シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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基礎演習2 | 2024 | 秋学期 | 火3 | 法学部 | 黒崎 剛 | クロサキ ツヨシ | 2年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-BS2-002S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
9世紀のドイツの哲学者G.W.F.ヘーゲルの著作『法の哲学』(『法権利の哲学』)を購読する。この本はいわゆる法律のみを扱っただけの本ではなく、道徳性、市民社会、国家論を含むヘーゲル社会哲学の体系を叙述した本である。その全部を読むことはできないから、「基礎演習2」ではその第三部「倫理」(「人倫」)を対象とする。このうち「市民社会」の項目は後世の社会思想に大きな影響を与えた部分なので、これだけは全部読み切る予定。
科目目的
1827年刊行の法哲学の古典であり、かつ難解をもって知られる哲学者の著作であるから、一字一句を理解すると言うより、速読し最後まで読み通してその全体的な精神・考え方を理解することを目的とする。
到達目標
法律というものが市民社会・国家のなかでどのような概念的意味を持っているのかについて、イメージをもってもらう。
授業計画と内容
第1回:オリエンテーション――ヘーゲル『法の哲学』第三部「人倫」についての概説
第2回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(1)――家族論
第3回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(2)――家族から市民社会へ
第4回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(3)――「欲求の体系」としての市民社会
第5回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(4)――労働(市民社会論)
第6回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(5)――司法活動(市民社会論)
第7回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(6)――福祉行政(市民社会論)
第8回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(7)――職業団体(市民社会論)
第9回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(8)――「国家」の概念
第10回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(9)――国内体制(国家論)
第11回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(10)――統治権と立法権(国家論)
第12回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(11)――交際公法(国家論)
第13回:『法の哲学』・第三部「人倫」を読む(12)――世界史
第14回:総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習としてその時々の対象範囲を前もって読んで、ある程度の理解をつくっておくこと。それなしでは学習効果はない。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 試験として学期末にレポートを課す。 |
平常点 | 30 | 出席は最低限を実施回数の2/3とする。 |
その他 | 10 | 主体的な授業参加態度10%と見積もる。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:藤野渉・赤沢正敏訳『ヘーゲル 法の哲学II』中公クラシックス 2001年
参考文献:教場で適宜提示する。