シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
基礎ミクロ経済学 | 2024 | 後期複数 | 月4,木2 | 経済学部 | 松八重 泰輔 | マツバエ タイスケ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-TE1-02XX
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
ミクロ経済学では,おもに財・サービスの価格の決まり方を分析します.この価格は,市場において,買手である消費者と売手である生産者のやりとりによって決定されます.市場参加者(消費者と生産者)は,各々,自分たちの利益(効用や利潤)が最大になるように行動すると想定します.
ただし,消費や生産につかえる資源は有限ですので,適切に配分する必要性がでてきます.ミクロ経済学では,市場メカニズムをとおして,これらの資源が(パレート)効率的に配分されることをみていきます.そして,市場メカニズムだけでは資源配分がうまくいかない状態(独占や市場の失敗)などについても解説します.
科目目的
市場経済を構成する消費者と生産者の需要・供給行動および市場における価格の資源配分機能を理解する
到達目標
市場経済を構成する消費者と生産者の需要・供給行動および市場における価格の資源配分機能を理解し, 需要と供給の理論が現実の経済問題に対し果たす役割を学習することを目標にする.
授業計画と内容
第1回:ミクロ経済学の分析対象と分析方法を理解できるようになる.
第2回:選好と効用関数の概念を理解できるようになる.
第3回:消費者の選好から導かれる無差別曲線の概念を理解できるようになる.
第4回:図を用いて最適消費を導く事ができるようになる.
第5回:限界効用の概念を理解できるようになる.
第6回:消費の微調整と効用の変化の関係を理解できるようになる.
第7回:限界代替率と限界効用の関係を理解できるようになる.
第8回:限界代替率から最適消費の特徴を理解できるようになる.
第9回:最適消費と需要の関係を理解できるようになる.
第10回:財の代替と補完の程度を測る分析道具を使えるようになる.
第11回:支出の視点から消費者の行動を分析できるようになる.
第12回:財・サービスの価格の変化が所得の実質減少となることを理解できるようになる.
第13回:財・サービスの価格の変化と需要の変化の関係を理解できるようになる.
第14回:財・サービスの価格の変化と需要の変化を測る分析道具を使えるようになる.
第15回:効用最大化から需要量を導く事ができるようになる.
第16回:経済学における企業のとらえ方を理解できるようになる.
第17回:生産関数の概念を理解できるようになる.
第18回:利潤最大化行動を理解できるようになる.
第19回:生産関数と費用関数の関係を理解できるようになる.
第20回:費用関数から供給関数を導くことができるようなる.
第21回:利潤と所得分配をを理解できるようになる.
第22回:市場需要と市場供給を導出できるようになる.
第23回:産業の長期均衡を理解できるようになる.
第24回:消費者余剰と生産者余剰の概念を理解できるようになる.
第25回:経済全体をどのように分析するかを理解できるようになる.
第26回:市場メカニズムが効率的な配分をもたらすことを理解できるようになる.
第27回:どのような所得の再分配政策が効率的な資源配分をもたらすかを理解できるようになる.
第28回:市場メカニズムの限界を理解できるようになる.
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
講義の前後で,前回の講義ノートや参考文献を読んだり練習問題を解いたりして,反復学習すること.ミクロ経済学は,他の学問と同様,「積み重ね」の学問であり,何かを理解するためには,それ以前に学習した事柄を理解する必要がある.したがって,疑問は,担当教員に質問するなどして,その都度解消しておくこと.
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
期末試験(到達度確認) | 60 | 設問に対して正確に解答がされているかどうか |
平常点 | 40 | 講義中の質問に対する回答など講義への積極的な参加姿勢 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義中に出す課題など40%
期末試験 60%
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
「テキスト」:指定なし
講義は基本的に担当者の講義ノートを基に進める予定である.
「参考文献」:神取道宏(2014)『ミクロ経済学の力』日本評論社(その講義ノートの作成に当たって中心とした参考文献)
その他特記事項
<関連科目>基礎マクロ経済学、中級ミクロ経済学、公共経済学、財政学、金融論、国際経済学、労働
経済学などの近代経済学関連の各科目
『ミクロ経済学・マクロ経済学より構成される近代経済学は緻密な論理構造をもち、現実の複雑多様な経済問題に対応する為の基礎原理を提供するものです。ミクロ経済学は多面的・有機的な現実の経済局面を抽象化し、本質的に重要な部分を納得的に説明できるものであり、上記関連科目を含む多くの応用分野における理論的支柱の一つです。近代経済学を勉強する上で、マクロ経済学と同様に、重要な基礎科目です。抽象度の高いミクロ経済学の理論体系を理解するには、その内容を系統的に学ぶことが必要であり、授業への継続的な出席、真摯な態度での聴講および不断の学習が不可欠です。』