シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会保障法2 | 2024 | 秋学期 | 月4 | 法学部 | 新田 秀樹 | ニッタ ヒデキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-SO3-013L
履修条件・関連科目等
社会保障法1を履修していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義の前半では、労働保険法及び社会扶助法(生活保護法、社会福祉サービス各法等)の基本構造(給付目的、給付対象、給付要件、給付組織、給付財源等)について概説する。説明に当たっては、できる限り判例や諸学説にも触れながら、法解釈上の論点や立法政策上の論点にも言及するよう努めたい。
本講義の後半では、社会保障法の総論的事項(概念・意義・機能・根拠・体系・憲法との関係・受給権の特徴等)について概説する。説明に当たっては、法体系全体の中での社会保障法の位置づけや特徴をできる限り明らかにするよう努めたい。
また、各回の授業終了後、manabaを使用して授業内容を確認するための小テスト(回答期間は1週間程度)を実施する予定である。
科目目的
年金保険法、医療保険法、介護保険法、労働保険法、社会福祉法、生活保護法などをその中核的内容とする社会保障制度は、個々の国民の日常生活に広くかつ深く関わっているだけでなく、その規模の巨大さや政治的重要性ゆえに、日本の経済社会全体の在り方にも大きな影響を及ぼしている。
本講義の前半においては、こうした社会保障制度のうち、労働保険法及び社会扶助法に属する各制度の基本構造を把握した上で、その意義、機能及び課題について理解することを目的とする。また、本講義の後半においては、個別の法制度についての理解を前提とした上で、日本の社会保障法体系の全体像についての総合的な理解を得ることを目的とする。
到達目標
本講義の前半においては、労働保険法及び社会扶助法に属する各制度の基本構造を理解した上で、その意義・機能・課題を自身の言葉で説明できるようになることを目指す。また、本講義の後半においては、日本の社会保障法体系の全体像について概説できるようになることを目指す。
授業計画と内容
1.オリエンテーション / 労働保険(1) 労災保険①(適用・給付要件)
2.労働保険(2) 労災保険②(給付内容)
3.労働保険(3) 労災保険③(給付調整・財源)・雇用保険①(適用)
4.労働保険(4) 雇用保険②(給付・財源)
5.社会扶助法(1) 社会福祉①(社会福祉法等)
6.社会扶助法(2) 社会福祉②(社会福祉の行財政)・障害者福祉①(障害者基本法等)
7.社会扶助法(3) 障害者福祉②(障害者総合支援法等)・児童福祉①(児童福祉法等)
8.社会扶助法(4) 児童福祉②(子ども・子育て支援法等)
9.社会扶助法(5) 生活保護
10.社会保障法総論(1) 概念・意義・機能
11.社会保障法総論(2) 根拠・体系・法源
12.社会保障法総論(3) 社会保障法と憲法
13.社会保障法総論(4) 社会保障法の権利①(受給権の発生・保護)
14.社会保障法総論(5) 社会保障法の権利②(受給権の制限・消滅)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 社会保障制度(講義に係る部分)の基礎知識を理解した上で制度の原理及び基本的構造を論理的に説明できるかどうかを基準とする。 |
その他 | 30 | 小テストの回答回数及び得点を基準とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
公務員として厚生行政実務に22年間従事した。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
理論では捉えきれない行政実務の慣例等も含めて教授できる。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
本沢巳代子・新田秀樹編著『トピック社会保障法〔2024 第18版〕』(不磨書房、2024年)
また、レジュメをmanabaに掲載するので、受講者は各回の授業開始までにダウンロードされたい。
【参考書】
岩村正彦編『社会保障判例百選[第5版]』(有斐閣、2016年)(別冊ジュリスト№227)
岩村正彦・菊池馨実・嵩さやか他編著『目で見る社会保障法教材〔第5版〕』(有斐閣、2013年)
その他特記事項
授業の工夫】
この科目では、復習が大切であると考えている。そのため、授業の終了後に、manaba において小テストを実施し、授業内容の習熟度を確認する。