シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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実定法基礎演習A | 2024 | 春学期 | 木2 | 法学部 | 安井 哲章 | ヤスイ テッショウ | 2年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-LA2-004S
履修条件・関連科目等
刑法に興味を持っている学生であれば大歓迎です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「犯罪が発生したときに一体何罪が成立するのだろうか」。「犯罪が成立するか否かを判断する際にどのような思考過程をたどるのだろうか」。皆さんはこのような興味関心を強く持っているため、この実定法基礎演習を履修しようとしているものと思います。
刑法総論は、すべての犯罪の成立に共通する思考枠組みを学ぶ科目です。そのため抽象度が非常に高く、講義を受講するだけでは正確な知識の定着を図るのが非常に難しいです。
そこで、この実定法基礎演習では、指定されたテキストを教員と学生が一緒に読み込み、学生一人ひとりが正確な知識の定着を図ることができるようにサポートします。その上で、犯罪の成否を検討する際の思考枠組みや思考過程を修得します。
刑法総論は学説の対立が激しい科目ですが、学説の対立をただ追いかけるだけでは犯罪の成否を検討する力は身につきません。この実定法基礎演習では必要に応じて学説の対立についても検討を加えますが、具体的な事例問題に対して、法的三段論法に従って犯罪の成否の検討を行うことができることが大切です。そのため、この実定法基礎演習では事例問題を配布し、問題演習も行っていきたいと考えています。
科目目的
刑法総論の理論状況を正確に理解することがこの科目の目的です。
到達目標
刑法総論の基本概念を正確に理解し、わかりやすい文章で表現できるようになることが到達目標になります。
授業計画と内容
第1回 因果関係論
第2回 不作為犯論
第3回 構成要件的故意の要素、具体的事実の錯誤
第4回 抽象的事実の錯誤、過失犯論
第5回 正当防衛の成立要件
第6回 自招侵害
第7回 過剰防衛、緊急避難
第8回 違法性の錯誤、誤想防衛
第9回 実行の着手、早すぎた結果の発生
第10回 共同正犯の成立要件
第11回 過失の共同正犯、結果的加重犯の共同正犯
第12回 承継的共同正犯
第13回 共犯と違法性阻却事由
第14回 共犯と身分、共犯関係の解消
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
質疑応答の授業となるので、事前の予習は不可欠です。また、授業の復習として、問題演習を行ってください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 担当教員の質問に対する回答の出来具合で採点する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
大塚裕史ほか『基本刑法Ⅰ第3版』(日本評論社、2019年)
佐伯仁志・橋爪隆編『刑法判例百選Ⅰ総論第8版』(有斐閣、2020年)