シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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総合講座1 現代世界における歴史認識問題 | 2024 | 秋学期 | 木2 | 法学部 | 伊香 俊哉、石田 勇治、菊池 信輝、黒崎 剛 | イコウ トシヤ、イシダ ユウジ、キクチ ノブテル、クロサキ ツヨシ | 1~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-IF1-003L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義は以下の4つを課題とする。
1.日本にはとるべきどのような戦争責任があるのか。
2.その背景となっている日本の戦後史をどう押さえるべきか。
3.ヨーロッパにおける戦争責任の議論と歴史認識の現状はどうなっているか。
4.そうした議論をするにあたってそもそも「歴史」をどう理解したらいいのか。
科目目的
歴史認識の問題をめぐっては、日本では特に1990年,「従軍慰安婦」問題が表に出て来てから、過剰と思えるほどの議論がなされ、多量の文献が飛び交っており、かつイデオロギー的な対立も根深いという状況が続いている。このような状況の中で、多少の関心がある人々、学生たちでさえもどこから入って勉強していいのか戸惑い、結局敬遠してしまうという傾向があるように思える。そこで本講義は、この困難な問題をまずは概観的に理解し、それを世界の歴史認識問題の中に位置づけて理解できるようにすることを目的とする。
到達目標
現在では歴史問題が裁判に訴えられることも格段に増えたので、法学部生として歴史問題についての最低限の知識を得ることを目標とする。日本の戦争責任あるいは戦後責任についての現状の認識と、世界の歴史認識問題と関わらせてその問題の本質をつかみ、イデオロギーに囚われず思考できるようにする。
授業計画と内容
第1回:ガイダンス(黒崎)
第2回:日本の戦争責任問題1:戦争犯罪とは何か――戦時国際法と戦争違法化(伊香)
第3回:日本の戦争責任問題2:日本軍慰安所政策の実態と「慰安婦」問題(〃)
第4回:日本の戦争責任問題3:戦後補償問題の展開(〃)
第5回:戦後改革から高度成長期の日本(1945〜1973年)(菊池)
第6回:日本の経済大国化と国際環境の変化にともなう歴史問題の噴出(1973〜1995年)(〃)
第7回:新自由主義と歴史修正主義の時代(1995〜今日)(〃)
第8回: 戦争責任問題とヴァイマル共和国―ヒトラー台頭の背景(石田)
第9回: ホロコーストはなぜ起きたのか―ナチ・ジェノサイドを考える(〃)
第10回: ヒトラー後のドイツ―負の過去と向きあう難しさ(〃)
第11回:歴史の哲学1――近代ヨーロッパ哲学における歴史把握(黒崎)
第12回: 歴史の哲学2――20世紀の歴史論(〃)
第13回:歴史の哲学3――歴史とは何か(〃)
第14回:総括と質疑応答(〃)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義において各教員が紹介した文献をそれぞれ1冊程度は読んでみること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 論述試験を予定しているが、レポート試験にする可能性もある。 |
平常点 | 30 | 平常点とは出席点のこと。総講義回数の2/3を受験資格とする。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
資料・文献は教員が作成して事前に配布し、参考文献は事前あるいは教場で指示する。