シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A1/専門演習B1 | 2024 | 春学期 | 火5 | 法学部 | 中北 浩爾 | ナカキタ コウジ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-015S
履修条件・関連科目等
政治学を履修済みであることに加え、この専門演習と並行して政治史Aを履修することが望ましいでしょう。留学などの特殊条件がある場合を除き、3年生と4年生の2年間、本演習を連続して履修するようにしてください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
日本政治(現代日本政治論および日本政治史)の専門演習です。日本政治を表層的な政局として捉えるのではなく、歴史・制度・比較などを手掛かりとして、多角的かつ構造的に捉えられるようになることを目指します。
文献講読が中心になりますがが、たんに知識を摂取するだけでなく、批判的に読み込み、討論を行います。活発なディスカッションが行われるゼミにしたいと思います。文献講読を通じて自らのテーマを見出し、レポートや卒業論文を作成していきます。
受講者が希望すれば、ゼミ合宿のほか、他大学との合同ゼミ、国会・政党や新聞社・テレビ局の見学、国会議員やジャーナリストなどとの意見交換の機会も設けたいと思います。文献講読だけでは、政治をリアルに捉えることができないという考えからです。
科目目的
日本の政党を中心とする民主主義、すなわち政党デモクラシーは時代とともに大きく変容してきました。自由民権運動を受けてスタートした日本の政党政治は、明治憲法の制定を経て発展を続け、男子普通選挙を伴う政党内閣制が成立するに至りますが、テロとクーデタが発生するなかで後退していきます。第二次世界大戦後、男女普通選挙制が確立するとともに、日本国憲法の制定によって議院内閣制が導入され、政党は政治の主役の座を確固たるものにします。55年体制と呼ばれる38年間もの自民党政権が崩壊した後、選挙制度や政治資金制度、官邸など行政機構に関わる政治改革が断続的に実施され、二度の政権交代が起きましたが、いずれも失敗に終わり、現在、自民党が公明党と連立を組み、安定した政権を作っています。しかし、政党政治の基盤は弱まり、欧米諸国に比べて明確ではないとはいえ、ポピュリズム現象もみられます。
受講生は第二次世界大戦後(あるいは戦前)の日本の政党を一つ選び、それに関して3年生でレポート、4年生では卒業論文を執筆してもらいます。テーマは、特定の政党指導者や政党の支持団体、政治的出来事・事象などでも構いません。春学期の文献講読では、日本の政党の歴史と現状、政党組織論や政党システム論といった理論について学んでいきます。それを踏まえて、レポート・卒業論文のテーマを選定し、執筆の準備を行っていきます。
到達目標
日本政治についての理解を深めること以外にも、いくつかの到達目標を設定します。第一に、文献の読解力を高め、論理的に思考したり、書いたりする能力を養うことです。第二に、プレゼンテーションやディスカッションの能力を身に着けることです。第三に、問題を多角的に考察し、他者とは異なる意見を提示できるようになることです。これらの能力は、大学を卒業した後も役立つでしょう。
授業計画と内容
1.イントロダクション
2.日本の政党①:戦前から戦後へ 前半
3.日本の政党②:戦前から戦後へ 後半
4.日本の政党③:自民党 前半
5.日本の政党④:自民党 後半
6.日本の政党⑤:政治改革とその後 前半
7.日本の政党⑥:政治改革とその後 後半
8.レポート・卒業論文のテーマ選定
9.日本の政党⑦:社会党と民主党 前半
10.日本の政党⑧:社会党と民主党 後半
11.政党システム論と政党組織論① 前半
12.政党システム論と政党組織論② 後半
13.レポート・卒業論文のテーマ報告① 前半
14.レポート・卒業論文のテーマ報告② 後半
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
合宿や訪問などを行う可能性があります。その際には、準備も必要になります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 報告や発言などを総合的に評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
具体的なテキストについては、開講時に受講者と相談の上、決定しますが、以下のものを考えています。
・季武嘉也・武田知己編『日本政党史』吉川弘文館、2011年。
・中北浩爾『自民党政治の変容』NHKブックス、2014年。
・山本健太郎『政界再編』中公新書、2021年。
・原彬久『戦後史のなかの日本社会党』中公新書、2000年。
・川人貞史ほか『現代の政党と選挙(新版)』有斐閣アルマ、2011年。
・待鳥聡史『政党システムと政党組織』東京大学出版会、2015年。