シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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英米法研究4(憲法) | 2024 | 春学期 | 木5 | 法学部 | 阿部 純子 | アベ ジュンコ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-IR3-003L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業は、アメリカ憲法の入門講座です。18世紀末に制定されたアメリカ合衆国憲法がどのように解釈され発展してきたのかを学ぶことにより、そのダイナミズムを理解します。しばしばアメリカ合衆国憲法の解釈は、裁判所内だけでなくアメリカ社会全体を分断するほどの影響力をもちます。この点を考慮すると、アメリカ憲法の学びは、社会問題を憲法的視点から捉えるために有益な視点や議論を提供してくれるものとなり得ます。社会と憲法の関係、アメリカ合衆国憲法の日本法に対する影響に留意すれば、これは同時に、アメリカ社会だけでなく、日本の憲法状況を考察する上でも有益となることが期待できます。
この授業では特に、「違憲審査制度」や「人権保障」に関する具体的な問題を取り上げながら、アメリカ憲法の意義やその解釈運用における問題点について学びます。
科目目的
この授業の主な目的は、アメリカ合衆国憲法のダイナミズムを理解すること、これにより比較法的観点において法を学ぶための素養を身に着けることにあります。これは、「グローバルなリーガルマインド」の養成(法学部のディプロマシー・ポリシー)に資することを目的とするものでもあります。
アメリカ合衆国憲法の日本国憲法に対する影響を考慮すると、これは日本の憲法状況を考察する際にも有益となることが期待できます。
到達目標
この授業の目標は、アメリカ合衆国憲法の基本的な特徴について理解すること、(授業で取り上げる問題について)日本法との比較法的視点から論じることができるようになることです。
授業計画と内容
1.導入:日本国憲法との関係
2.アメリカ合衆国における違憲審査制度、違憲審査制度の国際比較
3.違憲審査の問題点と連邦裁判所の対応
4.アメリカ合衆国憲法と人権保障① 権利章典の制定とその限界
5.アメリカ合衆国憲法と人権保障② 第14修正の制定とその意義
6.アメリカ合衆国憲法と人権保障③ 手続保障と実体保障
7.アメリカ合衆国憲法と人権保障④ Substantive Due Processとは
8.アメリカ合衆国憲法と人権保障⑤ Substantive Due Processの問題
9.アメリカ合衆国憲法と人権保障⑥ 平等保護の意味
10.アメリカ合衆国憲法と人権保障⑦ 平等保護の問題
11.アメリカ合衆国憲法と人権保障⑧ 第1修正の意義
12.アメリカ合衆国憲法と人権保障⑨ 第1修正に関する事例
13.アメリカ合衆国憲法と人権保障⑩ State Actionの法理
14.まとめ:合衆国憲法の経験から学ぶべきこととは
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | アメリカ合衆国憲法の特徴について、授業で取り上げる問題の中から出題します。適切にその特徴を理解し記述できているか等を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールにより行う。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】配付資料
【参考文献】樋口範雄『はじめてのアメリカ法(補訂版)』(2013年、有斐閣)、阿川尚之『憲法で読むアメリカ史(全)』(2013年、筑摩書房)、樋口範雄ほか編『アメリカ法判例百選』(2012年、有斐閣(別冊ジュリスト213))、松井茂記『アメリカ憲法入門(第9版)』(2023年、有斐閣)など