シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A1/専門演習B1 | 2024 | 春学期 | 月5 | 法学部 | 武市 周作 | タケチ シュウサク | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-015S
履修条件・関連科目等
各学科の憲法の単位を修得済みであることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業は、いわゆるゼミですから、受講生が主体的・積極的に報告と議論をすることを基本にします。
準備段階で教員がその準備状況を確認・アドバイスをして報告準備のサポートをします。報告は、過度な負担とならないように受講者数に応じて調整します。
また、報告を聞いてすぐに議論をすることは簡単なことではありませんから、報告者以外も事前に知識の水準を保てるようにします。
なお、このゼミでは、他大学との合同ゼミを秋学期の土曜日に実施する予定です(2023年度は中央大学を含む5大学が参加予定)。問題は、司法試験論述試験で問われるような事例問題ですが、様々なアプローチができますから、進路にかかわらず意義のあるものです。
ゼミは、授業時間を超えた繋がりを作れる場とも考えていますので、受講生と相談しながら合宿等もやれればと思っています。
なお、4年生については、最終的に特定のテーマについて論文を執筆することを目標に、春学期は中間報告を予定しています。
科目目的
受講生の主体的・積極的な報告と議論を通じて、憲法の専門的知識・視点を身に付けることを目的とします。ゼミに入る前から専門的な知識を身に付けているケースばかりではありませんから、この授業で、基本的な知識を確認しながら、専門的なところまで高めていきます。また、議論を通じて、コミュニケーション能力の修得も目的とします。しかし、これも高度な憲法論を展開することを最初から求めているわけではなく、日々の学びを活かした素朴な意見や質問から始めましょう。
受講生の希望に応じてテーマを決定します。憲法ではとりわけ憲法判例が重要で、テーマに沿った判例の検討は欠かせません(ただし判例検討に馴染まないテーマの場合は、この限りではありません)。判例理解のためには、『判例百選』等の学習用判例集に加えて、判決全文を読むことが必要となりますし、その前提として学説の理解は必要ですから、判例検討だけで終わるわけではありません。
報告は、受講生の数や希望に応じて、単独報告かグループ報告かを決めていきますが、いずれにしても相応の準備が必要です。報告準備は、負担感に目が行きがちですが、その過程を通じて、どのような進路にあっても実践的な能力が身に付きます。
到達目標
・憲法判例を分析して、批判的に検討することができるようになる。
・学説を踏まえて、憲法に関する問題を発見・分析・考察することができるようになる。
・報告・議論の準備のために、論文・判例評釈などの資料収集をしたり、適切なスケジューリングをしたりする能力を身に付ける。
・自らの意見を論理的に伝え、それとは異なる意見を的確・適切に批判する力を身に付ける。議論を通じてコミュニケーション能力を高める。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション1:授業方針の確認、テーマ・報告予定の決定
第2回 イントロダクション2:資料収集・レジュメ作成ガイダンス
第3回 報告1:思想・良心の自由
第4回 報告2:信教の自由
第5回 報告3:表現の自由1(インターネット・放送)
第6回 報告4:表現の自由2(内容規制)
第7回 報告5:生存権
第8回 報告6:法の下の平等1(社会的身分)
第9回 報告7:法の下の平等2(性別・性的マイノリティ)
第10回 報告8:幸福追求権
第11回 報告9:私人間効力
第12回 ゼミ論文テーマ報告 グループA
第13回 ゼミ論文テーマ報告 グループB
第14回 ゼミ論文テーマ報告 グループC
受講生の人数と希望に応じて、報告回数や報告テーマは変更します。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・報告者:一定の時間・水準に耐えうる報告の準備を行います。その際、報告前に一度は教員からアドバイスを受ける機会を設けます。
・フロア側:授業時間中に議論をするために事前準備を行います。その際、質問や私見を作っておくこと。
また、4月の授業が始まるまでに、テキストで挙げたものを通読するなどして、基本的な知識を確認しておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | ・平常点 100% しっかりと準備をした上で報告できているか(50%)、議論に積極的に参加できているか(50%) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
報告準備段階でのアドバイス、報告・議論時のコメント、授業時間外にはmanabaやSlackを通じてフィードバックを行います
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
パソコンを用いた資料検索・報告準備・資料共有
原則として報告資料等はオンラインで共有するので、タブレットやパソコンを持参してください。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
報告に必要な文献や資料については、資料収集ガイダンスを経て、各自で検索すると共に、準備段階で指示をしていきます。テーマに限らず統一のテキストや判例集として以下のものを指定します。
【教科書】
・安西文雄・巻美矢紀・宍戸常寿『憲法学読本〔第3版〕』(有斐閣、2018年)2,970円
・毛利透・小泉良幸・淺野博宣・松本哲治『憲法Ⅱ人権〔第3版〕』(有斐閣、2022年)3,300円
【学習用判例集】
・長谷部恭男・石川健治・宍戸常寿編『憲法判例百選Ⅰ・Ⅱ』(有斐閣、2019年)各2,530円
※憲法の講義で指定された教科書や判例集でも構いませんが、報告準備・議論で活用しますので、何らかの教科書・体系書を持参してください。