シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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科学と人間2 | 2024 | 秋学期 | 火3 | 法学部 | 海部 健三 | カイフ ケンゾウ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OS1-002L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
自然科学の学術論文の精読を行います。事前準備が必要となりますので十分な時間を確保してください。
また、授業は講義形式ではなく、担当の学生による発表とその後のディスカッションにより構成されています。担当者は教壇でパワーポイント(その他ソフトでも可)を用いた発表を行いますので、ご承知おきください。
以下の要領で講義を進めます。
- 精読する論文は事前に指定しますが、学生さんからの提案も歓迎です。
- 対象とする論文は日本語のものを想定していますが、履修者の希望があれば英文も扱います。
- 基本的に講義1回で一つの論文を扱います。全体で10本程度の論文を読むことになります。
- 第二回の講義で各論文の担当者を決めます。一つの論文につき2名程度の担当者を想定していますが、グループ学習ではなく、それぞれ単独でレジュメをまとめ、発表してもらいます。
- 担当者は事前に論文を読み込み、レジュメをまとめます。担当の授業の回では教壇でパワーポイント(その他ソフトでも可)を用いて論文の内容を説明してもらいます。発表では背景や手法の説明のほか、論文の内容を批判的に考察することが求められます。
- 担当者の説明の後、参加学生全員によるディスカッションを行います。
- 1人の学生が授業期間内に担当する論文の数は、履修者の人数によって異なります。多くても3本にとどめたいと考えています。
<注意点>
- 担当者だけでなく、履修者全員が指定された自然科学の学術論文を授業前に精読する必要があります。授業では、はじめに当該論文の理解度を問い、ついで授業中にその内容、特に課題に関して批判的に議論します。きちんと予習しなければ授業に参加しても意味のない授業形式なので、予習する時間を確保できない場合は履修しないことをお勧めします。
- 授業の形式上、100%平常点で評価しますので、適切な理由があっても欠席が多い場合は単位を取得できない可能性があります。
科目目的
現代社会においては、科学に関する諸問題に対して、一人ひとりの人間が自分の考えをもって判断を下す必要があります。本科目では論文精読を通じて自然科学に対する理解を深めるとともに、批判的思考を身につけることを目的とします。
到達目標
本科目では、論文精読を通じて自然科学に対する理解を深めるとともに、批判的思考を身につけることを目標とします。
具体的には、以下の項目を達成することを目標とします。
- 自然科学分野の学術論文の構造を理解すること。
- 自然科学分野の学術論文の査読システムについて理解すること。
- 自然科学分野の学術論文の査読ポイントについて理解すること。
- 自然科学分野の学術論文の批判的な精読を経験すること。
- 自然科学の研究に触れること。
- 世の中には「箸にも棒にもかからない」学術論文が存在することを知ること。
授業計画と内容
1.導入
2.自然科学系学術論文の役割と構造システム
3.自然科学系学術論文のピア•レビュー(相互査読)システムと査読のポイント
4.論文精読1 担当学生A・B
5.論文精読2 担当学生C・D
6.論文精読3 担当学生E・F
7.論文精読4 担当学生G・H
8.論文精読5 担当学生I・J
9.論文精読6 担当学生A・B
10.論文精読7 担当学生C・D
11.論文精読8 担当学生E・F
12.論文精読9 担当学生G・H
13.論文精読10 担当学生I・J
14.まとめ
*授業内容は履修学生と相談しながら決めます。上記の計画は仮のものです。詳しくは「授業の概要」をご覧ください。
<精読する論文の候補>
例えば、以下に挙げる論文の精読を考えています。対象論文は教員による推薦のほか、履修者の希望も受け付けます。
1. 久保⽥ら(2008) 「マイクロサテライトDNA マーカーによる釣獲されたアユの由来
判別と種苗放流効果の評価」⽇本⽔産学会誌74. 1052-1059
2. 鈴⽊ら(2017)「伊東市⼩河川における養殖ウナギの放流後の動向」⽉刊海洋49,
560-567
3. 太⽥ら(2006)「動物の地震予知能⼒に関する研究」⿇布⼤学雑誌13・14, 183-
192
4. 東ら(2017)「脳⾎流変化に基づく⾊の興奮・鎮静作⽤の検証」⽇本⾊彩学会誌41,
154-156
5. 芳⼭ら(2021)「北海道の湖に⽣息するサケ科⿂類を対象とした遊⿂者における釣果
と満⾜度との関係」⽇本⽔産学会誌87, 461-472
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
一つの論文について一回の授業を使って精読を行うため、履修者は一週間に一本の自然科学系の学術論文を精読する必要があります。論文は日本語のものを想定していますが、履修者の希望により英文の論文を扱う場合もあり得ます。あらかじめ論文を精読していることを前提として授業を行うため、論文を読まずに授業に出席しても学習効果は期待できません。このため、予習に十分な時間を確保できない場合は履修しないことをお勧めします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 以下の項目を考慮して、総合的に評価します。 - 担当回のレジュメと発表の完成度 - 担当回の考察の適切性 - 担当回の質問に対する回答 - 担当回以外の発言や質問による授業への貢献 - その他、授業に対する提案など積極的な姿勢 |
成績評価の方法・基準(備考)
試験は行わず、平常点のみで評価します。このため正当な理由であっても欠席が多いと単位を取得できない可能性があります。平常点には、担当回のレジュメや発表のほか、担当回以外の授業での質問や提案などの貢献も対象とされます。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストなし。参考文献は授業中に紹介。