シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
民法総則・物権総論 | 2024 | 秋学期複数 | 他 | 法学部 | 遠藤 研一郎、難波 譲治 | エンドウ ケンイチロウ、ナンバ ジョウジ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
JU-CI1-014L
履修条件・関連科目等
法学入門を受講していることが望ましいです。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
民法は第1編・総則、第2編・物権、第3編・債権、第4編・親族、第5編・相続で構成されています。「民法総則」は第1編・総則に、「物権総論」は第2編・物権の前半部分に、各々当たります。
民法総則では、主として、権利の主体としての「人」、権利の発生、ある人からある人への権利の移転のために必要な要件を定める「法律行為」、「代理」、「時効」について学習します(権利の客体としての「物」については、主に物権において問題となるので、物権総論のはじめに学習します)。
物権総論では、物を直接かつ排他的に支配することを内容とする権利である10種類の「物権」のうち、主として、物を全面的に支配できる「所有権」の他に、「占有権」、「地上権」、「地役権」について学習しますが、とりわけ、所有権を念頭に、そもそも物は誰のものなのか(物権の帰属)、その物の所有者から別の人に物が移転するにはどのような要件が必要か、また、物の帰属や移転を第三者に主張(対抗)するためにはどのような要件が必要か(これらを物権変動論といいます。)に重点をおきます。
民法総則も物権総論も、抽象的で一般的な規定が多く、理解が困難な面があります。そこで、具体的な事例や判例で問題となった事案などを示して、できるだけ解りやすく解説します。
科目目的
民法総則と物権総論について規定されている制度について、
①これらの制度の趣旨、各制度において用意されている権利関係における要件および法律効果の内容、
②これらに関する、生きた姿として最高裁判所の判例を中心とした判例法理がどのような内容であるのか、について、基本的知識を修得し、かつ、これらの知識を具体的な事案や問題に適用する技能を修得することを目的とします。
到達目標
(1)民法の全体構造を理解する。
(2)民法総則および物権総論分野の制度・条文を詳しく理解する。
授業計画と内容
【民法総則】は、水曜日2限に難波譲治が担当します。授業計画は以下のとおりです。
①ガイダンス、民法の全体像
➁権利能力、意思能力、制限行為能力
③法律行為
➃心裡留保・虚偽表示
➄錯誤
➅詐欺・強迫
➆代理権・代理行為
⑧無権代理
⑨表見代理(1)代理権授与の表示による表見代理
⑩代理(2)権限外行為の表見代理等、
⑪法人(1)法人総論、法人の要件等
⑫法人(2)法人の不法行為等
⑬時効(1)時効総論、取得時効
⑭時効(2)消滅時効、時効通則
【物権総論】は、月曜日5限に遠藤研一郎が担当します。授業計画は以下のとおりです。
① 物権法の導入(1) 民法典の中の物権編概説、物権の種類
② 物権法の導入(2) 物という概念、所有権絶対の原則
③ 物権法の導入(3) 物権変動の1つとしての「相続」(相続法概説)
④ 物権法の導入(4) 物権変動概説(所有権の移転時期、公示の原則、公信の原則)
⑤ 不動産物権変動(前半) 意思主義、二重譲渡、第三者の範囲
⑥ 不動産物権変動(後半) 登記を必要とする物権変動
⑦ 民法第94条第2項の類推適用
⑧ 動産物権変動(前半) 意義、引渡しの意義と種類
⑨ 動産物権変動(後半) 公信の原則としての即時取得制度
⑩ 所有権(前半) 所有権の意義、所有権の内容 所有権の取得
⑪ 所有権(後半) 共有、建物の区分所有
⑫ 占有(権) 権利表章機能、占有訴権、占有者の義務
⑬ 占有(権) 権利取得機能(特に、取得時効)
⑭ 用益物権概説
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 100 | 民法総則および物権総論の基礎知識の定着が見られれば、単位を付与します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト、参考文献等は、授業の最初に指示します。
授業では、レジュメを配布し、これにもとづいて講義します。
その他特記事項
2017年に改正された民法に沿って行ないます。必ず最新の六法を持参して授業に臨んで下さい。