シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A1/専門演習B1 | 2024 | 春学期 | 火5 | 法学部 | 古賀 光生 | コガ ミツオ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-015S
履修条件・関連科目等
必修ではありませんが、比較政治論1・2と並行で履修することを強く推奨いたします。
政治史B1・2も履修すると理解が深まることでしょう。
計量政治学で学習する分析手法は、論文を読む際に役に立ちます。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
議論は日本語で行います。前期は日本語の本を読みますが、将来的には英語の論文も読みます。
授業の概要
この演習では西欧各国の様々な政策について登場した背景や他の国での応用可能性を検討します。
多数の国民国家が並立する欧州地域は、いわば、比較政治学の巨大な実験場の様相を呈しています。EUという共通の枠組みを有するとはいえ、独自の歴史と制度を有する様々な国々が類似する政策課題―雇用、教育、医療、介護、子育てなど―について日々格闘しながら独創的な政策を次々と生み出しているのが欧州地域の特徴です。
この演習では、まず、欧州各国について基本的な政治構造や社会状況を確認した上で、受講生の関心に沿って、特定の国の政策実施状況や特定の政策領域に関する各国比較を行います。そのうえで、関心領域や主な研究対象国が重なる学生同士でグループワークを行い、特定の課題について深く掘り下げます。
制度上は、専門演習A1・B1の募集となりますが、この演習は、専門演習A2・B2と連動していると考えてください。
※ 留学など特段の事情があり、A1のみしか履修できない場合は個別にご相談しましょう。
科目目的
世界の政治の現状について、比較の視点と歴史的な基礎を踏まえて分析する能力を
身につけることを目指します。
講義では体系的な知識を身につけることが求められますが、
演習では、それらの知識を前提としつつも、個別具体的な政治的課題に対して、
現状を明らかにしながら今後の対応策を検討できるようになることを目指します。
そのために、以下の能力を養います。
1.先行研究を体系的に調査して、現時点で分かっていることと分からないことを明確にする。
2.現時点で分からないことに対して、先行研究を意識しながら仮説を構築する。
3.構築した仮説を、厳格な手法を用いて検証する。
以上の成果のうち、特に1・2を専門演習A1・A2(つまり、3年次)で確認します。
3は、専門演習B1・B2(つまり4年次)で確認することになります。
到達目標
1.先行研究を体系的に調査できるようになること
2.専門的な論文を批判的に読めるようになること
3.自ら仮説を構築して、それを検証できるようになること
授業計画と内容
<概要>
前期は基本的な知識を身につけるために入門書を読みつつ、問題関心を深めます。
まずは各国の特徴を理解し、次に政策領域への関心を深めます。
参加者は、分担に応じて、内容を要約してそれを報告する義務を負います。
報告に際しては、レジュメまたはスライドの作成を求めます。
以下に掲げた項目は暫定的なもので、受講生の関心に沿って変更することも検討します。
初回の演習で、
<スケジュール>
01:文献の紹介・関心領域の確認・分担の割り当て
02:ドイツ
03:フランス
04:イタリア
05:イギリス
06:北欧
07:ベネルクス
08:政策①―社会的投資
09:政策②―移民・統合政策
10:政策③―行政
11:政策④-司法
12:政策⑤-金融
13:政策⑥-地域
14:まとめ
基本文献
馬場康雄・平島健司編『ヨーロッパ政治ハンドブック』東京大学出版会、2010年。
伊藤武・網谷龍介編『ヨーロッパ・デモクラシーの論点』ナカニシヤ出版、2021年。
必要に応じて、関連文献を追加することもあります。
英語で文献を読む用意のある方には、以下を提示します。
Marco Lisi (ed.)
Party System Change, the European Crisis and the State of Democracy
Routledge, 2020.
感染状況が落ち着いていれば、夏季休暇中に集中演習を行うことも検討しています。
希望者が多ければ、合宿を行います。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学習負担が重いので、そのつもりで履修してください。
1.事前に指定された文献の該当箇所を読むこと
2.文献について分からないことを調べてくること
3.文献の内容を要約した「レジュメ」を作ること。
4.論文の内容を巡り議論をするので、自身の見解を用意すること
5.最終的には演習論文を執筆するのでその準備をすること
詳細は、開講時に指示します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 議論への貢献、報告などを勘案して評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
演習は、ディスカッションを中心に進行します。
報告担当者は、事前に、報告内容について担当教員と相談しながら準備してください。
それ以外の受講生は、演習中に積極的に発言して、議論に貢献してください。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
前期はインプットが中心になります。
そのうえで、参加者の議論を通じて演習を進行します。参加者数の応じて異なりますが、グループワークとプレゼンテーションの機会も設定します。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
プレゼンテーションの際には、スライドを用意していただくことがあります。
タブレット端末やノートPCがあると、情報の共有がスムーズに進むでしょう。
ただし、特に前期課程においては、インプットが重要になります。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
「テキスト」としては、以下を指定します。
・馬場康雄・平島健司編『ヨーロッパ政治ハンドブック』東京大学出版会、2010年。
・伊藤武・網谷龍介編『ヨーロッパ・デモクラシーの論点』ナカニシヤ出版、2021年。
必要に応じて、参考文献を提示します。
その他特記事項
担当者のホームページは、www/mituokoga.com です。
また、ゼミのfacebookページは、https://www.facebook.com/chuokogasemi/です。
履修者向けには、facebookのグループを解説しています。
履修が決定した際には、こちらのグループに参加してください。
(主な活用方法は、OB・OGとの交流です)。