シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
論理学2 | 2024 | 秋学期 | 木1 | 法学部 | 古田 裕清 | フルタ ヒロキヨ | 1・2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-HO1-010L
履修条件・関連科目等
原則として、「論理学1」を履修済みであること。「論理学1」を未履修の人が受講すると内容を理解できない場合があります。まず「論理学1」を受講してください。どうしても「論理学2」だけ履修したい、という人は初回イントロ時に古田まで申し出てください(アドバイスします)。なお、法律の論理を扱うので、法律関連科目すべてに対してその方法論的な意味で関係してきます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
論理と法律の関係をクリアにして専門の勉強に役立ててもらいます。
科目目的
「論理学1」では最低限の論理トレーニング要素を紹介しました。「論理学2」では、これら要素を完全に習得してもらうためのトレーニングを継続し、またやり残した小論文(論証構築)トレーニングを行います。また、論理学の最も初歩的な部分(真理表、ベン図、トピカ)を理解していただき、法と論理の関係について見通しを持っていただきます。
到達目標
命題論理やベン図、キャロル図、三段論法などを理解する。法律の論理を理解し、専門科目の学習をより円滑なものとする。
授業計画と内容
第1回 イントロ 論理学とアリストテレス
第2回 命題論理(教科書7~9章の補足)
第3回 簡単な述語論理 ベン図 キャロル図など(教科書7~9章の補足)
第4回 アリストテレスと三段論法
第5回 法的三段論法、要件の要素分析
第6回 証拠とは何か(合理的疑いなど)
第7回 因果関係と論理(法律における因果関係)(教科書第5章の補足)
第8回 アリストテレスのトピカその1 目的論トポス
第9回 アリストテレスのトピカその2 誤謬論
第10回 アリストテレスのトピカその3 論法を使う実例 新興宗教の論理など
第11回 教科書第10章
第12回 教科書第11章、ロースクール適性試験第4部解説
第13回 法とトピカ 判決の論理(最高裁判例などを素材として) 合理性とは何か
第14回 まとめ(ライプニッツと現代論理学、コンピューターと人工知能、脳科学と論理学・哲学)
以上は予定です。内容および順序には多少変更があり得ます。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
■準備学習について■
予習は毎回必要なわけではないが、命題論理やベン図、キャロル図などは練習問題を事前に解いてから授業に臨んでもらう必要があります(でないと学習効果が得られない)。小論文課題を何度か課し、提出してくれたら試験免除にします(詳細は初回授業で)。manaba上には授業で解説しきれない練習問題(春学期に解説したロースクール適性試験タイプの五択問題)を掲載します。最大の学習効果を得るために、これら練習問題はすべて自宅で解いて適宜質問することが望ましい(義務ではない)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 20 | 命題論理やベン図、キャロル図、三段論法、トピカなどについて五択と自由記述を混ぜた設題をします。 |
平常点 | 80 | 小論文課題の提出。 |
成績評価の方法・基準(備考)
小論文課題を提出した人は期末試験を免除します。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
小論文課題については授業内あるいはmanabaで事後に一般的なコメントや解説をします。履修者があまり多くない場合は、各履修者に個人的コメントを返します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
法職講座で長年、ロースクール適性試験と未修者小論文試験の受験指導をやっていました。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
受験指導経験をそのまま活かした授業をします。
テキスト・参考文献等
『論理学1』で使用した野矢茂樹『新版 論理トレーニング』を継続して使用します。これ以外に、レジュメ(manabaより各自入手)を使います。参考文献は授業が進む中で必要な範囲で適宜指示します。
皆さんの中には数理論理学に関心のある方がおられるはず。そういう方は古田に質問してください。数理論理学の教科書類をアドバイスします。
また、皆さんの中には哲学・思想的な観点から論理学に関心をお持ちの方もおられると思います。そういう方にはまた別の参考文献が紹介できます。いろいろあるのでこちらも古田に尋ねてください。古田は2020年に『西洋哲学の基本概念と和語の世界 法律と科学の背後にある人間観と自然観』(中央経済社)という本を出しました。論理が哲学や科学、法律との関係でどういうものなのか、歴史を踏まえながら書きました。関心のある方は手に取ってください。質問は大歓迎です。
その他特記事項
この授業はmanabaを活用して進めます。manabaの論理学ページは逐次更新していきますので、毎週必ず事前チェックしてください。