シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門総合講座B1 欧米独占禁止行政と企業実務(EU) | 2024 | 秋学期 | 土2 | 法学部 | 佐藤 文彦、原山 康彦 | サトウ フミヒコ、ハラヤマ ヤスヒコ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-026L
履修条件・関連科目等
条件としては特になし。日本の独占禁止法(経済法)については、必要に応じて説明するので、日本の独占禁止法(経済法)の講義の既習は特に必要としない。
EUでは、欧州企業が関係する事案のみならず、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)や日本企業が関係する事案が多々あり、民間企業に就職する者、弁護士、公共政策に携わる者、コンサルタント等にとって、EU競争法を知っておくことは有益である。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
公正取引委員会での実務経験に基づき、実務家が、最前線で、どのような課題が生起し、その解決に向けてどのような点が考慮されているのか、講じるものである。
科目目的
重要性を増しているEU競争法についての理解を深めることを目的とする。
また、授業では英語で書かれた欧州委員会のプレスリリース等を必要に応じ用いることにより、英語力の向上も目指したい。
到達目標
①EU競争法の規制内容や手続、②グローバルに事業活動を行っているIT企業・日本企業の事業活動とEU競争法との関係、等について考察することにより、EU競争法に関する新聞記事等を読んだ際に、その内容が的確に理解できるようになることを目標とする。
授業計画と内容
1回 EU全般とEU競争法の大枠①(総論)
2回 EU全般とEU競争法の大枠②(日本の独占禁止法との比較)
3回 EU全般とEU競争法の大枠③(基本概念)
4回 カルテル①(用語、概念、条文等)
5回 カルテル②(過去の違反事件等)
6回 カルテル③(制裁金、和解手続等)
7回 カルテル④(適用免除、非ハードコアカルテル、垂直的制限)
8回 市場支配的地位の濫用①(総論)
9回 市場支配的地位の濫用②(グーグル事件等)
10回 市場支配的地位の濫用③(アマゾン事件、確約手続等)
11回 M&A①(総論、手続関係)
12回 M&A②(実体関係)
13回 EU競争法の国際的側面、国家補助規制
14回 私訴、全体のまとめ・復習
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
■準備学習について■
日本とEU(欧州連合)の間でのEPA(経済連携協定)など、我が国にとってEUの重要性が更に増している。
準備学習として、日々の生活の中でEU関連の記事やニュースに接した際は、その機会にその内容を一読しておくことが有益である。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | ・講義で触れた先例や重要事項への言及 ・論理的な構成 ・的確な表現 などを総合的に評価する。 |
平常点 | 40 | 講義資料の閲覧等による参加の程度、掲示板での質問や議論などを総合的に評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
課題や試験については、特段課さない。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
本講座の講師(原山)は、2010年から2013年の間、ベルギーのブリュッセルにある欧州連合日本政府代表部(外務省の在外公館)において、EU競争法に関する業務を担当していた。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
本講座の講師(原山)は、2010年から2013年の間、ベルギーのブリュッセルにある欧州連合日本政府代表部(外務省の在外公館)において、EU競争法に関する業務を担当していた。このような海外勤務や実務での経験も踏まえて、授業を行う。
テキスト・参考文献等
特になし。必要に応じて、授業の際に参考資料を配布する。
その他特記事項
本講座の講師(原山)は、公正取引委員会に2001年に入局し、現在、財務省に勤務(公正取引委員会から出向中)している実務家である。
前期の特殊講義「日本企業と反トラスト法」(河野琢次郎講師)と姉妹講義の関係にあるので、前期に同講義を選択することを勧める。
【授業の工夫】EU競争法についての理解を深めるため、欧州委員会や日本の公正取引委員会が作成した動画を視聴する機会を設けたり、実際に欧州委員会が公表したプレスリリース等を用います。