シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法学基礎演習B1 | 2024 | 春学期 | 木4 | 法学部 | 井川 志郎 | イカワ シロウ | 2年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-BS2-003S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本演習では、国際的な企業活動に伴って生じる人権問題を素材に、法学の研究のための基礎を養います。春学期には、まず「ビジネスと人権」をめぐる基本文献を輪読し、各章につき自己の関心に基づき深掘り報告を行うことで、基礎知識の習得とアカデミックなスキルの向上を目指します。これにより、秋学期の個人研究の素地を養います。
なお、ここで問題としうる「人権」には多様なものが存在しますが、本演習ではとりわけ、その代表例である労働者の人権に焦点をあてます。
科目目的
本演習の究極的な目的は、学生が社会課題に対応した学問的な「問い」を自ら立て、当該「問い」に法学の知識・技法をもって取り組み、検討結果をアカデミックな作法に従ってまとめることができるようになることです。かかる能力は、実社会においても、問題を発見し、その解決策を自分なりに考える力として、役立つはずです。
なお、1年という期間はそうした能力を獲得するにはあまりに不十分といわざるを得ません。本演習はあくまで基礎体力作りないし疑似体験を目的とするものですので、理想的には、続けて、ゼミ論執筆を予定している専門演習を履修することが望まれます。
到達目標
①ごく一部でもよいので、現代の法学に解決が求められている国際社会の現実的問題を理解し、それを学問的な問いに結びつけることができるようになること。
②かかる問いに、不十分でもよいので、法学的検討を加え、結果をアカデミックな作法に従ってまとめられるようになること。
授業計画と内容
1.ガイダンス(目的と授業計画の確認、グループ分け、報告スケジュールの決定など)
2.輪読 第1章 ビジネスと人権とは
3.第1章深掘り(レポート、共同添削)
4.輪読 第2章 企業に求められる人権尊重責任とは
5.第2章深掘り(レポート、共同添削)
6.輪読 第3章 指導原則に基づく企業の取り組み事例
7.第3章深掘り(レポート、共同添削)
8.輪読 第4章 労働者の人権
9.第4章深掘り(レポート、共同添削)
10.輪読 第5章 「ビジネスと人権」に関する国内外の政策動向
11.第5章深掘り(レポート、共同添削)
12.著者インタビュー準備(幹事決定、質問項目決定)
13.著者インタビュー
14.まとめ、夏休み課題
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 報告内容および授業への参加状況(積極性等を含む)に基づき評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト: 櫻井洋介『人権尊重の経営―SDGs時代の新たなリスクへの対応』(日本経済新聞出版、2022) ISBN 978-4-296-11517-4
その他特記事項
■授業の工夫■
他の学生が作成したレポートを共同で添削することで、アカデミックな文章作成の作法を実践的に学んでいきます。
また、学生の理解度やモチベーション向上のため、輪読書の著者に直接インタビューを行うことを予定しています。