シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 宇宙論 | 2026 | 後期 | 月3 | 文学部 | 赤堀 卓也 | アカホリ タクヤ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-ES1-T302
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
宇宙論は、広義には神話、宗教、哲学、神学などで語られる宇宙の中における人の位置づけなどを含み、狭義には宇宙全体の誕生や進化を探求する現代天文学の一部領域を指す。本講義では、まず、有史以来の人々がこれまでに抱いてきた宇宙観、宇宙への考え方の変遷を概説しながら、どのように人が数1000年かけて宇宙を解き明かしてきたかを俯瞰する。つぎに、現代までに確立した宇宙の様々な天体についてより具体的に紹介をしながら、実際に人がどのような宇宙に暮らしているのか概説する。そして、宇宙の成り立ち・狭義の宇宙論について概説を行って、宇宙はどうやって誕生したか、人を形作る元素がどこからやってきたのか、人と宇宙がどこへ向かうのか、などについて学ぶ。
科目目的
本講義ではまず、「人類の様々な営みに関わる多様な学問を学ぶ場(中央大学文学部,3つの方針より)」とされる文学部の学生にも、理科的な目線をもって、人の知の及ぶ宇宙の範囲が広がってきた経緯を追体験し、歴史を理解することを目的とする。次に、宇宙論を含む天文学が最古の学問のひとつであり、それゆえに近代以降の「科学」の成立に極めて重要な役割を果たしてきたことを理解することを目的とする。そのうえで、現在までに確立しつつある天体や宇宙について、科学的に正しい理解をすることを目的とする。
到達目標
本講義の到達目標は、本講義の受講後に、受講者が
・人類の宇宙への探求を何らかの史実を紹介しながら自分の言葉で紹介ができる
・宇宙の階層構造、そこにある星や銀河の存在を、例えば子供に教えられる
・ビックバンやインフレーションなどの宇宙論のキーワードの概念を正しく理解する
ことである。
また、上記の目標を達成するなかで、受講者が
・近代以降に成立する科学の中身、およびその成立経緯を理解すること
・宇宙を知ることで人類が手にした精神的な豊かさについての思索を深めること
を付随的に達成できるとなお望ましい。
講義の性質上、それなりに難解な理学(数学・物理学・化学・生物学・地学)の内容が登場するが、その中身の詳細ではなく概念を理解することが目標である。ゆえに講義も、方程式や法則の詳説ではなく、歴史的・科学的な事実の見識を深める点に重きを置き、その理解を目指す。
授業計画と内容
第01回 ガイダンス:宇宙へようこそ
第02回 宇宙観変遷1:古代・中世の宇宙観
第03回 宇宙観変遷2:太陽中心説から恒星の世界へ
第04回 宇宙観変遷3:天体物理学と銀河宇宙
第05回 宇宙観変遷4:宇宙における人間の位置
第06回 天文学概論1:太陽・恒星
・高密度天体
第07回 天文学概論2:星間空間と天の川銀河
第08回 天文学概論3:銀河と活動銀河核
第09回 天文学概論4:銀河群・銀河団・宇宙の大規模構造
第10回 宇宙論概論1:宇宙の膨張とハッブルの法則
第11回 宇宙論概論2:ダークマター・ダークエネルギー
第12回 宇宙論概論3:宇宙の熱史と元素の合成
第13回 宇宙論概論4:インフレーションとビックバン
第14回 まとめ・宇宙の理解度確認
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 期末試験(到達度確認) | 50 | 講義最終週に行う。講義内容に関連する問いに対して、科学的事実と自己の見解とを区別し、自身の言葉で説明できているかを評価する。 |
| レポート | 50 | 毎回の講義後に出題する。講義内容に関連する問いに対して、科学的事実と自己の見解とを区別し、自身の言葉で説明できているかを評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義中に特に秀逸な質問・回答を行ったものには特別に加点を行う場合がある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業中に議論の時間を設け、隣席の受講者と議論を行い、回答してもらう。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
講義中にオンラインツールを使ってアンケートを行うことがある。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
担当教員は、宇宙論の背景知識を必要とする銀河団の研究を20年以上進めている。そして、宇宙論の研究を大型観測装置を用いて推進している国立天文台に2017年10月より勤務している。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
実務経験を踏まえて、観測的研究の現状と将来についても講義に含めていく。
テキスト・参考文献等
【授業の参考とする書籍】
人類史における宇宙観の変遷をまとめた一冊:
中村 士,岡村 定矩『宇宙観5000年史―人類は宇宙をどうみてきたか』(東京大学出版会 2011年)ISBN-10: 4130637088
すこし背伸びして宇宙を学ぶ入門書:
半田 利弘『基礎からわかる天文学』(誠文堂新光社 2011年)ISBN-10 : 4416211325
【授業と関連する書籍】
宇宙物理学者が神という切り口で宇宙論を語る:
池内 了『宇宙論と神』(集英社新書 2014年) ISBN-10: 4087207242
少し古いがアインシュタインに焦点を当てて近現代の物理学をやさしく解説:
三品 隆司「図解アインシュタインの世界: 天才物理学者に関する60の疑問」(PHP研究所 1993年)ISBN-10: 4569541380
宇宙のナンバー1はこれだ、を集めた面白い一冊:
ブライアン ゲンスラー「とてつもない宇宙」(河出書房新社 2012年)ISBN-10: 4309252729