シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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導入演習 B | 2024 | 春学期 | 木1 | 法学部 | 松原 光宏 | マツバラ ミツヒロ | 1年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-AD1-001S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この教室では、現代におけるデモクラシー及びその将来について考える。二〇二一年一月六日に発生した、アメリカ合衆国・連邦議会襲撃事件、(共通点が伝えられる)ブラジル首都における議会襲撃事件(二〇二三年一月八日)等、近年、議会制の危機が国際報道を占めることは珍しくない。しかしながら、デモクラシーの危機については、既に前世紀の初頭より論じられてきた。わが国の統治組織の基本でもあるデモクラシーの意味及び限界について、さしあたり①基軸となるパースペクティヴをつかんだ後、②プラグマティズムを基調とする宇野重規の論考、更に、ヨーロッパ大陸における議会制の批判者・擁護者として著名な、③C・シュミット及び④Hケルゼンの短い論説を読み、考察を深めたいと思う。教室ではグループ単位のプレゼンテーションを基本とする。真摯な取り組みを通じ、学問に向かう際に必要とされる手法及びルールについて習得することもまた、目指すものである。
科目目的
公法学の学習上きわめて重要であるが、時間の関係上、普段の講義では深めることの出来ない、基礎的、理論的な問題について、改めて立ち入って考える時間としたい。
到達目標
人文社会系における学問修業のありようについて通じることを目標としたい。
授業計画と内容
第一回:イントロダクション(演習の目的と内容)
第二回:宇野・民主主義とは何かより、序章・第一章
第三回:同書・第二・第三章・
第四回:同書・第四〜六章・結び
第五回:宇野・民主主義の作り方より、第一章
第六回:同書・第二章
第七回:同書・第三章
第八回:同書・第四章
第九回:同書・終わりに
第一〇回:宇野理論についての総括
第一一回:シュミット・議会主義と現代の大衆民主主義との対立(前半)
第一二回:シュミット・議会主義と現代の大衆民主主義との対立(後半)
第一三回:ケルゼン・民主政の擁護
第一四回:テーマについての総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ゼミナールは、教師と学生の協働作業を軸とした工場のようなものです。学生諸君の学問的な関心が前提となっており、また、その主体的な取り組みがない限り、果実をつかむことはできません。授業内容についての説明をよく読み、そうした心づもりで応募して下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 出席、発言内容等を基準とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(なお、詳細は教室で説明するので、手配等はそれからにして欲しい)
テキスト:宇野重規・民主主義とは何か(講談社現代新書・二〇二〇)、同・民主主義の作り方(筑摩選書・二〇一八)、C・シュミット「議会主義と現代の大衆民主主義との対立(一九二六)」同(樋口陽一訳)・現代議会主義の精神史的状況(岩波文庫・二〇一五)一二五〜一五四頁、H・ケルゼン「民主主義の擁護(一九三二)」同(長尾龍一・植田俊太郎訳)・民主主義の本質と価値(岩波文庫・二〇一五)一五六〜一七一頁。