シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習A2/専門演習B2 | 2024 | 秋学期 | 火2 | 法学部 | 富田 真紀 | トミタ マキ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL3-016S
履修条件・関連科目等
・グローバル課題や発展途上国事情に興味・関心があること。
・これらのテーマについて、積極的に学ぶ意欲があること。
・グループで協力して課題に取り組む意欲があること。
授業で使用する言語
日本語/英語
授業で使用する言語(その他の言語)
基本的には日本語での授業を想定しているが、一部英語の文献や教材を用いたり、英語でのゲストスピーカーによる講演を行ったりする可能性がある。
授業の概要
日々加速して人・物・情報が行き交う現代のグローバル社会において、世界人口の8割が生活する途上国における様々な課題、それらに対する取り組みを理解することは、グローバル社会の一員として不可欠な教養・知識と言える。本授業では、途上国に焦点を当て、プレゼンテーションやディスカッション、グループワークを通して、途上国の現状やグローバル課題について主体的に学び、理解を深めていく。
秋学期は春学期の学びを参考にしながら、興味のあるテーマを(グループで)一つ取り上げてリサーチプロジェクトを通して深く掘り下げ、研究成果をまとめる。
科目目的
春学期、秋学期の授業活動を通して、途上国課題やグローバル課題に対する多様な視点や考え方を理解し、その上で自分なりの見解・価値判断基準を確立することを目的とする。
その方法として、特に以下の3点に注力する。
1)途上国問題やグローバル課題について(日本を中心に見るのでなく)俯瞰的な視座で捉えつつ、同時に現場に近い視点でも捉えることで、立ち位置による多様な解釈・捉え方の在り様と共感的理解を学ぶ。
2)プレゼンテーション及びミニ論文執筆というアウトプット作業を通して、客観的根拠をもとに論理的に議論を展開することで自分の考えや主張を伝えることを学ぶ。(プレゼンテーションはグループワークで、ミニ論文は個人でまとめることを想定)
3)グループワークを通して協働することの意味を学ぶ。具体的には、
①複数の視点、考えが集まることで起きる「協働することの障壁・難しさ」を体感する。
②グループ間で意見が異なるからこそ、意見をぶつけ合うことで起きる「化学反応が生み出す可能性」を体感する。
①、②より、目標を共有し対話を続けて障壁を乗り越え成功を導くという過程を経験することで、個人では到達し得ないものを達成できるという「協働することの醍醐味」を学ぶ。
到達目標
(春学期、秋学期を通しての目標)
1)途上国の現状や国際課題に関する知識が広がり深まっている。
2)途上国問題・国際課題を自分事として捉えられるようになっている(=共感力を身に着けている)。
3)途上国問題・国際課題に関する自分なりの考えや価値基準が明確になっている。
4)途上国問題・国際課題に関する自分の考えや主張を自らの言葉で論理的にわかりやすく発信する力を身に着けている。(口頭発表・論文)
5)協働力を習得している(=リーダーシップのとり方を含め、グループでの自らの役割を考え、協働することできる)。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション 授業の流れ、研究プロジェクトについて、テーマの確認
第2回 【ワークショップ】 先輩の経験から学ぶ(仮)、またはSDGsカードゲーム、または研究の準備
第3回 【プレゼンテーション】 研究の背景と先行研究(文献レビュー)のまとめ
第4回 【プレゼンテーション】 研究の理論的枠組み・仮説及びリサーチクエスチョン
第5回 【プレゼンテーション】 研究の理論的枠組み・仮説及びリサーチクエスチョンの修正
第6回 【プレゼンテーション】 事例調査と具体的な調査計画(調査対象・調査項目の設定)
第7回 【プレゼンテーション】 調査準備と具体的な調査計画の改善案
第8回 【プレゼンテーション・ディスカッション】 調査結果の進捗報告と追加・変更調査計画
第9回 【プレゼンテーション・ディスカッション】 調査結果のまとめと中間レビュー
第10回 【プレゼンテーション】 研究のまとめ(1)ドラフト版
第11回 【プレゼンテーション】 研究のまとめ(2)修正版 前半
第12回 【プレゼンテーション】 研究のまとめ(3)修正版 後半
第13回 【最終プレゼンテーション】 最終成果発表(前半グループ)
第14回 【最終プレゼンテーション】 最終成果発表(後半グループ)、授業のまとめ・総括
※ 履修者数や学生の事前知識、グループ分け等の諸事情によって、授業の構成・流れを変更する可能性がある。
※ 授業の空きコマと最終授業の流れを踏まえて、以下の調整を行う可能性がある。
① SDGsカードゲームは春学期に実施しない場合、秋学期初め(9月最終週または10月上旬)に行う。
他クラスと合同で土日開催する可能性がある。詳細は秋学期開始後に決定する。
(大学の授業等以外の予定は入れないこと。)
② 最終授業は2コマ分を取って行う。
12月21日(土)、22日(日)のいずれかに行うため大学の授業等以外の予定は入れないこと。
秋学期開始後、研究プロジェクトのグループ分けや流れを踏まえてクラス内で日程、時間を決定する。
③ 最終授業の直前の2-3週は研究グループごとに授業を行う。
その場合、履修者の空きコマ時間を確認した上で、火曜日2限以外の時間帯に行うグループも生じる。
④ ①も②も発生しない場合、秋学期の土日のどこかで補講を1回行い、14回分の授業を年内に終える。
※ 1月上旬、1年間の学びを整理するために、各履修生と個別に振り返りインタビュー(オンライン、1人1時間程度)を実施する予定である。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
プレゼンテーションおよび研究プロジェクトの準備、資料作成、フィールド調査の実施、論文の執筆、プレゼンテーションや論文の相互フィードバック・ピアレビュー等
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 40 | 論文:25% 最終振り返りレポート:15% (振り返りアンケート、インタビューを含む) |
平常点 | 35 | 学びのシート:15% 授業での発言・貢献度、積極的な参加態度:20% (Manabaからの連絡の確認と対応等も含む) |
その他 | 25 | 研究プロジェクト ・毎回のプレゼンテーション ・フィールドワーク ・最終発表、最終成果物(PPTを含む) ・その他、プロジェクトに関する課題 ・グループ研究の進め方・課程 |
成績評価の方法・基準(備考)
【評価方法に関する注意】
注1)グループワークやプレゼンテーションを始め、授業の中で主体的に学ぶ学習を重視するため、原則、一学期に3回以上の欠席は単位取得不可とする。(諸事情については、個別相談の上、検討する。)
注2)未提出課題がある場合、単位取得不可となる可能性がある。
注3)20分以上の遅刻2回で1回欠席とする。(電車遅延等の諸事情は考慮する。)
注4)履修人数(や履修者の興味)によってシラバスの内容を調整する場合、それに合わせる形で課題の調整および成績評価の方法(配点や基準)を変更する可能性がある。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メール等での質問にも対応する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
基本的には反転授業形式で行う。
授業内ではプレゼンテーション、ディスカッション、グループワーク、ピアレビュー等を行い、授業外で文献調査と情報収集、プレゼンテーションの準備、質問紙調査・インタビュー調査、レポート・論文執筆等を行う。
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
一部、オンライン授業を導入する可能性がある。
その他 =PC、ネット接続環境
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【担当教員の実務経験】
・民間企業での実務(エンジニア、マーケティング)
・日本語教育
・国際機関(UNICEF、UNESCO)、国際協力機構等での国際協力実務(アフリカ、アジア、日本の本部)
・(大学での)グローバル教育、海外プラグラムの企画・調整・引率
※本学では、国際インターンシップ(ILO・スイス)、カンボジアスタディツアーを担当
ゲストスピーカーを招聘することを前提としてはいないが、トピックと授業の流れ次第でゲストスピーカーを招聘する可能性がある。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
担当教員の国際協力などテーマに関連する実務経験について、必要に応じて、学生の行ったプレゼンテーションやディスカッションへのフィードバックの形等で共有する。
テキスト・参考文献等
参考図書 (一例 その他、授業で必要に応じて適宜共有予定)
木下是雄(1981)『理科系の作文技術』中央公論新社.
久間月慧太郎 (作画)・木下是雄(原作)(2018)『まんがでわかる理科系の作文技術』中央公論新社.
渋澤 健(2020)『SDGs投資 資産運用しながら社会貢献』朝日新聞出版.
デイビッド・ヒューム (2017)『貧しい人を助ける理由』日本評論社.
下村恭民、辻一人、稲田十一、深川由紀子(2016) 『国際協力(第3版)その新しい潮流』 有斐閣選書.
佐藤寛 (2005) 『開発援助の社会学』 世界思想社.
北村友人(2015)『国際教育開発の研究射程』 東信堂.
A・V・バナジー&E・デュフロ(2013)『貧乏人の経済学』 みすず書房.
ウイリアム・イースタリー(2014)『傲慢な援助』 東洋経済新報社.
ジェフリー・サックス(2011)『貧困の終焉』 早川書房.
ウイリアム・イースタリー(2013)『エコノミスト 南の貧困と闘う』 東洋経済新報社.
ダンビサ・モヨ(2010)『援助じゃアフリカは救えない』 東洋経済新報社.
東大作(2017)『人間の安全保障と平和構築』 日本評論社.
C.K.プラハラード(2010)『ネクスト・マーケット』 英治出版.
その他特記事項
※ 本科目は3-4年生合同の1年完結型の授業を想定しているが、学生の希望及び諸事情により更なる研究を目的に4年生に対して2年目の専門演習を開講する可能性がある。