シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 博物館資料保存論 | 2026 | 後期 | 土3 | 文学部 | 酒井 中 | サカイ アタル | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-MG2-Y316
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
博物館における基本的な機能の1つである「資料保存」について学習する。博物館資料について素材毎に適切な保存を行うために必要な基礎的知識を身につけ、その方法と技術を学ぶ。博物館資料としての保存対象や技術は一層多様化しつつあるが、調査研究や普及公開への道筋を把握する。特に歴史資料に関し、事前の科学分析、脆弱遺物を対象にした保存処理、優先順位をつけての修復、資料の保管方法と保管環境への配慮、展示という学芸員が行うべき一連の取り組みや、作業内容を通じて、資料保存に対する博物館学芸員としての基本的な知識や技術と特に留意すべき点を、具体的かつ実践的に修得する。
科目目的
博物館資料ならびにその展示環境、収蔵環境を科学的に捉え、資料を良好な状態で保存していくための基礎的知識の修得するのが本科目の目的である。
到達目標
博物館資料ならびにその展示環境、収蔵環境を科学的に捉え、資料を良好な状態で保存していくための基礎的知識を身につける。実際に資料を取り扱う際の要点を把握すること、博物館における資料保存の今日的課題及び資料が保管される環境について、科学的に分析できる基礎学力を身に着けることを目指す。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス、博物館資料を保存する意義、職業倫理
第2回 博物館資料保存に関わる法律
第3回 資料の材質と劣化要因、保存科学
第4回 資料の取り扱いと収納 梱包・輸送
第5回 博物館における温湿度環境、光と照明
第6回 博物館における室内空気汚染、大気汚染
第7回 生物被害、IPM
第8回 屋外資料の保存環境
第9回 資料の劣化・汚損への対応と修復
第10回 災害への対応と被災時の修復
第11回 博物館資料の危機管理、文化遺産防災学
第12回 地域資源・文化財の保存と活用、オーバーツーリズム
第13回 レプリカ製作、デジタルアーカイブ
第14回 まとめ:資料保存に関わる課題と展望
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
特定のテキストは指定せず、講義レジュメをmanabaを利用して受講生に配布する。予習は必須ではないが、配布資料を読み直す、博物館等に出向くなどの復習や確認を行うことで、より理解が深まる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| レポート | 30 | 期末レポートをもって期末試験に替える。 |
| 平常点 | 70 | 受講態度、出席率、課題の提出状況から総合的に判断します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
【成績評価の前提】
出席率が70%に満たない者については、レポートの内容や受講態度を問わずE判定とします。
【欠席の取り扱いについて】
就職活動・インターン・課外活動による欠席については、事前に申告した場合のみ出席扱いまたは公欠扱いとする。事後報告は欠席扱いとする。
傷病等により登校困難な場合は事前にメール等での連絡が望ましい。症状がひどい場合は事後報告でも受け付ける。いずれの場合でも登校後に診断書等の証跡を提出するのが前提となる。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
・地方自治体での埋蔵文化財調査および整理・報告書作成業務 5年
・民間企業での埋蔵文化財調査および整理・報告書作成業務 17年
・GISを用いた自治体向け文化財管理システム構築業務 11年
・ICT技術を用いた博物館資料の管理システム構築業務 6年
・3次元計測技術を用いた博物館資料・史跡のデジタルデータ作成 11年
・遺跡出土品の保存処理業務 17年
・史跡整備等を目的とした計画策定、委員会運営補助、コンサルティング業務 4年
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
博物館資料の保存や史跡整備等に関する課題について、過去の業務において経験した事例紹介を交え、課題の解決プロセス、現時点では解決困難な問題も存在することを理解させることで資料保存に関する理解を深めてもらう。
テキスト・参考文献等
特定のテキストは定めないが、下記の文献が参考になる:
石崎武司編著『博物館資料保存論』 講談社、2012年
落合知子『普及版 野外博物館の研究』雄山閣、2019年
神庭信幸『博物館資料の臨床保存学』武蔵野美術大学出版局、2014年
公益財団法人日本博物館協会(編)『改訂版 博物館資料取扱ガイドブック』ぎょうせい、2016年
高坂晶子『オーバーツーリズム―観光に消費されないまちのつくり方―』学芸出版社、2020年
東京文化財研究所(編)『文化財害虫事典 ー博物館・美術館におけるIPM(総合的害虫管理)推進のためにー』クバプロ、2004年
野口淳・村野正景『博物館DXと次世代考古学』雄山閣、2024年
立命館大学「テキスト文化遺産防災学」刊行委員会(著)『テキスト文化遺産防災学』学芸出版社、2013年
その他特記事項
上記参考書以外については、テーマに即した参考文献や資料のを講義中に紹介する。