シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習B1 | 2024 | 春学期 | 金4 | 法学部 | 七沢 潔 | ナナサワ キヨシ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OL4-017S
履修条件・関連科目等
総合講座「ジャーナリズム論2」、専門演習A1/ A2「ドキュメンタリーを学び、制作する」を履修していることが望ましいが、そうでなくてもジャーナリストや研究者を志望する、やる気のある学生の参加は歓迎する。少数精鋭でレベルの高いゼミナールを目指す。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
映像をもって社会のありようを伝え、問題意識やメッセージを共有する「映像ジャーナリズム」は映画、テレビに続き、いまインターネットにも媒体を広げている。とりわけ誰でもがスマホで撮った映像をSNSで世界に発信する時代に入り、その内容、スタイル、方法は急激に多様化している。その動きをとらえ、分析し、また自らもジャーナリスティックに映像作品を制作,または論文を執筆することで「映像言語」の時代のリテラシーを高める。
科目目的
授業の目的は受講生各人が「映像ジャーナリズム」の現在をリサーチし、自らそこに参加しながら「メディアの新時代」を体験的に学ぶことにある。
到達目標
授業は2つのカテゴリーで構成される。
まず受講生は各回交代で自らが関心のある社会的問題(例:高齢化と介護、職場における男女待遇格差、災害報道の盲点、入管法改正問題、デモと若者、報道の過剰と過小、など)についてリポートする。その際、テレビ、ネットなどの媒体から「キー」となる映像をピックアップし、報告に組み込み、議論する。
他方、1年をかけて自分の映像作品を制作、または研究テーマをきめてリサーチし、卒業作品や卒業論文として期末に発表する。
授業計画と内容
授業は3,4限連続で、隔週に行う。
概ね以下のような構成で進めたい。主体はいつも学生の側にあり、提案や報告に対し全員でディスカッションしていく。もちろん国内国外の大事件など状況変化には柔軟に対応する。
第1回 ガイダンス 授業計画の説明と質疑、 調査リポート1
第2回「こんな作品がつくりたい」「こんな論文を書きたい」全員の最初の宣言とアドバイス
第3回 調査リポート2,3( Aグループ)
第4回 調査リポート4,5( Bグループ)
第5回 調査リポート6,7 (Cグループ)
第6回 調査リポート8,9 (Dグループ)
第7回「どのように撮影、調査、取材を進めるか?」卒業制作の構成案、調査計画、取材プランを検討する
(夏休み)受講生の賛同があれば3年生と合同で「沖縄」や「福島」などへのスタディツアーを企画する。
第8回「撮影、執筆はこのように進んでいる」ロケ、調査、取材の途中経過報告
第9回 調査リポート10,11 (Eグループ)
(場合によってはこの時期にスタディーツアー)
第10回 調査リポート12,13 (Fグループ)
第11回 映像作品 粗編、第一稿チェック 論文初稿チェック
第12回 映像作品 、論文 第2稿チェック
第13回 映像作品、論文 仕上がりチェック
第14回 映像作品完成発表会
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
映像作品や論文のための取材や撮影、編集、執筆などの作業は授業時間外に行う。
前後期末には総括レポートを書き、提出する。
夏休みか秋に、ゼミ生の賛同があれば3年生と合同で沖縄や福島などへのスタディーツアーを行う。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 授業時間内で、社会問題についての調査報告を全員が行うが、その内容、プレゼンテーションの出来などを評価する。 |
平常点 | 20 | 前期は就活と重なるため、ある程度の欠席は問題視しない。 ただし、事前報告や連絡は必須とする。 |
その他 | 30 | 卒業制作や研究にむけた準備状況をチェックする。 作品や論文の内容や取り組む姿勢などを重視。 |
成績評価の方法・基準(備考)
4年生のゼミは「自立」をテーマにする。社会人となる準備として、自分が決めた目標に向かって自分なりに計画をつくり、準備し、実行しているかどうかを評価の軸にする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
作品の評価は後期終了後に「講評」を書き、全員に配布する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
作品の制作過程や論文の執筆過程では、manabaの掲示板やYouTubeの「ゼミチャンネル」の機能を生かして原稿や映像素材の共有を行い、意見交換する。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
テレビ局で40年にわたり、主としてドキュメンタリー番組を制作してきた。
また19年間の放送文化研究所勤務で多数の研究調査や論文執筆を経験している。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
自分の制作した作品もふくめ、多くの作品を上映し、履修生の発する感想や質問に応えながら、その作品に関わる社会的問題や背景、作品に表れた制作者の主張、表現の特徴などを解説することでドキュメンタリーへの理解を深める。
また、長年の実務経験を生かして、履修生の企画、取材、ロケ、編集を指導する。
論文指導も研究所での勤務経験を活かして行う・
テキスト・参考文献等
テキストは指定しない。参考文献として拙著『テレビと原発報道の60年』(彩流社、2016年)
NHK放送文化研究所編『テレビ・ドキュメンタリーを創った人々』(NHK出版、2016年)など。
その他特記事項
長尺の映像作品を視聴したり、3年生と合同でゲストを招いた上映会を企画する可能性もあり、
原則として隔週3、4限連続で授業を行う。