シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A2/専門演習B2(模擬仲裁と模擬交渉) | 2024 | 秋学期 | 火3 | 法学部 | 宮本 航平 | ミヤモト コウヘイ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-016S
履修条件・関連科目等
なし。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
We will be participating in the Intercollegiate Negotiation Competition (INC). INC is held every year at the end of November or beginning of December with the participation of about 20 universities nationwide and several universities abroad. Participants in the competition perform both in an arbitration session and a negotiation session based on a fictional 30-page story about international business. Since INC has both Japanese and English language sections, the competition will be a great opportunity for students who wish to improve their practical English-speaking skills.
Arbitration is a means of dispute resolution where disputes are settled by law as in litigation, but the procedure is more flexible. In international business transactions, it is often agreed that the means of dispute resolution will be arbitration rather than litigation. In the arbitration section of INC, you will play the role of a lawyer representing a client company and develop your own arguments in an arbitration for your clients. This requires the ability to apply the law in practice: the ability to find the legal ground appropriate to a given case, to organise and understand the legal requirements required by the legal ground, and to consider whether a given case satisfies the legal requirements. These skills are not only fundamental for students wishing to become a legal profession but also useful for other students. Since arguments in arbitration must be logically precise, participating into the arbitration session in INC will be an excellent way to develop logical thinking skills.
Negotiations require the ability to communicate effectively with negotiation partners. INC will be a valuable opportunity for students who wish to work in a business world to develop their business communication skills. In addition, both the Japanese and English teams will be trained to read contracts written in English, which will give you a good grounding in the skills required in international business.
You will also have opportunities to develop leadership in this seminar. During the spring term and summer break, students study the basics of arbitration and negotiation, and participate in friendly matches with other universities. In classroom students study the basics as training for the autumn competition, experience arbitration and negotiations in groups using fictitious examples. This seminar is student-led. Students decide what to do in each class. The experience of taking the initiative in creating your own seminar is ideal for developing project management skills. Holding friendly match with other universities during the spring term and summer break is another great opportunity. These matches are student-led as well. Negotiating with students from other universities and setting up friendly matches will foster your leadership and communication skills.
Preparation for both arbitration and negotiation is of the utmost importance. The problem for INC will be announced at the end of September or beginning of October. From then until the day of the competition at the end of November or beginning of December, the students concentrate on preparing for the competition, not only in classroom but also in frequent sub-seminars. The experience of working hard together with your peer students towards the single goal of winning in INC is sure to be a wonderful and unique part of your university life.
【交渉・仲裁コンペティション】
毎年、11 月末又は12 月初に、全国18 程度の大学と海外4程度の大学が参加して
「大学対抗交渉コンペティション」が催されます。そこでは、国際ビジネスに関する
約30 頁の架空の物語をベースに、初日に模擬仲裁、二日目に模擬交渉を行い、現職裁
判官、弁護士、学者、企業人が採点をし、講評を行い、上位入賞校を表彰します。ま
た、日本語の部と英語の部があります。コン
ペの様子はウェブサイトでも見ることができますので、少しでも興味を持った方は、
「交渉コンペ」で検索してみてください。過去の問題や成績も見ることができます。
【仲裁】
仲裁は、訴訟と類似した紛争解決手段であり、訴訟と同様に紛争の法による解決が
なされますが、一般的に訴訟よりも手続が柔軟であると言われています。国際契約で
は、紛争解決手段を訴訟ではなくて仲裁にしようという合意がなされることが多くな
っています。
模擬仲裁では、紛争当事者を代理する弁護士の役を演じ、仲裁人に対して自己の主
張を展開します。そこでは、法律の実務的運用能力が要求されます。すなわち、与え
られた事案に適した法的根拠(条文)を発見し、発見した法的根拠(条文)において
要求される法律要件を整理して理解し、与えられた事案が要求される法律要件を充た
すか否かを検討する能力です。仲裁における主張はロジカルでなければなりません。
模擬仲裁のトレーニングは、論理的思考力を養うためにも最適です。
仲裁で求められるこれらの能力は、法律家としての基礎的能力であるとともに、ロ
ースクール、司法試験において問われている能力でもあります。法曹志望の学生にと
っては、将来必要とされる法律運用能力を身に付ける格好の機会となるでしょう。ま
た、法曹志望ではない学生にとっても、論理的思考力の養成は必ず将来の役に立ちます。
【交渉】
模擬交渉においては、交渉相手と効果的にコミュニケーションを行う能力が必要で
す。模擬交渉は、企業へ就職することを希望する学生にとっては、ビジネス・コミュ
ニケーション能力を身につける貴重な機会となるでしょう。また、日本語チームも英
語チームもごく簡単な英文契約書を読む訓練を行う等により、国際的ビジネスにおい
て必要とされる能力の下地を作ることができます。加えて、英語の部でコンペに出場
する学生にとっては、実務的な英語運用能力を身につける絶好の機会ともなります。
【コンペ参加の準備】
模擬仲裁も模擬交渉も、事前の準備が何よりも大切です。9月下旬又は10 月初旬に
交渉コンペの問題文が発表されます。そこから11 月末又は12 月初のコンペ当日まで
は、授業時間だけでなく頻繁にサブゼミを実施してコンペの準備に集中します。また、
上述のように、コンペ期間ではない春学期などには、仲裁・交渉の基本の学習や、積
極的な他校との交流戦(練習試合)とその準備を行っています。このようにして、1
つの目標に向けて仲間とともに本気で努力する経験は大学生活において他では得難い
素晴らしいものとなることが間違いありません。
【授業】
秋学期は上記の通り、大学対抗交渉コンペの準備と本大会参加が中心となります。
春学期には、秋の本番のための訓練として、基礎の学習をしたり、架空の設例を使っ
てグループに分かれて模擬仲裁と模擬交渉を経験したり、他校との間で交流戦(練習
試合)を設定してお互いに切磋琢磨したりします。
ゼミの運営が学生主導で行われることも、このゼミの特徴です。各授業において何
を行うかは、原則として全て学生が決めます。主体的に自分のゼミを作り上げる経験
は、プロジェクトのマメージメントを行う能力を要請するのに最適です。
【他校との交流】
上述の通り、さまざまな他校との交流があります。交流の相手は関東地区に限らず関西地区その他の地区の大学も多いです。場所は東京で行われることが多いですが、場合によっては関西地区に遠征してそちらで開催することもあります。最近の交流戦(練習試合)の相手校は、上智大学、東京大学、明治大学、京都大学、九州大学などとなっています。また、これらの交流戦の設定や運営は以前は教員が行うことが多かったのですが、最近は、これらはほとんど学生が主導して行っています。しかも、近年は、それを中央大学が主導校の一つとして運営することが多くなっており、このゼミではそのような経験を積むとともに、他校の学生との交流を図ることもできます。
科目目的
We are aiming at winning in the competition. Throughout the process of training for the competition, you will be improving your communication skills. Both arbitration and negotiation are communication. In arbitration, you need to present your arguments to arbitrator and persuade them. In negotiations, you need to communicate what you want to your negotiating partner and find out what they want. The aim is to reach a mutually acceptable agreement. In this seminar, you will learn how to give an effective presentation suitable for both arbitration and negotiation.
For students participating in the English section of INC, acquiring practical English language skills is also an important achievement objective. You will have a unique opportunity to try out your English skills by participating in INC alongside with students from universities in Australia, Singapore, Netherland and communicating with judges with great experience in global business world.
Another achievement objective is to actively interact with people outside the university. You will be studying together with students who are aiming for the same goal at universities across the country and some in other countries. You will also have the valuable opportunity to come into contact with legal professionals and other people who are engaged in a wide range of business.
【交渉・仲裁コンペティション】
本演習では、本コンペで入賞することを目標に(究極目標はもちろん優勝です)、模擬仲
裁と模擬交渉の訓練を行います。仲裁も交渉もコミュニケーションです。仲裁であれ
ば仲裁人に対して自己の主張を説得力を持って提示し、納得してもらう必要がありま
す。交渉であれば、交渉相手に自己の要望を伝えるとともに、相手の要望を聞き出し、
相互に納得できる合意に到達することを目指します。本ゼミでは、仲裁・交渉でそれ
ぞれに適した効果的なプレゼン手法とコミュニケーション能力を身につけることを目
指します。
本コンペの英語の部に出場する学生にとっては、実務的な英語運用能力を身につけ
ることも、重要な到達目標になります。もちろん、通常は日本語チームの方が英語チ
ームよりも数が多いので、日本語チームに入ったゼミ生にとっては英語能力が不可欠
ということでは全くありません。ただ、英語にある程度の自信のある人、またはもっ
ともっと英語力を高めようと考えている人にとっては、自分の英語力を確認してそれ
をさらに実践で使って試していくのにはまたとない機会です(対戦相手にはシンガポ
ールやオーストラリアの大学も含まれ、また、英語対戦の審査員には英語ネイティブ
も含まれます)。
本コンペでは、大会において、また春学期を中心とした大会の準備や活発な交流戦
(練習試合)などを通して、全国(一部、外国も含む)の各大学で同じ目標を目指す
学生と積極的な交流を図ることも目標とします。また、その過程で、日常ではなかな
か接する機会のないような、社会で様々な職務を担う法曹を中心とした社会人と接す
る貴重な機会を得ることにもなります(準備活動段階でも社会人の協力を得ていま
す)。さらに、社会人にもコンペ経験者やその存在を知っている人が多いために、就職
活動においても大いにその経験を生かすことができると考えます。
到達目標
ビジネスにおける交渉の達人になります。紛争を法的に解決する弁護士の法廷(または仲裁廷)における弁論の技術を身に付けます。
授業計画と内容
【授業実施予定】
15.コンペ問題発表直前準備
16.コンペ準備(問題読み込み・仲裁)
17.コンペ準備(問題読み込み・交渉)
18.コンペ準備(方針検討・仲裁)
19.コンペ準備(方針検討・交渉)
20.コンペ準備(書面作成・仲裁)
21.コンペ準備(書面作成・交渉)
22.コンペ準備(部内模擬・仲裁)
23.コンペ準備(部内模擬・交渉)
24.コンペ結果分析と反省・仲裁
25.コンペ結果分析と反省・交渉
26.仲裁総復習
27.交渉総復習
28.次年度への準備
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | チームへの貢献を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
開講時に指示する。
その他特記事項
就職活動においても、採用担当者との間で交渉コンペの話が出ることも少なくないようです。