契約法を中心として取り扱います。
長い間保険契約に関する第一次的な法源は商法第2編第10章であり、これがわが国における実質的な保険契約法でありました。これらの規定は、基本的に明治32年制定のものであり現実の保険取引に適合していなかったので、この分野における普通取引約款(普通保険約款)の研究が必須なものでありました。ところで、明治32年の商法制定後、明治44年に一部改正がされただけで、その後の著しい社会経済情勢の変化にもかかわらず、100年近くもの間、一度も実質改正がされないまま放置されてきた保険法も、ようやく改正されました(平成20年6月6日法律56号)。新保険法には数多くの片面的強行法規が設けられたことによって、保険契約者等の保護が図られることになりました。この講義では、新保険法について検討を行いますが、当然のことながら、新保険法と抵触しない従来の判例についても考察を加えます。講義では、実際の裁判例において、裁判官が諸々の普通保険約款について積極的な修正的解釈を行ってきたことを見ることにします。
科目目的
保険契約法に関する基礎的知識・理解の取得を到達目標とします。
到達目標
受講生は、保険契約法に関する基礎的知識・理解の取得を到達目標とします。
授業計画と内容
1 保険制度の意義と構造
2 保険の沿革・保険法総論(保険制度・保険監督など)
3 保険契約法総論
4 損害保険契約の内容
5 損害保険契約の成立
6 損害保険関係の変動
7 損害保険事故の発生および損害のてん補
8 責任保険
9 保険代位
10生命保険契約の内容
11生命保険契約の成立
12生命保険関係の変動
13傷害疾病定額保険契約
14まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義で配布するプリントを中心にした復習がのぞまれます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 期末試験(100%)。 |
成績評価の方法・基準(備考)
期末試験は授業教室における対面式にて実施します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
manabaの掲示板機能を使い、学生の反応を把握しながら授業を進めて行きます。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaの掲示板機能を使い、学生の反応を把握しながら授業を進めて行きます。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
■テキスト
開講の際に指示します。
■参 考 書
江頭憲治郎著 『商取引法(第9版)』 弘文堂
山下友信著 『保険法(上)(下)』 有斐閣
山下友信ほか著 『保険法(第4版)』 有斐閣アルマ
山下典孝編 『スタンダード商法Ⅲ保険法』 法律文化社
甘利公人ほか著 『ポイントレクチャー保険法(第3版)』 有斐閣
岡田豊基著 『現代保険法(第2版)』 中央経済社
潘阿憲著 『保険法概説(第2版)』 中央経済社
山下友信・洲崎博史編 『保険法判例百選』 有斐閣
その他特記事項
講義においては、普通取引約款や実務慣行、判例などの「生きた保険法」を踏まえたものにして行きたいと考えています。実務的な内容に関してはプリントなどを用いて、実際に行われている保険取引を受講生の皆さんが頭の中に描き出せるような説明を行いたいと思います。