シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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法曹演習 | 2024 | 秋学期 | 金5 | 法学部 | 大川 隆之 | オオカワ タカユキ | 1年次のみ | 2 |
科目ナンバー
JU-LA1-003S
履修条件・関連科目等
秋の受講開始時までに、薄いもので結構なので民法のテキストに一通り目を通して、民法全体の用語に触れておくことを希望します(細かい知識や理解まで求めるものではありません)。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本演習では、講師が実際に扱った民事事件を題材としたオリジナルの資料を利用して、学生自身に裁判官や弁護士として裁判手続や法律相談を経験していただきます。そこでの学生同士の議論や講師の解説を通じて、実務において法律がどのように利用されるのか、法律の学習において大切な視点は何かを学んでいただきます。
科目目的
本演習では、実際の民事事件を体験することにより、法律や解釈論を事案解決のツールとしてどのように利用するべきかを学ぶとともに、実務家の視点で議論する基礎的な力を養うことを目的とします。
到達目標
具体的な民事上の問題や紛争について、事実関係を分析し、法律の「要件」に該当するか否かという観点から議論や説明をすることができるようになること。
授業計画と内容
第1回 民法に関する実務的発想についての講義
第2回 表見法理に関する事例の模擬裁判1(配役,打合せ)
第3回 表見法理に関する事例の模擬裁判2(口頭弁論・弁論準備手続)
第4回 表見法理に関する事例の模擬裁判3(和解交渉,判決)
第5回 金融機関職員からの模擬法律相談1(法律相談の内容の分析)
第6回 金融機関職員からの模擬法律相談2(法律相談の実践と解説)
第7回 契約不適合責任に関する事例の模擬裁判1(配役,打合せ)
第8回 契約不適合責任に関する事例の模擬裁判2(口頭弁論・弁論準備手続)
第9回 契約不適合責任に関する事例の模擬裁判3(証人尋問)
第10回 契約不適合責任に関する事例の模擬裁判4(和解交渉,判決)
第11回 預貯金の払戻と免責に関する模擬ADR1(相続の基礎の確認,配役,争点整理)
第12回 預貯金の払戻と免責に関する模擬ADR2(ADRの実践と和解契約)
第13回 建物賃貸借契約に関する事例の模擬交渉1(証拠の分析)
第14回 建物賃貸借契約に関する事例の模擬交渉2(交渉の実践)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各授業の最後に次回授業で使用する具体的な紛争事案や資料を配布しますので、その内容や民法の該当箇所について予習・検討をしておいてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 授業への参加・貢献度、受講態度(意見の表明、他の学生と協調して学ぶ態度等)の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
平成12年10月に弁護士登録。不動産及び金融法務関連の一般民事・企業法務を中心とした業務を行っています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
講師が実際に扱った事件を題材として、法律の「要件と効果」の実務上の重要性、民事訴訟手続の具体的な進行過程、相手方や裁判所との交渉方法などを、実体験を元に指導します。
テキスト・参考文献等
六法
その他特記事項
法曹実務とは、どんな場面であっても、誰か(相手方であったり、依頼者であったり、裁判所であったり)を説得する仕事であり、法律や解釈論はそのツールの一部です。法律の基本的な知識や理解はもちろん必要ですが、事案分析力や対話力・表現力も重要であることを、実践を通じて理解していただくとともに、実務がそんなに難しい世界ではないということも感じていただければと思います。
略 歴
平成10年3月 中央大学法学部法律学科卒業
平成11年4月 最高裁判所司法研修所(修習期第53期)
平成12年10月 弁護士登録(第一東京弁護士会)、深沢綜合法律事務所所属
平成17年4月 中央大学法科大学院実務講師(平成26年3月まで)
自己紹介
中央大学では、大村雅彦先生の民訴法ゼミでお世話になり、学研連では中桜会に所属しておりました。学生時代に先輩・友人らと法律の議論が思う存分できる環境が与えられていたことは、法律家としての基礎を築くうえで大変幸せなことでありました。
弁護士としての仕事は、不動産及び金融法務関連の一般民事・企業法務を中心とし、宅地建物取引業者・宅地建物取引士向けの法定講習の講師等も務めております。