シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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アメリカ政治論1 | 2024 | 春学期 | 水4 | 法学部 | 川上 高司 | カワカミ タカシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-IN3-007L
履修条件・関連科目等
積極的に出席すること
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
今日、軍事・経済・技術など覇権システムを確立しその絶大なる影響力を謳歌していたアメリカの相対的パワーは低下しつつある。一方、中国の台頭がみられ、世界は大国間競争の時代へいりつつある。とくにバイデン大統領となりその支持率低下はとまらず、米国のパワーは低下している。そのため、バイデン政権は、民主主義同盟の復活を目論み、台頭する中国を抑止しようとしている。ところが中国はロシアと協調することにより世界は民主主義Vs.非民主主義(旧共産主義国)の時代にはいった。このトレンドを理解するためには、何故、米国が中国と協調が出来ないかという命題に答えなくてはならないが、これには米国の建国の精神、システム、歴史を把握せねば理解できない。理解して初めてアメリカの外交・安全保障政策が把握できる。いうまでもなく、日本の将来は米国の動向を把握せねば予測することはできない。その観点から言えば学生諸君の将来もアメリカの動向に大きく左右されるといえよう。
科目目的
本講義はアメリカを総括的に理解することを到達目的とする。そしてその到達目的達成のためには「歴史分析」という縦軸、「現状分析」という横軸、それに「理論分析」という斜め軸といった3つの軸の分析が必要であり、その結果はじめてアメリカ政治の実像が浮かび上がってくる。本講義の目的は、アメリカ合衆国の建国からバイデンバイデン政権の時代に至るまでの歴史とその理論的分析を加味して行う。さらに講義の冒頭に、その時のアメリカの現状分析を行う。そのことにより、アメリカ全体の状況を把握し、就職試験さらには進学につなげることを目的とする。
到達目標
本講義はアメリカを総括的に理解することを到達目的とする。そしてその到達目的達成のためには「歴史分析」という縦軸、「現状分析」という横軸、それに「理論分析」という斜め軸といった3つの軸の分析が必要であり、その結果はじめてアメリカ政治の実像が浮かび上がってくる。講義の到達目的は、学生諸君が就職試験にも打ち勝つ「知識」と「分析能力」を獲得し、社会に出てから活用できる「教養」と「戦略的思考」を身につけることにある。本講義を積極的にまじめに履行したものはアメリカの専門家としての知識を十分習得することになる。
授業計画と内容
1 米国史研究概論(米国研究入門)
2 世界システムの変遷(米国の興隆過程)
3 植民地時代(1580~1749年)
4 革命期(1750~1814年)
5 民主主義の確立期(1815~50年)
6 内戦期(1851~69年)
7 産業化の時期(1870~1913年)
8 第一次大戦~大戦間の時期(1914~38年)
9 第二次大戦期~冷戦形成期(1939~45年)
10 冷戦形成期(パックス・アメリカーナ)(1946~56年)
11 冷戦期間(1957~89年)
12 ポスト冷戦期Ⅰ クリントン政権~ブッシュ政権
13 ポスト冷戦期Ⅱ オバマ政権~トランプ政権
14 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・テキストや配布資料を読んでくること。
・日々のアメリカ関連のニュースをフォローしておくこと。
・常に、問題意識を持ち講義のポイントとらえておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 講義の最終日に提出するレポート試験で評価を行う。 |
成績評価の方法・基準(備考)
最終の論述試験で100%の評価を行う。さらに、積極的に質問をする学生は大歓迎である。また、試験に加えてアメリカ政治に関する論文の提出を希望する学生がいれば評価を考慮する場合もある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
講義最終日がレポート提出日となる、その後、コースコンテンツに評価をUPする。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
米国の研究機関(フレッチャースクール外交政策研究所(IFPA)研究員、RAND客員研究員)をつとめ、帰国後、中曽根康弘総理の(財)中曽根世界平和研究所で研究員として勤務。キッシンジャー米国務長官やゴルバチョフ・ソ連大統領を招聘、CNN、ABCニュース出演。その後、海部俊樹新進党党首(元総理)の政策秘書となり海部総理のスピーチライター、アドバイザーを務める。その後、防衛省防衛研究所主任研究官・教官として米国の戦略分析を担当。森本敏拓殖大学総長(元防衛大臣)と自民党国防部会で米軍再編や安保法制等の委員を務める。神奈川県の基地問題参与(松沢元知事のアドバイザー)、参議院外交防衛委員会調査員等もつとめた。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
アメリカ政治に関連して、クリントン政権から現在のバイデン政権の閣僚、スタップや政府関連のシンクタンクでの活動や提言書、さらには会議を行ってきたことを講義にフィードバックする。アメリカの歴史(湾岸戦争、9.11テロ後のアフガニスタン、イラン攻撃やPRT活動等)を実際の現場を学問として学生に提供する。
テキスト・参考文献等
テキスト:川上高司著『無極化時代の日米同盟』ミネルヴァ書房
参考文献:川上高司著 『新しい戦争とは何か』ミネルヴァ書房
川上高司著『アメリカ世界を読む』創成社
その他特記事項
大学は人生の基礎を作る場所であり、人生の大半がここで決まる貴重な時期である。授業には積極的に参加して自ら進んで知識を獲得すること。学生諸君からの提案や質問は大歓迎である。この授業を通じて、学生諸君との間に同時代人としての共感が得られれば望外の喜びである。
参考URL
http://www.takashi-kawakami.com