シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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情報処理論B2 | 2024 | 秋学期 | 月5 | 法学部 | 岡田 大士 | オカダ ダイシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-OI3-008P
履修条件・関連科目等
●履修者は、文字入力(タイピング)と(携帯電話ではなくPCの)電子メールの取り扱い、パソコン上でのフォルダやファイル名を意識したデータ保存、アプリケーションのインストールに慣れていることを前提とする。ここに書いてあることがわからない学生は、「情報処理1」「情報処理2」を履修してほしい。
●教職課程「情報機器の操作」に対応する科目として履修する場合は、この科目のみでなく、「情報処理論」「情報処理」などを含め卒業までに合計4単位の単位取得が必要である。詳しくは法学部事務室あるいはスチューデントハブで確認してほしい。
●全学共通科目「AI・データサイエンスと現代社会」「AI・データサイエンスツール」をあわせて履修することで、データサイエンス・Python関連分野のスキルをより深く身に着けることができる。
●実習環境に関する説明を「その他特記事項」に示してあるので、内容を確認した上で履修登録すること。
●法律・政治以外の知識を身に付けて卒業したい学生に履修してもらいたい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
●本科目では、LEGO Spikeというロボットプログラミングキットを用いて、ロボットプログラミングおよびデータサイエンスの基礎を学ぶ。
●秋学期はPythonという汎用プログラミング環境を用いてロボットプログラミングを学ぶ。
●同時に、データサイエンスでよく使われる手法を用いて、ロボットプログラミングを調整してみる。
●毎回、授業中に小課題を出す(授業中に消化できなかった場合は宿題とする)。
科目目的
●本科目は、法学部総合教育科目の情報・数学分野のカリキュラムに位置付けられている。この科目で情報処理技術の理論と実践とを学ぶことにより、法学部で学ぶものに求められる「批判的・創造的態度」および「広く深い教養に裏打ちされた理性的態度」をやしない、各学科の学習に資する深い教養を身にるけることを目的とする。
●具体的には、ロボットキットという実際に動くものを用いて、プログラムの基礎を学習するとともに、データサイエンスの基礎、データサイエンスに関する最新の動向を学習する。
到達目標
●本科目では、情報処理技術の理論と実践・社会実装の在り方を学ぶことにより、法学部で学ぶものに求められる「批判的・創造的態度」および「広く深い教養に裏打ちされた理性的態度」を養うことを目標とする。
●本科目の学びを通じて、情報処理技術の理論と実践・社会実装を展開するために必要な4つのスキルを身に着けてほしい。
(1)ロボットキットの物理的特性を前提として、条件判定、繰り返し処理、関数といった、プログラミング一般に必須の概念・考え方を理解し身につける。
(2)その上で、汎用プログラミング言語のPythonを用いて、ロボットが動作するプログラムを作成できるようになる。
(3)同時に、近年広く用いられるようになったデータサイエンスの基礎的手法を学び、事前に計測した内容を踏まえたロボットの動作予測ができるようになる。
(4)企業で実践されているデータサイエンスのモデル作成のための計画手法(CRISP-DM)を使い、自分でデータサイエンスの実験ができる。
(5)すでに社会に導入されているデータサイエンスの事例を学び、今後必要なサービスを展望する。
授業計画と内容
以下のような内容で全14回の授業をおこなう予定である:
1.ガイダンス(授業の進め方・新聞記事検索入門)
2.データサイエンスの手法を学ぶ1(近傍法)
3.データサイエンスの手法を学ぶ2(SVM)
4.データサイエンスの手法を学ぶ3(決定木)
5.LEGO Spike組み立てと作業環境のインストール
6.実践演習1(ブレーキ制動距離の計測)
7.実践演習1(ブレーキ制動距離の予測)
8.実践演習2(段差登坂能力の分類)
9.実践演習2(段差登坂能力の実践)
10.実践演習3(荷物運びを行った場合のブレーキ制動距離および段差登坂能力の分類)
11.実践演習3(荷物運びを行った場合のブレーキ制動距離および段差登坂能力の実践)
12.期末課題の構想発表
13.成果発表準備
14..期末課題成果発表
ただし、以上はあくまでも予定であって、実際の授業の進み具合によって内容を多少変更することもあり得るので、その際は臨機応変に対応されたい。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
小課題が授業時間内に消化できなかった場合は宿題とする。
授業中に理解できなかった事柄については、きちんと復習をすること。
また、教員が予習するように指示した時は、必ず予習をして授業に臨むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 20 | 学期末レポートとして、(1)新聞記事紹介での内容を発展させたもの(2)成果発表会の振り返りを課す。 |
平常点 | 50 | 授業各回での小課題(新聞記事紹介・授業中の小課題)を評価する。小課題においては、プログラムで動作するロボットの様子を動画で撮影して、履修者で共有する予定である。 |
その他 | 30 | 学期末に成果発表会を行う。実践演習1~4までに学んだ内容を生かして、独自に課題設定を行い、データ分析をおこなう。 |
成績評価の方法・基準(備考)
成績評価にあたっては、下記の2つの基準を適用する。
(1)期末課題が未提出の場合は不合格とする。
(2)期末課題を提出したが、合計点が60%に達しなかった場合は不合格とする。
なお、過去に、期末課題において、インターネット上で検索して見つけた他人のプログラムをあたかも自作したプログラムであるかのように装って提出した人がいたが、それは盗作であり、試験におけるカンニングに相当する不正行為であるから、厳に慎まれたい(当該学生は不合格にする)。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
適宜manabaのコースニュース等で連絡を行うので、日ごろから確認するようにしてほしい。
授業中の小課題の内容については、履修者同士で共有し、教員も含めて意見交換ができるようにする。
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク/その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
・実際に動くロボットキットを用いることで、プログラミングの理解を促進する。
・単にレポートを書くだけでなく、内容を報告し、意見交換してもらう。
・実際にロボットキットが動く様子を動画で撮影してもらう。
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
・この科目は情報処理教室にて行う。
・授業においては、ロボットキット「LEGO Spikeプライム」を用いる。実際に「ものが動くプログラミング」を体験してもらう。
履修者の提出した授業課題はmanabaで共有し、履修者同士で意見交換できるようにする。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業では、下記のテキストを使用する。
<テキスト>
アフレル社発行『データ分析プロセス実践 SPIKE版 生徒用テキスト』
https://afrel.co.jp/education/data-analysis/
教員が取りまとめて注文する予定である。
<参考書>
アフレル社発行『ロボットではじめるAI入門Python × SPIKE™ プライム』
https://ai.afrel.co.jp/python-spike/
上田悦子, 小枝正直, 中村恭之著
『これからのロボットプログラミング入門 : Pythonで動かすMINDSTORMS EV3』
(講談社 2020年2月刊行)ISBN:9784065186183
https://www.kspub.co.jp/book/detail/5186183.html
アンク著『Pythonの絵本 : Pythonを楽しく学ぶ9つの扉』
(翔泳社 2018年2月刊行)ISBN 978-4-7981-5513-5
http://www.ank.co.jp/books/data/2018/python_ehon.html
価格 定価:1780円+税
『これからのロボットプログラミング入門 』『Pythonの絵本 』はそれぞれ茗荷谷図書室に配架予定である。『Pythonの絵本 』は大学図書館を通じて電子版が利用可能である。
その他特記事項
履修にあたっては、以下の点に留意すること。
(1)この授業は、法学部の情報処理教室(茗荷谷キャンパス3階)でおこなう。
(2)この科目は第1週より通常の講義を実施する。第1週より情報処理教室に集まること。
(3)履修者には機器接続の都合から、WindowsPCを用意してもらう。そのPCに「Jupyter Notebook」と「LEGO Spikeアプリ」 およびデータ収集用アプリをインストールしてもらう。MacOSを使用したPCではデータ収集用アプリが使用できないので注意してほしい。
(4)ロボットキット「LEGO Spike」は30セット用意する予定である。履修者が30名を超える場合、1台を共有することがありうるので、その点を理解しておいてほしい。